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ネタバレレビュー

2016/11/25
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。

ストーリー

主人公は、その美しさから「白雪姫」の愛称を持つトレゾア王国の姫君。

元は庶民であったが美しさを買われ、将来、政略結婚をすることを条件に、王の養女に迎えられた。


しかし平穏な生活は、宰相ルヴィアン=タンドゥルの反逆により終わりを告げる。

彼は別国からヘッドハンティングされてきたほど優秀な宰相だったのだが、美しい主人公・白雪姫を意識するあまり、なぜか女装に走ってしまった。

ルヴィアンは主人公以外の王族を皆殺しにし、「女王」の座に君臨して、国を我が物としてしまう。


王族最後の一人となった主人公。始まったのは監禁生活。


三年ほど経ったある日、ついに逃げ出すことに成功した主人公は深い森に辿り着く。

そこで出会ったのは、「七人の同盟」と呼ばれる、女王に恨みを持つ者達のグループ …… 。

一方、ここまで非情な仕打ちをしておきながら、実は主人公を愛しているという女王。

監禁していた主人公に逃げられ、半狂乱になる。


主人公は王族最後の生き残りとして、国を取り戻すことが出来るのか。

毒りんごのように、禍々しくも魅惑的な物語 ──。


全体感想


ゲームの詳細

グリム童話『白雪姫』を題材にした作品です。

内容は『女王』に幽閉されていた主人公が城から抜け出し、女王に恨みを持つ者達と共に、奪われた国を取り戻す話です。


OPの選択肢でキャラクタールートに入り、個別ルートは14話構成になっていて、各キャラクターには BEST END、GOOD END、BAD END があり、好感度や選択肢でエンディングが分岐します。

私は攻略条件を探りながらプレイしたので1人目で6時間くらい、2人目以降も5時間程度掛かったので、チャートを見ながらプレイされる方でも1人4時間以上は掛かると思うので、ボリュームはある方だと思います。


キャラクターについて

原作は継母である王妃が悪役ですが、この作品では男性キャラクターが女装して『女王』となり、七人の小人ではなく『七人の同盟』というメンバーが登場します。

そして津田さんはほぼ全編を通して女装姿の『女王』として声色を変えていらっしゃるので、いつもの津田ボイス目当ての方は注意して下さい。

攻略対象は、七人の同盟の中の5人、女王側2人の合計7人で、女王であるルヴィアンのみ特定の3人をクリアするという攻略条件がありますが、ネタバレを考慮して一番最後に攻略するのがいいと思います。


システムについて

スチルは各キャラ19枚から26枚ありましたが、キャラクターたちが立ち絵だと素敵なのに、スチルだと素敵に見えないこともありました。

システム面は今回も選択肢ジャンプがあるので、楽に進めることが出来ます。


そしてこの作品は17歳以上なので、OP動画でファーレンがばっちり脱いじゃっているような、そういうシーンも必ずあるので、そういうのが苦手な方は、事前にOP動画で確認してから購入した方がいいかもしれません。

個人的な感覚では『マーメイド・ゴシック』と同じくらいで、同じQuinRoseでは『菓子パン』や『源氏恋絵巻』の方がエロ度は高めだと感じました。


感想

このゲームは主人公の行動やご都合主義な展開を受け入れられるかどうかがポイントかなと思います。

詳しい展開は個別の感想に記載しましたが、主人公が自ら城に戻ってそれを助けに来てもらう展開や、終盤の女王との戦いが盛り上がりにかけるなど、早く続きをプレイしたいという気持ちになれませんでした。

そして先程スチルのところにも記載しましたが、『美しさ』が魅力の主人公が立ち絵だと綺麗なのに、スチルになると幼い見た目になり、あまり綺麗に見えないのが致命的で、何だかなぁと思いながらプレイしました。


正直大雑把な作品という印象を受けてしまいましたが、声優さんは豪華ですし、素敵なキャラクターもいたので、続編に期待したいと思います。

 


ファーレン=ハイト(CV:櫻井孝宏)


