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ネタバレレビュー

2016/12/20
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。

ストーリー

トレゾアの最後の王族として、公務に励む日々を送っている主人公。

かつてこの国を支配していた女王・ルヴィアン=タンドゥルはもういない。

彼は戦火に燃えるトレゾアを救った後、忽然と姿を消してしまったのだ。


平穏な日々を送る主人公の元に、ある日とんでもない知らせが飛び込む。

それは、南国・タレンシカによる、トレゾア、アパラシオン、プラチナムの三国に対する宣戦の噂だった。

愛する自国を守るために、主人公は強大な力を持つ“白の魔法使い”を擁するタレンシカにかつての仲間達とともに立ち向かう。


毒りんごのように禍々しくも魅惑的な物語が、いま再び幕をあける ――― 。


全体感想


ゲームの詳細

この作品は『黒雪姫 〜スノウ・ブラック〜』のFDではなく続編で、前作では恋人同士となり、結婚したりしていますが、今回は前作のルヴィアン編の内容から派生した設定になっていて、主人公は他の攻略対象と恋人同士で、ルヴィアンが行方不明になっている状態からスタートします。


キャラクターについて

攻略対象ですが、今回はシャマードが攻略対象から外れ、新たにロレイユとミラーが追加されました。

ネタバレ的には終盤にロレイユ → ミラー → ルヴィアンの順で攻略するのがいいと思います。


システムについて

ゲームの詳細やスチルについては前作とほぼ同じなので省略しますが、今回は『裏・黒雪姫』というオマケ要素が追加されていて、前作で衝撃を受けたファーレンの例のスチルについてなど、特に一定の条件をクリアして追加される皆でワイワイやっているのが面白かったので、是非皆さんに見て欲しいです!


感想

内容は前作の補足要素が強く、前作からのキャラクターたちは盛り上がりに欠けるかもしれませんが、今回追加されたロレイユとミラーの内容は充実していると思うので、前作で気になっていたという方にオススメです。

そして今回のルヴィアンはちゃんと男性の姿をしているので、前作でルヴィアンの見た目に引っ掛かりを覚えた方も、安心してプレイ出来ると思います。


最後に、前作も17歳以上なだけあって際どいスチルのシーンが多いように思いましたが、今回は主人公にキスマークを付けたり、色々なところを触ったり、前回よりも大人向けな展開だったので、苦手な方は十分注意して下さい。

 


ルヴィアン=タンドゥル(CV:津田健次郎)


キャラクター

トレゾア国の元宰相であり、元女王。

「白雪姫よりも美しく」という美への追求から女装に走り、謀反を起こして女王としてトレゾア国のトップに君臨していた。

幼い頃から知っている主人公に対して、異常なまでの執着を持つ。

トレゾアを救った後に姿をくらまし、誰もその行方を知らない。


内容

ルヴィアンが城に帰って来てから暫く経ったある日、主人公はルヴィアンが白の魔法使いに黒の魔女と引き合わせることを頼まれていることを知り、二人は黒の魔女に白の魔法使いに会ってくれるよう説得に向かいますが、主人公が黒の魔女を怒らせてしまい、主人公を庇ったルヴィアンが攻撃を受け、目を覚ましたルヴィアンは、爽やかな笑顔を主人公に向け「どうされましたか、女王様」と、別人のようになっていました。

城に戻った後も、ルヴィアンは以前の記憶が戻らず、主人公はルヴィアンが着ていたドレスを見せてみますが、自分が女装して女王になっていたことを知ると「なんだそれ、気色悪い」と明らかな侮蔑が込められていて、主人公は思わず「ルヴィアンを悪く言わないで!」と叫んでしまいます。

するとルヴィアンは「あなたは僕に愛着を持っているんですね。僕ではない『ルヴィアン=タンドゥル』に」と寂しそうに言います。

それを聞いた主人公は、執着されていたのは自分だったはずなのに、いつのまにかいなくなったら寂しいと思うようになっていたことに気付き、思わず「ルヴィアンを返して。元に戻ってよ、ルヴィアン」と言ってしまい …… 。


感想

これこそ私が求めていたルヴィアンの姿!!!!

激強で変態でちょっとヘタレ …… 前作では終始女装姿で微妙でしたが、今回は凄く良かったです!


内容は、ルヴィアンと主人公の関係についてです。


今回はルヴィアンが行方不明になった状態から始まり、皆がルヴィアンを捜すことを快く思っていない中、主人公はルヴィアンを捜すことに。

そしてルヴィアンが見付かった後、ルヴィアンが変わってしまったことにショックを受け、ルヴィアンへの想いを自覚します。

一方ルヴィアンは無の精霊なので、主人公に初めて会った日から、主人公にとって意味のある存在になりたかった。

なので主人公のことを助けつつ見守りますが、無の精霊である自分はいつか消えてしまうので、主人公への想いは口にしないという話でした。


ルヴィアンは自分の価値は『美しさ』だけだと思っているので、主人公より美しくないと主人公に意味のある存在だと思ってもらえないと考えて、女装したりしていたので、実はナルシストではなく、無の精霊だからこその行動でした。

だからといって女装するのはどうかと思いますが、ルヴィアンは主人公のことが大好きなので、主人公のためになることなら何でもするし、なんだかんだで変態でも優しくて優秀な人物なので、親の愛を知らずに育った主人公にとって、初恋の相手がルヴィアンというのも頷けました。


前回のレビューで不平不満を記載しましたが、今回はルヴィアンが何を考えて行動していたのかが分かりやすかったのと、前作とは違って女装姿ではなかったという点で、今回の方が遥かにルヴィアンのことを素敵だと感じましたし、前作で女装姿が微妙だと感じた方でも今回は安心してプレイ出来ると思います!

個人的には素敵なルヴィアンよりも、ヘタレで理解不能なルヴィアンの方が可愛くてオススメです。


  • オススメのセリフ

おまえの手は、いつも綺麗なんだね。

あかぎれだらけでも、傷一つなくても変わらない。私を、新しい場所に連れ出すんだね。

おまえの体温になら、焼き殺されても構わないよ。

…… おまえの手を温めてやらなければと思っていたけれど、とても温かい。

からっぽのはずなのに、胸の奥で何かが溢れているような感じがする。

 


ファルコ=ローダー(CV:置鮎龍太郎)


キャラクター

『狩人』と呼ばれる、追撃を得手とする暗殺者。

ルヴィアンに雇われていたが、現在はトレゾアで主人公のことを助けている。

まともな感性の持ち主であるがゆえに、苦労人。


内容

ある日、ファルコは白の魔法使いの攻撃を受けて怪我を負い、まだ傷が癒えていないのにも関わらず、もう一度戦いたいと言うので、主人公は交渉のために一人で白の魔法使いのところへ向かいますが、結局何も出来ずに城に帰ると、ファルコに勝手な行動を注意されてしまいます。

しかし主人公はファルコを守りたい気持ちで行動したので、頭に血が上ってしまい、ファルコがいなければ攻撃されないことを伝えると、ファルコの表情はまるで攻撃を受けたかのような痛みが伝わる顔になってしまいます。

その後、主人公はファルコに相談もせずに一人で行動したことを謝りますが、ファルコはルヴィアンのことも白の魔法使いのことも自分では頼りないかもしれないけど、主人公だけには信じて欲しかったと感情を吐き出し、二人は無事元通りの状態に。

その後、アパラシオンが白の魔法使いとタレンシカ兵に攻撃されたことで、これ以上被害が出ないように、ファルコがタレンシカの国王を暗殺することになりますが、たとえ成功しても無事に帰って来られる保証はないので、主人公はその日のことを考えるだけで不安になってしまい …… 。


感想

さすが照れ屋でお人好しな暗殺者!

今回も可愛いところと大人の色気がいい感じに合わさって、とっても素敵でした!