キャラクター

七人の同盟者の中でも大きな発言力を持つ人物。

今は亡国となった西の国、プラチナムの王子。

優しげに見えるが策士で清濁併せ呑む、敵にまわしてはならない男。

国を取り戻したいと願う気持ちは誰よりも強い。


内容

主人公がルヴィアンの手先である可能性を考えたファーレンは、主人公が住むことは認めても、仲間としては認めることは出来ずにいましたが、城の見取り図を作ったり、主人公の協力しようとする様子を見たことで少しずつ思い直し始めます。

主人公も、ファーレンが故郷であるプラチナムを取り戻したいと影で努力している姿を目にし、2人の距離は少しずつ縮まっていきました。

その後、ルヴィアンが主人公目的で攻めて来たこともあり、ファーレンはプラチナムを取り戻すためにも主人公をルヴィアンのもとに帰した方がいいのかとも考えましたが、やはり主人公を生贄のようにするのは違うと思っていました。

しかし主人公の初恋の相手がルヴィアンだと分かると、ファーレンは冷めたような目で主人公を見下ろし「好きな男のために、僕らに媚を売って情報を集めていた。とすると …… 、この前の女王の襲撃は演技か何かか?」と、主人公のことを信用出来ないと言い残し去って行きます。

主人公は何とかファーレンの誤解を解いてもらいたいと考えていると、そこに綺麗な少年が現れ、主人公に美味しそうな林檎を渡します。

そして主人公はその林檎を一口かじると、意識が遠のき、気付いた時には意識があっても体が動かせない仮死状態になっていて …… 。


感想

ファーレン編 …… 甘くて甘くて恥ずかしくなるほどクサいセリフのオンパレードでした!

櫻井さんの王子キャラは外れないですね!


ファーレン編の内容は、ファーレンが置かれている立場についてです。


プラチナムの王子であるファーレンは、3年前、突然のルヴィアンの侵攻で両親と妹を殺されてしまい、落城まであっという間の出来事で、プラチナムのほとんどの建物は潰されてしまった。

生き残ったファーレンは、プラチナムを取り戻すことを第一だと考え、突然現れた主人公のことを疑い、信じることが出来ません。

立場上、簡単に人を信用出来なくなっていたり、楽しいとか嬉しいなどの感情を表に出せなくなっていたファーレンですが、心情的に流されないその行動は正しかったけど、結局それで主人公を失ってしまい後悔する …… という話です。


4番目に攻略したファーレンですが、先にクリアした3人の時のイメージがあまり良くなく、しかもOPの動画でファーレンがバッチリ脱いで、主人公の太ももを触っているところを見ていたので、エロ度が高かったら嫌だなぁと、櫻井さんの王子キャラであっても期待度は低めでした。


で、いざプレイしてみたら、ファーレンが疑り深い理由や、ルヴィアンを恨む理由も分かりましたし、本当は小心者で努力家で、主人公に一目惚れをしていても言い出せなかったり、デューンのように人を魅了するタイプではないので努力で補おうとしたり、腹黒王子ではありましたが、照れて可愛い面も見ることが出来たので、予想以上に楽しめました。


心配したOPのシーンは同じQuinRoseでも『菓子パン』や『源氏恋絵巻』の方がエロ度は高めだと感じましたし、それよりもクサい程の甘々なセリフの方がある意味問題で、私はクサいセリフにあまり魅力を感じないタイプだと思っていましたが、櫻井さんの声での囁きの破壊力はとんでもなく、このシーンをプレイしている時の顔は、絶対に誰にも見せられない状態だったと思います!

誰かが急に部屋に入って来たら、隠したくなっちゃうような …… そんな感じです(笑)


ファーレン編は『白雪姫』になぞられた内容になっているので、一番王道かなと思いますし、櫻井さんの王子キャラや、胸焼けするほど甘々なセリフが好きな方にオススメです。


  • オススメのセリフ

僕が一番恐れていること。僕にとっての不幸は、失うことだ。僕はもう二度と何かを失いたくない。

どうしてなんだろう、こんなに手酷い傷を負って、完膚なきまでに叩きのめされたのに …… 。

僕は君がここにいてくれたことが嬉しい。君を女王に連れ去られなくてよかったって思っているんだ。

僕はもう、何も失わない …… 。失ったりしないよ …… 、白雪姫。

 


デューン=バクスター(CV:杉山紀彰)


キャラクター

七人の同盟者の一人。

ルヴィアンに滅ぼされた東の国、アパラシオンの王子。

何に対してもゲーム感覚なところがあり、軽薄。

女性関係が派手な自信家で、落とせない女はいないと思っている。

遊び人風だが頭はきれ、王子という身分にありながら、本職の騎士に引けをとらない剣の達人でもある。


内容

デューンの軽さは好きになれませんが、女性に優しいので無碍にはしないだろうと考えた主人公は、デューンの家で過ごすことに。

そして一緒に生活をする中で、デューンが人の気持ちや行動を先回りするのに長けていて、気遣いが上手い人物だと分かります。

ある日、主人公はオムニアから、何でも出来るデューンは何事もスリルを味わうゲーム感覚なので、王族の中で浮いた存在になってしまい、周りにはいつも人がいても誰にも本心を打ち明けないし、傍にいるオムニアですらデューンの苦悩は理解できず、ずっと孤独だったと教えられます。

しかしその後も、デューンはアパラシオン騎士団の厚意を軽くあしらうような態度をし、騎士団達の気持ちを汲み取ろうとせず、皆が心からデューンのことを慕っているのが主人公にも分かるのに、デューンがわざと軽薄な態度をとるのが悲しくて腹立たしく感じます。

しかしデューンは「受け止めるだけならいい。けれどそれを信じたら、自分のほうが傷付く羽目になる。 …… 君にも、そんな経験はない?」と、尋ねてくる声は想像以上に真剣味を帯びていて、デューンの笑みはいつもと違い、言葉通り誰かに傷付けられたように弱々しく見え …… 。


感想

最初から同じ王子ならファーレンよりデューン派だと思っていましたが、ここまでとは ―――!

杉山さんの色気たっぷりの声の甘いセリフは、部屋でゴロゴロ転がりまくる程で、ニヤニヤしっぱなしでした!!!


デューン編の内容は、デューンが軽薄な態度をとる理由についてです。


デューンは昔から何でも出来てしまうので、楽しいことを見つけたくて、スリルを求めて王族らしからぬことをする。

なので王族の中で浮いた存在で、気を遣うことがうまいので嫌われることはありませんが、才能がありすぎるデューンのことを誰も理解できない。

周りにはいつも人がいても、誰にも本心を打ち明けないし、傍にいるオムニアにもデューンの苦悩は理解できず、デューンはずっと孤独だった。

そんなデューンが主人公と出会い、デューンが一番欲しかった、平凡で幸せな日々をくれた主人公に惹かれていく。


デューンがわざと軽薄な態度を取ったりしていたのには理由があり、何でも出来るデューンはずっと勝ってきたのが当たり前だったから、女王の圧倒的な力を見せつけられて、勝ち目がないことを悟り、本当は臆病で、負けることや失うことが怖いから逃げていた。

主人公はデューンが堂々としているようで実は怖がりだと分かったので、素直な気持ちを言葉にし、デューンのことを守ろうとする話なのですが、デューン編では主人公の能力?である『魔』について、他のキャラより多めに語られていました。


ファーレンの次にデューンを攻略しましたが、同じ王子でもデューンは主人公のことを疑っていたとはいえ、最初から優しかったですし、序盤はデューンが主人公のために行動する場面が多く、終盤は逆に主人公がデューンのことを励まし、デューンのために行動するという、他のキャラクターの時より精神的にも主人公が役に立っているのが良かったです。

基本的に主人公は『魔』の力が使えるとはいえ、そのせいで不幸をもたらす存在だし、はっきり言ってお荷物状態なのですが、デューン編では、主人公によってデューンが変わっていくのが目に見えて分かるので。


そして何と言っても、デューン編は杉山さんの色気のある声で甘いセリフとイチャイチャするシーンが多めなので、私は鼻血が出ちゃいそうなほどドキドキしてしまいましたが、今のところ、5人クリアした中では一番エロ度は高かったので、苦手な方は要注意です。

私もここまでしなくても?とは思いましたが、キャラがキャラですし、以下に熱でデューンがうなされるシーンのセリフを書いたので、大丈夫だと感じた方にはオススメです。


  • オススメのセリフ

これ以上、夢の中でするのは、俺としては納得いかないな。きちんと聞きたいんだ、夢じゃなくて現実で。

もっとキス、してほしかったみたいな顔をしているね?そんな顔をされると、嬉しくなっちゃうんだけど。

さすが君だ、俺の悦ばせ方をよく分かっている。

違う、なんて言わせない。何より、俺が言ってほしいんだ。駄目かな?