内容は、ファルコが暗殺者であるということについてです。


ファルコは、主人公がルヴィアンのことを懸命に捜したり、一人で白の魔法使いについて行動したりするのは、暗殺者である自分では頼りないと思われているようで不安になり、一方主人公は、ファルコが自分を犠牲にしても主人公のことを守ろうとする傾向にあるので、もっと自身を大切にして欲しいと思っています。

そして二人の関係は恋人同士ではありますが、一国の女王と暗殺者という身分の差があるので …… という話でした。


ファルコはお人好しな常識人なので、主人公が他のキャラクターと仲良くしたり、自分に頼ってくれないことで不安になってしまうんです。

正直、ファルコの気持ちを察してあげることが出来ず、勝手な行動ばかりする主人公の浅はかさに、プレイしていてイライラしてしまいましたが、逆に言えば、それ程私はファルコというキャラクターのことが気に入っていたということになります。


前作でも好きなキャラクターでしたし、攻略制限があるキャラが3人もいるので早めに攻略することになってしまいましたが、今回も暗殺者なのに主人公の補佐役もこなし、照れ屋でお人好しで置鮎さんの声で大人の色気もたっぷり!!!

さらに主人公に未練があるのが丸わかりなファーレンが可哀想可愛かったし、ルヴィアンの母親具合も笑えるので、ほとんどの方が安心してプレイ出来るルートじゃないかなと思います!

ただ、エロ度は前回よりもかなり増しているので、その点は注意して下さい!


  • オススメのセリフ

囚われの白雪姫 …… 。俺はあんたのことがずっと好きだった。

…… 俺なんて生まれたときから家族もいなくて、ただのごろつきで。ずっと大切なものなんて、持ったらいけないと思っていた。

だが …… 、俺には守るべきものが現れたんだ。生きたい、未来が欲しいって …… 、それを教えてくれたのは、あんただ。

 


ファーレン=ハイト(CV:櫻井孝宏)


キャラクター

元七人の同盟者の一人。

西の国、プラチナムの国王に就任。

優しげに見えるが策士で清濁併せ呑む、敵にまわしてはならない男。

自国を愛する心は誰よりも強い。


内容

国王と女王になった二人は、恋人同士になっても一緒に過ごす機会が少なく、能力や経験値など、あらゆる面で主人公よりファーレンの方が優っているので、主人公は早く結果を出したいと気持ちが焦るばかりで結果を出せずにいました。

ある日、タレンシカが攻めて来るという情報を入手した主人公は、黒の魔女と面識があり、戦力になるルヴィアンを捜しますが、ファーレンはルヴィアンに家族を殺されているので、「僕は、ルヴィアン=タンドゥルを未来永劫許すことは出来ない」と冷たく言い放ちます。

そしてその後、トレゾアがタレンシカからの攻撃を受けてしまい、それを知ったファーレンは、準備が整っていないにも関わらずタレンシカへの侵攻を決断しますが、無謀なファーレンの意見に誰一人として首を縦に振らず、いつも冷静沈着で先を読むファーレンなのに焦っている様子で …… 。


感想

今回もファーレンは敵に回したくない策士で、腹黒王子キャラが好きな方にはぴったりだと思います。


ファーレンの内容は、ファーレンのプラチナムの王として、そして同盟のリーダーとしての立場についてです。


いつも冷静で敵に回したくないファーレンが、トレゾアが攻撃されたことにより冷静さを失ってしまい、負け戦を仕掛けようとします。

もちろんみんなに説得されて冷静さを取り戻し、タレンシカが驚くような作戦を立て事無きを得ますが、いつもは先の先まで考えて行動するファーレンが主人公のことになると冷静さを失ってしまうという内容でした。

そしてファーレンはルヴィアンに家族を殺されているので、主人公がルヴィアンに執着するのをよく思っていないというのもありました。


ファーレンは腹黒王子で策士なので、言葉一つとっても「その先のこと」も含まれていることが多いので、ファーレンの思惑を予想しながらプレイすると凄く楽しめました!