 


オムニア=キャンベル(CV:伊藤健太郎)


キャラクター

七人の同盟者の一人で、デューンの従者。

銃の名手だが、人を殺すことに対して躊躇いを捨て切れない、穏やかで優しい気質の持ち主。

不埒なデューンに呆れながらも、放っておけない。

自身も貴族だが、貴族の傲慢さには辟易していた。主人公にも友好的に接する。


内容

デューンとオムニアと3人で暮らすことになった主人公ですが、デューンは主人公とルヴィアンが共謀し、七人の同盟者を調べるためにやってきたのではないかと疑っていました。

しかしオムニアは、主人公が自ら進んで家事を手伝ったりする様子を見て、悪い人ではないと思うようになっていました。

そんなある日、鏡の中からミラーが現れ、ルヴィアンがもうすぐ攻め込んでくることを伝え、消えていきます。

主人公はそのことをどう伝えたらいいのか考えていると、突然ノックの音が響き、オムニアが部屋に入ってきて、「あなたは、女王の密偵だったのですか? …… 僕らを、騙していたのですか?」と、いつものオムニアとは違った冷たい声で、主人公の額に銃を突きつけます。

主人公が懸命に信じて欲しいと訴えても、オムニアは「僕は …… 、あなたを信用できない」と言いますが、額へ触れる銃口が、まるで迷うように振れ、オムニアの顔が苦しげに歪み …… 。


感想

伊藤健太郎さんの甘いセリフを久しぶりに聞きましたが、こういう真面目なキャラも素敵でした!

しかも話の中にリスが出て来たので、伊藤健太郎さんCVの某ハムスターアニメを思い出してしまいました!


オムニア編の内容は、オムニアが主人公のことをどう思っているのか、そしてオムニアが孤児院の運営に携わっている理由についてです。


簡単に言うと、オムニアは貴族の出身ですが、自分は私利私欲に塗れた貴族と同じではないという優越感に浸りたかったから、孤児院に寄付をし、運営に携わり続けている。

そして最初は主人公のことを疑っていたけど、主人公は平民出身なので、オムニアが嫌う貴族にありがちな傲慢な態度がなく、そんな主人公に惹かれていったという話でした。


2番目に攻略したオムニアですが、オムニアは銃の名手だけど、料理上手で人や生き物に優しい面を持っていました。

オムニアはみんなに優しくて思いやりのあるのに、自分を卑下するような発言が多いのですが、自分のことより傷を負ったリスの心配したり、手の早いデューンが主人公にちょっかいを出さないか心配したり、主人公の初恋の人がルヴィアンだと知って戸惑ったり、主人公より年上だけど照れて可愛いので、2番目に攻略したのはもったいなかったかなと思っていたんです。

OP動画のようなシーンが多発するのかと心配しましたが、そうでもありませんでしたし。


ですが、終盤の展開でオムニアよりもルヴィアンの存在感が大きく、個人的にはルヴィアンの方が気になってしまったこともあり、微妙な気持ちのままエンディングになってしまったのが残念でした。

まだ2人目なので分かりませんが、もし他のキャラもこういう展開なら微妙かも …… 。


終盤の展開は本当に残念で仕方がありませんが、オムニア自体は料理が上手くて真面目で可愛いですし、どのルートでも良い人でなので、個人的に好きなタイプでした!


  • オススメのセリフ

僕は、どうしたらいいのですか …… 。あなたを信じることはできないけれど …… 、だからといって、殺すことも出来ない。

ここで自分の過去を話してくれたあなたの表情や言葉に、嘘はなかった。

今僕を見つめるあなたの瞳に嘘はないと …… 、信じたい。

あなたが違うと言うのなら、僕は信じたい。 …… 話せない理由があるのだと、そう思いたい。

 


ルピノ=ロシャス(CV:鳥海浩輔)


キャラクター

七人の同盟者の一人で、騎士。

幼く見られるが、その剣の腕は折り紙つき。

若輩ながらも、西の国のプラチナム騎士団で副団長を務めていた。

ファーレンを尊敬しており、付き従っている。

ばらばらになった騎士団の仲間の行方を追っている。


内容

主人公はファーレンたちと一緒に住むことを許可されますが、ファーレンとロレイユは主人公のことを疑っていて、その中で、ルピノだけは食事の際には主人公の隣に座って話しかけ、得意なお茶を淹れてくれるなど、主人公はルピノの優しさが心に沁みていました。

その後、ルピノが姉と団長を殺され、騎士団員である自分がルヴィアンの侵攻を防げなかったことでプラチナムが荒れてしまったので、騎士団を再興したいと考えていることが分かり、主人公はいつも助けてくれるルピノが背負っているものを、少しでも軽くしてあげたいと思い始めていました。

そんなある日、ルピノと主人公はプラチナムで残った団員を探していると、そこで元団員のロイドを発見し、現在の状況や、騎士団を再興したい旨を伝えると、ロイドは、自分たちは生きるだけで精一杯の状況なのに、今まで安全なところで話し合いをしてきただけのルピノたちのことを責め、ルピノには協力出来ないし、もし騎士団を再興しても、団長が死んでしまったのでルピノでは頼りないと言われてしまい …… 。


感想

すぐに照れて真っ赤になるルピノが可愛くて!

こんなに可愛いのなら、もう少し後まで取っておけばよかったと後悔しています。


ルピノ編の内容は、ルピノが大切なものを守りたいと思う理由です。


ルピノの家は母親がおらず、父親も行方不明なので、実質ルピノと姉はお互いたった一人の家族で、姉がルピノのことを一人で育てていた。

そして団長は、ルピノが広い視野で物事を見ることが出来るし、判断力もあるので、ルピノの剣の腕と判断力を買って、副団長に推してくれた。

そんな二人をルヴィアンの侵攻で亡くしてしまったルピノは、自分だけが強くあるのではなく、誰かと協力しあって、お互いの大切なものを一緒に守ることが大切だと気付き、自分のかつての仲間と一緒に自国を取り戻し、守れなかったものをもう一度全員で取り戻したい。

ファーレンに忠誠を誓っているルピノが、主人公と出会ったことで成長していくという話でした。


ルピノはプラチナム騎士団の副団長なので強い設定でしたが、正直ルヴィアンの方が断然強いし、内容のところにも書いた通り、元同僚にも頼りないと言われてしまうので、個人的には騎士団の副団長という強さはあまり感じず、照れて可愛いキャラクターという印象が強かったように思います。

そしてルピノのCVが鳥海さんということもあり、可愛いけど実は色気があるキャラクターなのかなと予想していたのですが、全然そんなことはなく、主人公よりも年上だけど、無邪気で照れて真っ赤になる可愛いワンコ系キャラでした。


内容はルピノの成長を見守るような予想通りの展開ですし、甘さは控えめかもしれませんが、鳥海さんのこういう純粋に可愛い系は珍しいと思うので、照れて可愛いルピノを堪能するルートかなと思います。

そして私はシャマード → オムニア → ルピノの順で攻略しましたが、プレイする毎にファーレンのイメージが悪くなっているような …… 。

ファーレンはルピノが忠誠を誓っているキャラクターですが、正直微妙な気持ちになってしまいました。


ですが、最初から最後までルピノは一貫して可愛いので、万人受けするキャラクターだと思います!