特に主人公に逃げられないように、周りから固めて、主人公が分かっていないと知りつつ先の先まで予測を立てて行動する …… 。

前回はあまり好きではないキャラクターだったのですが、今回は笑顔の裏の胡散臭さが前作よりも増していて、個人的には前回よりも好きになりました!


内容は短めですし、主人公に執着しすぎてちょっと怖いところもありましたが、オススメのセリフにも選んだ通り、今回も甘々のセリフが盛り沢山ですし、櫻井さんの腹黒王子が好きな方はプレイして損はないと思います!

そして『裏・黒雪姫』はどちらの選択肢も試して欲しいのですが、個人的には【選びたい選択肢がなかった】の方が独占欲が強いファーレンらしくて好きでした!


  • オススメのセリフ

…… それにね。どうやら僕は君がそばにいてくれると安心して眠れるらしい。先刻、ロレイユも君にそう言っていただろう?

…… これから先もずっと隣にいてくれる?僕の隣で眠ってくれるかい。

そうすれば、君もずっと僕の寝顔を見ていられるよ?どうかな?

 


デューン=バクスター(CV:杉山紀彰)


キャラクター

元七人の同盟者の一人。

東の国、アパラシオンの国王に就任。

何に対してもゲーム感覚なところがあり、軽薄。

女性関係が派手な自信家で、落とせない女はいないと思っている。

遊び人風だが頭はきれ、国王という身分にありながら、本職の騎士に引けをとらない剣の達人でもある。


内容

タレンシカとの戦争についての三国会議で、進展がないことに業を煮やしたデューンは「俺が先頭に立って、タレンシカに攻め込む」と言い出し、それを聞いたオムニアと言い争いになり、デューンは会議室を出て行ってしまいます。

心配した主人公はデューンのもとへと向かうと、デューンは自分が出ることで皆を守れるのなら、その方がいいと考えていることが分かり、主人公やオムニアの説得もあり、デューンが自ら騎士団を鍛えて誰も命を落とさないようにし、さらにオムニアに前線に出てもらうことになります。

その後、主人公はファルコと共にアパラシオンに騎士団の視察に向かい、デューンとの久し振りの再会を喜んでいると、慌てた様子のオムニアが、タレンシカ王がデューンと会談したいと言っていると伝えます。

主人公はデューンに何かあっては困るので、鏡を持たせ、急いでファーレンのもとへ行き、ミラーの力でデューンの交渉の様子を見ると、タレンシカ王が「我々に付かないか」とデューンに話しているところで、交渉が決裂すると、デューンとオムニアは兵達に囲まれてしまい …… 。


感想

デューンは前作で一番好きなキャラクターだったのですが、今回はそうでもないような?

何だか盛り上がりに欠けるというか、普通にエンディングまで辿り着いてしまったという印象です。


内容は、デューンの国王としての覚悟と、主人公がルヴィアンに執着することへの気持ちついてです。


デューンは王子から国王になりましたが、自分一人が安全な場所にいるのは嫌だと考えていて、危機的状況になった際、国のためにどちらかを切り捨てなければならないということも頭の中では分かっていたけど、本当の意味で分かっていなかった。

一方主人公は、自分は女王の素質がないどころか、不幸を惹きつける『魔』を持っているので、支えてくれるルヴィアンを捜していた。

しかし、恋人であるデューンは、主人公とルヴィアンには他を寄せ付けない2人だけの世界があることを心配するという話でした。


最初にも書きましたが、私は前作でデューンが一番好みだったこともあり、攻略制限が無いキャラクターの中で一番最後に攻略したのですが、吹き出してしまうシーンは多々あったのですが、乙女ゲーとしての盛り上がりには欠けているように思いました。

先にクリアしたオムニアがあまりに好みだったというのも大きいと思いますが、内容がファーレンとオムニアとルピノを足して3で割ったような内容で、どのシーンもどこかで見たような流れになっていまいました。


今回のデューンは、能力は高いのですが、まだ国王というより『王子』という印象を受けてしまったので、少し頼りなさを感じてしまったことと、主人公との関係も「主導権を取れるのはベッドの中だけ」みたいな感じなので、そこも微妙でした。