  • オススメのセリフ

騎士は向かってきた者の命を奪うこともある。でも、それは奪うためじゃなくて、守るため。

騎士はいつも、それを胸に留めて剣を振るうべきだと思っている。

人を傷付けることも、自分が傷付くことも恐れずにいられる …… 。それは、守るものがあるからだ。

あんたがいたから …… 、強くなれた。やっぱり、あんたは不幸を招く人間なんかじゃないよ。

 


シャマード=リッチ(CV:檜山修之)


キャラクター

七人の同盟者の一人で、反乱軍のリーダー。

西の国プラチナムで、鍛冶職人をしていた男。

ルヴィアンの侵攻により妻と娘を失ったことをきっかけに、決起した。

人当たりがよく、反乱軍の若者たちに慕われている。


内容

家事が苦手なシャマードに代わり、シャマードの家で家事全般を担当することになった主人公。

自分のことを『ジジイ』や『おじさん』と言うシャマードは、主人公のことを子供扱いし、過去のことを喋ろうとしないので、主人公の行動や発言により微妙な空気になってしまうこともありますが、それでも主人公はシャマードと一緒にいると安心できるようになります。

ある日、シャマードが家の前で反乱軍のメンバーに剣の指導をしていると、そこにルヴィアンとトレゾア兵が現れ、シャマードたちは主人公を守るために応戦し、何とかルヴィアンたちを撤退させますが、反乱軍の仲間を一人失い、多くの怪我人が出て、シャマード自身も大怪我を負います。

その夜、シャマードは、本来の目的が主人公を守ることではなくルヴィアンを倒すことなので、今日限りで出て行って欲しいと主人公に伝えます。

主人公は、シャマードが怪我をすると結果的に反乱軍が困るし、これ以上シャマードに迷惑を掛けられないので、城へ戻ることを決意します。


感想

久しぶりのひーちゃん、じゃなかった檜山さんですよ!!!

シャマードというより、檜山さんの声のキャラクターを攻略出来ただけで、私は満足です!


内容は、シャマードの過去と、反乱軍のリーダーであることについてです。


シャマードはルヴィアンの侵攻で奥さんと娘さんを亡くしているので、絶対にルヴィアンを倒したい。

そしてまだ奥さんのことを忘れられないので、主人公のちょっとした行動や発言で、微妙な空気になってしまいます。

さらにルヴィアンが主人公を取り返そうとやって来た時も、「自分たちが女王を討つために怪我をするのは仕方ないけど、主人公を守るために反乱軍のみんなが怪我を負うことはよしと出来ないので、今日限りで出て行ってほしい」みたいなことを主人公に言うのですが、反乱軍のリーダーとしての立場と主人公への想いがポイントでした。


まず、乙女ゲーとしては珍しい父親のような見た目のキャラクターだったので、一番最初に攻略しましたが、これはこれでありだと思います。

子供に優しく、リーダーシップがあり、ファーレンが側に置こうとする程の能力を持った人物なので、そういう意味では魅力を感じましたし、もともと平民のシャマードが、家族を亡くしたことがきっかけで反乱軍に参加し、主人公に出会った頃も奥さんたちのことを忘れられないでいるのが分かりやすく描かれていて、内容的には面白かったと思います。

まあ、主人公がちょっと政治を勉強しただけで、いい統治者みたいになるのはご都合主義でしたけど。


そして面倒見が良い頼れるおじさんが若い主人公に翻弄される姿はとても可愛かったのですが、シャマード自身も「王子様もナイトも選び放題だろう、おまえなら」と言っていた通り、あえてシャマードを選ぶかどうかは微妙ですが …… 。


たぶんプレイすると、シャマードは他のキャラクターより魅力を感じない方が多いかもしれませんが、最初にも書いた通り、久しぶりに乙女ゲーで檜山さんのキャラクターを攻略出来たので、それだけで私は満足です!


  • オススメのセリフ

自分が未熟で弱いから怪我をするんだ。守れないのは、弱いからだ。

それなのに、それだけの話なのに、俺はおまえに責任転嫁しようとしたんだ。

いや、そうだよ。俺は弱い人間だ。

ごめんな。 …… 本当は、城へ帰りたくなんてなかっただろう。

 


ファルコ=ローダー(CV:置鮎龍太郎)


キャラクター

『狩人』の通り名を持つ、ルヴィアンに雇われている凄腕の暗殺者。

金に細かく、金が貰えればどんな仕事でも受ける。

囚われの身の主人公を哀れに思い、逃亡させる。

まともな感性の持ち主であるがゆえに、苦労人。

ルヴィアンに振り回されている。


内容

ファルコに城から逃してもらった主人公は、暫くは七人の同盟のもとで過ごしますが、結局ジャンヌと共に城へ戻ることになります。

城に戻った主人公は、ルヴィアンからトレゾアを取り戻そうと考えているので、ルヴィアンに雇われている暗殺者であるファルコとはいずれ敵になってしまい、後で辛くなるだけだと分かっているのに、以前と同じように二人でゲームをしたりして過ごしていました。