と、文句ばかりの内容になってしまいましたが、今回もデューンは糖度が高い甘々なセリフばかりですし、色気もバッチリあるので、杉山さんのセクシーなキャラクターが好きな方にはいいかなと思います。

デューン編ではオムニアのポジションがかなり不憫なので、個人的には、いたたまれない表情のオムニアに注目して欲しいです。


  • オススメのセリフ

いいんじゃないかな、君は君のままで。

他の誰かと同じなんてつまらない。だから誰かの真似をする必要なんてないし、誰かと自分を比べる必要もないよ。

自分に誇れる自分になること …… 。それが一番難しくて、一番大切なことだ。

…… なんて、ちょっと真面目すぎたね。俺らしくなかったかな?

 


オムニア=キャンベル(CV:伊藤健太郎)


キャラクター

元七人の同盟者の一人で、デューンの従者。

銃の名手だが、人を殺すことに対して躊躇いを捨て切れない、穏やかで優しい気質の持ち主。

不埒なデューンに呆れながらも、放っておけない。

自身も貴族だが貴族の傲慢さには辟易していて、デューンの従者をしつつ孤児院の運営にも携わっていた。

現在もその生活は続いている。


内容

晴れて恋人同士となった2人ですが、主人公が女王になってからは、オムニアは2人きりの時でも「女王様」と呼び、教育係としての態度を崩さず、このままではオムニアが離れていってしまいそうな気がして、主人公は怖くなっていました。

そんな時、開かれた三国会議で、デューンが自らアパラシオン騎士団を連れてタレンシカに攻め込むと言い出すと、オムニアが今までにない冷たい声で反対し、その様子は、置き去りにされそうな子どもが親を引き止めるために縋り付くような切なさで、2人は言い争いになってしまいます。

会議後、主人公は何とかデューンを説得しようとしていると、そこにオムニアが現れ「デューン様、前線には僕が出ます」とハッキリと伝えます。

本当は銃を持つことも望んでいないのに、デューンと国を守ろうと強い心で訴えていることが分かったデューンは、「いいよ、交渉成立だ。死んだら、殺すぞ?オムニア」と言い、オムニアも「安心してください。僕は絶対に死にませんから」と伝え、主人公はオムニアの言葉が優しい嘘にならないようにと願うことしか出来ず、久し振りのオムニアとのキスの間も涙が溢れてしまい …… 。


感想

完璧だ!!!! オムニアめちゃめちゃ素敵で、ダメなところが全くありませんでした!

ファーレン → ルピノ → ファルコ → オムニアの順で攻略しましたが、この4人の中ではぶっちぎって私はオムニア派になりました!!!!


内容は、オムニアの優しさと覚悟についてです。


オムニアは他人の希望を優先して動く優しい人ですが、相手のためにならないと判断した時は、ほとんど聞く耳を持たず、自分の主張を押し通す頑固さがあるので、一国の女王である主人公と、他国の教育係という身分の差を気にし、お互いに想い合ってはいても、距離が出来てしまいます。

そんな時、デューンが前線に出ると言い出すので、オムニアが代わりに前線に出ることを決意し、本当は人を傷付けることが嫌いな優しい人なのに、覚悟を決めて戦地へ赴く …… という話でした。


オムニアは、2人きりの時でさえ主人公の「女王様」と呼ぶのですが、それが「リヴ」と呼んだ時の破壊力の凄さ!

優しくて気配り上手で料理が美味く、教育係なので頭の回転も早いし、意外と独占欲が強い素敵なキャラクターで、どちらかというと終盤まで甘いシーンは少ないかもしれませんが、私は甘さより切なさを好む傾向にあるので、大満足の内容でした!