そんなある日、ファルコと一緒に森へ向かった主人公は、ファルコが森の動物に餌を与えているのを目にし、ファルコは本来は面倒見が良くて優しいので、暗殺者を辞めればいいと改めて思っていると、そこに武器を持った男達が現れ、ファルコはあっという間に男達を殺し、「こうしなければ俺たちがやられていたんだ、分かってくれ …… 」と言いますが、主人公は素直に頷くことが出来ずにいました。

その後のファルコは主人公のことを避けるようになり、主人公は親しくすればするほど最後に辛い思いをすることは分かっていましたが、それでも対等な立場でまともな意見を言ってくれるのはファルコだけだったし、ファルコの存在は、囚われていた頃の自分にとって救いだったと気付きます。


感想

照れたファルコが「ああ …… 、俺もだよ。あんたが俺を選んでくれて嬉しいぜ」と言った時!!!!

腰砕けになりそうなほど素敵で、私は三井寿や『ときメモGS』の頃から置鮎さんがずっと好きだなと、改めて感じました!


ファルコ編の内容は、ファルコがルヴィアンのもとにいる理由についてです。


物心ついたばかりのファルコは、両親を失ってから、標的を抹殺するだけの日々を過ごし、心の中はいつもからっぽだったけど、ルヴィアンの暗殺に失敗し、殺されそうになったところで空っぽの心に初めて罪悪感が生まれた。

それに気付いたルヴィアンは、ファルコのことを殺さず、ファルコは罪の意識を植え付けてくれたルヴィアンのもとで仕事をするようになった。

そして2人はある理由により、ルヴィアンはファルコを殺せないけど、ファルコはルヴィアンのことを殺せる、という契約をします。

その後、ファルコは主人公だけでも幸せになってほしいと思って逃しますが、いつの間にか主人公のことを手放したくないと思うようになった。

だけど、ルヴィアンへの恩もあるし、ルヴィアンへの裏切りになるんじゃないかと躊躇するという話でした。


ファルコは何事にも報酬という考えで、お金のため、生きるためと考えれば、仕事に対しての気持ちに折り合いをつけることが出来るし、暗殺者として必要とされ続けることで、幸福と不幸が同時にもたらされる。

そして自分なりの罪滅ぼしとして、育った街の人の手伝いをしたり、森に住む動物に餌をやったりし、さらに主人公が幽閉されているのを不憫に思って、逃せば自分がルヴィアンから罰を受けることを分かっていても逃すような、本来は面倒見が良くて優しい人でした。


まだルヴィアンをクリアしていないので、謎な部分もありますが、今までの同盟メンバーは同じような展開ばかりだったこともあり、ファルコ編は凄く新鮮な気持ちでプレイ出来ました!

他のキャラクターの時もファルコは主人公の面倒見ていますし、良い人過ぎて損な役回りという感じもしましたが、オムニアと張るほどの良い人なのに、色気も可愛い面もあるので、置鮎さんファンの方は安心してプレイ出来るキャラクターだと思います。


  • オススメのセリフ

…… あんたが何と言おうと、俺は悪人だ。あんたが許しても、奪われた奴らはそれを許しはしない。

それでも、あんたといると …… 、幸せで怖くなる。あんたの言葉が、笑顔が …… 、こんな俺のことを幸せにしてしまう。

どこまで、あんたは俺のことをかき乱せば気が済むんだ …… ?