って、こんなにべた褒めして、いざ皆さんがプレイした時に「そんなでもなくない?」となったら嫌なので、一応気になった点も上げておきますが、唯一気になったのは、エンディングでの展開が『アラロス』のライルと似ていたことでしょうか。

オムニアは他国の教育係で、ライルも主人公の家庭教師でしたし、教える立場にあるキャラはこういう展開になるのかなと思ってしまいました。

あぁ、これは『アラロス』をプレイしている方には、激しくネタバレですみません。


オムニアは『スパダリ』という言葉がピッタリの、今までサイトで扱ってきた伊藤健太郎さんCVのキャラクターの中で、一番オススメしたいキャラクターです!


  • オススメのセリフ

僕に出来ることは、少ないです。何も失くさず、何も奪わず、救いを与えることなんて出来ません。

だから、僕は覚悟を決めたいと思います。誰かを傷つける覚悟と、それと同じだけ自分が傷付く覚悟を。

この覚悟は、大切なものを守るためのもの。国や尊敬する主 …… 、そして愛するあなたに捧げる誓いです。

はい、あなたに、ですよ。 …… この命、わが主君に。そして、愛するあなたに …… 。

 


ルピノ=ロシャス(CV:鳥海浩輔)


キャラクター

元七人の同盟者の一人で、騎士。

幼く見られるが、武芸に関しては卓越した才を持つ。

若輩ながらも、西の国のプラチナム騎士団で副団長を務めていた。

国を取り戻した今は、ファーレンの元でプラチナム第一騎士団団長に就任。

団の皆に可愛がられながら(?)仲良くやっている様子。


内容

プラチナムを取り戻し、女王と他国の騎士という立場になったことで、うまくいかない時期もありましたが、お互いに思っていることを正直に伝え、以前のように仲良くなった2人。

その後、タレンシカとの撤退戦でルピノたちが先陣を切ることが決まると、ルピノは以前とは違って死ぬことが怖くなったと言います。

さらにファルコから、ルピノが本当に怖いと思っているのは『意味のない敗北』だと教えられた主人公は、ルピノが『意味のない敗北』を恐れているのなら、自分は『意味のある死』であっても、ルピノの存在自体が消えることを一番恐れていると改めて気付きます。

そんな時、ルヴィアンを見つけることが出来た主人公は、ルヴィアンに協力を依頼し、ファーレンも撤退戦で重要な後方をルヴィアンに任せたいと言いますが、それを聞いたルピノは自分たち騎士団だけではダメなのかとショックを受け、以前にも増して余裕がなくなってしまい …… 。


感想

今回も相変わらずルピノは終始可愛い存在で、鳥海さんのこういう可愛いのもアリだなと改めて思いました!


ルピノ編の内容は、騎士団団長という肩書きが背負うものについてです。


以前のルピノは騎士団を復活させることだけが目標で、プラチナムを取り戻して騎士団に戻れた時は、すごく嬉しかった。

でも騎士団団長という肩書きの重さを理解していなかったルピノは、改めて背負うものの重さに怖くなり、守るものがたくさんあるのですべてを守れるのか心配になってしまったという話です。

そのほかに、主人公との身分の差についてルピノが気にするというのもありました。


今回もルピノはとっても可愛いくて、主人公も終始「可愛い」と言っていましたし、ルピノもそれを気にしてはいましたが、それより個人的に衝撃を受けたのは、ルピノに色気?があったことでした。

鳥海さんがCVなので、前回も全く無かった訳じゃないんですよ?

ですが今回は、前回よりも吐息が多めと言いますか …… 何だか …… ねえ?(笑)

前半や中盤は全くそんなことがなかったのに、後半はルピノらしくないというか、可愛い面より男らしい面の方が前面に出ていて、予想より色々な意味でドキドキしてしまいました!


内容は、寿命のことなど「何だかなぁ」と思うところはありましたが、基本的にはルピノの可愛さがメインなので、前作でルピノを気に入った方や鳥海さんの可愛い系が好きな方にプレイしてもらいたいです!


  • オススメのセリフ

俺、負けず嫌いだよ、知らなかった? …… あんたにだけは負けたくないんだ。

あんたが格好いいところあるの知っているけど …… 。でも、俺は騎士だから、あんたのこと守りたい。

守らせて …… 、女王様。

 


ロレイユ=アダレード(CV:大川透)


キャラクター

元七人の同盟者の一人。

ファーレンの従者で元貴族。

ファーレンに絶対の忠誠を誓っている。

他国と貿易を行い、かなりの財を貯め込んでいる。

国を取り戻してからは、主人公に対してやや打ち解けてきた。


内容

戦争が始まり、トレゾアは出費がかさんで赤字になってしまったので、主人公は他国との貿易で財をなしているロレイユに相談し、ロレイユ自ら『女王とは何たるか』を主人公に叩き込むために、教育係として暫くトレゾアに滞在してもらうことになります。

主人公は、ロレイユのことをファーレンに忠誠を誓う嫌味が多い人物だとばかり思っていましたが、絵本を読んで感情移入し涙ぐむ様子や、愛用の鞭を使うと人格が変わって嗜虐的な面が出ることなど、ただの冷静沈着な人物ではなく、最近はロレイユの表情が柔らかくなったと気付きます。

そんなある日の夜、主人公は庭で月を見ているロレイユを発見すると、ロレイユは自分を上着を主人公に着せ、主人公も寒いからとロレイユに寄り添いますが、ロレイユは溜め息をつき、主人公が暗い場所で男性に体を寄せることを注意します。

主人公が「ロレイユなら心配ないでしょう?」と言うと、ロレイユは主人公の頬に触れ「どうして私なら大丈夫だと思うのですか?私はあなたにとって男ではないのですか?」と囁きにも似た声で言い、主人公はその問いかけに怖くなると同時に、心がぎゅっと掴まれるような心地がして …… 。


感想

王道ではありますが、ネクタイを緩めるシーンの破壊力!!!!

ロレイユは見た目通り分かりやすいクーデレキャラなので、前作で攻略したかった方は満足出来ると思います!


内容は、ロレイユのファーレンへの思いと、本当のロレイユについてです。


ロレイユはファーレンに忠誠を誓っているので、ファーレンのためにならないことはしないし、排除するような人物ですが、主人公と過ごすうちに、ファーレンへの思いと主人公への想いで板挟みになってしまいます。

そして主人公は、みんなが優しい中で、ロレイユだけは主人公に厳しく、ロレイユが厳しいのは厳しくなければならないからで、優しくないロレイユのことを知る度に好きになっていったという話です。


ロレイユは人に厳しい部分もありますが、冷静沈着で交渉術に長けている優秀な人物で、鞭を持つと「普段抑えているものが出てくる」みたいなことを自分で言うのですが、普段抑えているというのが嗜虐的な部分で、それが主人公と恋人同士になった時は、かなり頻繁に出て来るんです。

分かりやすく言うとドSタイプで、わざと焦らして主人公がおねだりするように仕向ける感じですね。

私はどちらかというとドSタイプよりヘタレタイプの方が好きなのですが、主人公の言葉で驚いて本を落としてしまうような可愛い面もありましたし、クーデレメガメ自体は好きなので、大川さんの声のセリフで何度も顔が緩んでしまいました!


ロレイユ編は少しずつ2人の距離が縮まっていき、ロレイユの態度が軟化していくのが凄く分かりやすく、そして内容も攻略制限があるだけあって核心に迫っていたので、ドSなクーデレメガネキャラが好きな方にオススメしたいです!

そして、個人的にはロレイユ編ではミラーとルピノがいい味出していてお気に入りです。


  • オススメのセリフ

ファーレン様のためならば、何だって耐えることが出来たんです。

酒も女もあの人の魅力には敵わない。

私の中でファーレン様は、唯一無二の命を懸けることの出来る相手だった。それなのに …… 。

こんなに大切なものを増やして、私はどうするつもりでしょうね。

 


ミラー(CV:代永翼)