どうして、この城に戻って来ちまったんだよ。それでこんなこと言われたら、俺は …… 。

 


ルヴィアン=タンドゥル(CV:津田健次郎)


キャラクター

トレゾア国の元宰相であり、現在の『女王』。

優秀さを買われ、遥か北の国からヘッドハンティングされて宰相の座についたが、謀反を起こしトレゾア国王一族を皆殺しにして王国を乗っ取った。

「白雪姫よりも美しく」という美への追求から、女装をし女王としてトレゾア国のトップに君臨している。

幼い頃から知っている主人公に対して、異常なまでの執着を持つ。

彼女だけは傷つけず、手放さない。


内容

城から逃げ出した主人公は、七人の同盟のもとで生活をしていましたが、主人公が出て行ったことでルヴィアンが城のみんなを殺しているのを知り、ミラーの力で昼間は同盟のみんなと、夜はルヴィアンと過ごす二重生活をすることに。

ある夜、主人公は血だらけで倒れているジャンヌを発見し、ジャンヌは『黒の魔女』と呼ばれる人物に襲われたことが分かります。

そして、城に戻ることになった主人公の目の前にも黒の魔女が現れ、「ルヴィアンも哀れ。こんな我が侭な小娘を守るために、悪役にされてしまって …… 」と言い、消えていきます。

そんなある日、トレゾアの谷に一人で出かけていたルヴィアンが、意識がない状態で発見され、強力な魔法で精神と肉体を分離されているので、このままでは命が危なくなってしまうとミラーから教えられた主人公は、鏡を使って同盟のみんなのところに向かい、状況を説明します。

しかしファーレンは、ルヴィアンを殺すことこそが平和への道ではないのかと指摘しますが、主人公がルヴィアンを殺すことではなく解決したいと何とかファーレン達を説得し、主人公はファルコと共に黒の魔女が住むトレゾアの谷へ向かいます。


感想

『黒雪姫』やっと意味が分かりました!

ただ、『白雪姫』をもじっただけだと思っていましたが、ちゃんと意味がありました!


ルヴィアン編の内容は、ルヴィアンが何者なのか、主人公の『魔』の力についてなどです。


ルヴィアン編はファーレン、デューン、ファルコのBEST ENDをクリア済じゃないとプレイ出来ないので、ルヴィアンが何者なのか、トレゾアを陥れた理由や主人公に固執する理由、主人公の『魔』の力についてなど、ルヴィアンとの恋愛というより真相編になっています。

さらに他のキャラクターの時に薄っすらと名前が出てきた『黒の魔女』がルヴィアン編では重要な人物として登場します。


ということで、何を書けばいいのか迷いますが、ルヴィアンは予想通り人間じゃありませんでした。

じゃあ何なんだという話なのですが、そこはプレイして確認してもらうとして、ルヴィアンはある理由により、自分の存在価値を認められたかった。

この世のすべてのものを自分のものにすれば自分の存在が認められ、恨みでも憎しみでも、自分に意味を与えてくれるのであれば価値がある。

政治手腕などは努力すれば手に入るけど、ルヴィアンにとって美しさだけが存在価値で、美しさは自分だけのものだと思っているから、女装をしているというという話でした。


そして、子供の頃の主人公に出会ったルヴィアンは、うっかり主人公に『魔』の力を与えてしまい、それで主人公は『魔』の力を得てみんなを魅了し、貧乏だった生活から姫になるのですが、なぜルヴィアンが子供の頃の主人公を選んだのか …… 、そのあたりの説明が短かったので、納得出来るような出来ないような、う〜ん。


さらに、ルヴィアンが仮死状態になった時も、七人の同盟はルヴィアンに家族や大切な人を殺されているのにも関わらず、ファーレン以外はあっさり主人公の意見に賛同するし、タレンシカという国が攻めてきてトレゾアが陥ちそうになった時も、国を返すから協力してみたいな感じで、またもやあっさりルヴィアンに手を貸し、大団円みたいなご都合主義な展開に。

個々のルートではあんなにルヴィアンのことを憎んでいたみんなが、こんなに簡単に説得されていいのかと思わずにはいられませんでした。


ルヴィアンはオムニア攻略時のように、主人公のことを守る存在としての方が素敵でしたし、当て馬のようなポジションの方が良かったように思いますが、津田さんの女王の時の声と男性の時の声を堪能出来たので、それでよしとしなければいけないのかもしれません。


  • オススメのセリフ

愛している、か …… 。あの小さかった白雪姫が、そんなことを言うようになったのだね。

…… っふ、言うね。いいかい?覚えておいで …… 。

私がいなくなっても、私は傍にいる。いつでもおまえを見守っているから。

だから、笑っておくれ。白雪姫 …… 。


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