キャラクター

鏡の精霊。

常に鏡を持ち歩いている。

いつでも無表情で、何を考えているのか分からない。

現在は、主人公の傍仕え。


内容

ミラーは鏡の精霊なので、無機質のようで感情が無く、壊れずにずっと美しいものを映していたいと願っています。

主人公はミラーが何を考えているのか全く分かりませんでしたが、一緒に過ごすことで、少しずつミラーの言いたいことや思っていることが分かるようになっています。

しかしミラーは、主人公と城の外で触れ合うと電流が走り、自分は鏡なので壊れてしまうと、主人公に触れられることを恐れていました。

ある日、主人公は城の中でミラーと白の魔法使いが会話をしているのを目撃し、そこに現れたファルコと白の魔法使いが戦闘になりますが、ミラーは壊れることを恐れるあまり、逃げ出せずにいると、ミラーに向かって蝋燭台が飛んできて、ミラーを庇った主人公が大怪我を負ってしまいます。

それを見たミラーは感情がないはずなのに「女王様!?」と大声を出し、急いで主人公の部屋へと運び、ベッドに寝かせます。

主人公は痛みで声もうまく出せず、全身に変な汗が滲みますが、ミラーを心配させたくないので、何とか「大丈夫」と言うと、ミラーは眉をひそめ、最近ミラーは少しずつ感情が出るようになってはいましたが、ここまではっきりと感情を出したのは初めてで …… 。


感想

ミラーのむっとした時の顔が可愛くって!

鏡の精霊なのに表情が変わるようになってからは、可愛くて仕方がありませんでした!


内容は、ミラーが鏡の精霊であることについてです。


ミラーは白の魔法使いが作り出した鏡の精霊で、最初は鏡なので壊れることを恐れ、壊れずにずっと美しいものを映していたいという欲求のみを持っていましたが、主人公を映し、主人公の感情を知ることで、人間らしい感情を覚え、主人公に恋をします。

しかし主人公が黒、ミラーとルヴィアンが白の『魔』の色を持っているので、城の外で黒と白が触れ合うと痛みを伴い、ミラーは鏡だから壊れてしまうので触れ合うことが出来ない …… という話でした。

他には、ミラーが鏡の精霊になる話や、ミラーとルヴィアンの出会いについてもありました。


ミラーは攻略制限があるので、大体の内容が分かった状態でプレイすることになるので、終盤の内容は予想通りでしたが、今まで謎だった部分が分かったり、無表情だったミラーが少しずつ感情を出すようになるのを堪能するルートだと思うので、全然問題ありませんでした。


私はロレイユの次にミラーを攻略したのですが、ロレイユ編に引き続き、またミラーがルピノのことをストーキングしているところから始まり、最初は主人公と同様にミラーの行動などが理解出来なかったり、ミラーは肝心なことを喋ろうとしないので、意味が分からなかったりするんです。

でも、そんなミラーが主人公に初めて理解されて喜んだり、触れられるのを恐れていたのに「 …… 初めて、触れたいと思ってしまいました」と言ったり、鏡だから相手の気持ちを分かるのでヤキモチを妬いたり …… 。

今回攻略対象になったロレイユとミラーなら私は断然ミラー派で、2人はタイプ的に真逆なので、どちらかは好きなんじゃないのかなと思います。


あくまで私の場合ですが、ミラーとルヴィアン以外をクリアした時点で、正直一気にプレイしたのはオムニアだけで、それ以外のキャラは、ゲームをしていても、他のことが気になってしまい、集中力に欠けることが多かったんです。

ですが、ミラー編はCVが代永さんということもあり、終盤のむっとする時が可愛くってニヤけてしまいましたし、ミラーが髪の毛を結んだ時の姿も素晴らしく、最後まで楽しくプレイ出来たので、個人的にはオススメ度が高いキャラクターです!


  • オススメのセリフ

歪んでしまった私なら、分かる気がします。

私にはもうあなたしか見えません。 …… あなたを特別にしてしまった時点で鏡失格なのです。

これから先、どんなに美しいものを見ても、あなた以上に美しいと思うことはないでしょう。

もう何が美しいか判断することは出来ない。 …… 歪んでしまったんです。


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