ネタバレレビュー
Written by madoka
※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。
ストーリー
主人公は、弓道部に所属する普通の高校生。
ある日の放課後、家出した少年を捜しに立ち寄った泉で不思議な子供に出会い、戦国の世に飛ばされてしまう。
――― 時は戦国、永禄4年。飛ばされた先で主人公は、上杉政虎 ――― 後の上杉謙信と出会い、先の世の人間に興味を持った政虎により春日山城へと連れ帰られ、彼の直属の忍びである『軒猿衆』に警護されることになる。
『毘沙門天の御使い』として春日山城へ招かれる主人公だったが、ある時政虎の死を予感させる白昼夢を見てしまう。
それを暗示するように、秋には政虎と甲斐の武田信玄による、第四次川中島の戦いが行われようとしていた …… 。
歴史の渦に巻き込まれながら、彼らの紡ぐ物語は何処へ向かっていくのか ―――
全体感想
ゲームの詳細
とにかく残念。 あまりに金太郎飴過ぎる。 「またこの話?」と何度思った事か!
山本勘助以外はほぼ同じ内容なので、プレイする際は好きなキャラクターから攻略した方がいいと思います。
もちろん勘助ルートも被っている率高いんですけどね。
話はどのルートでもほぼ同じで、簡単に言うと
主人公が 勘助の部下に狙われる → 軒猿に守られる → 第四次川中島 → 戦国時代に残る or 現代に帰る という話です。
攻略対象はかなり素敵なキャラばかりなので、その点はとても満足出来ました!!!
声優さんも豪華だし、これだけいれば好きなキャラが一人は絶対いると思いますよ!
ですがBAD END も多いし、甘いシーンはかなり少なく最後の最後のエピローグのみと言っていい程です。
乙女ゲーは甘さ重視という方には全く向いていないと思います。
そしていくら弓道部所属と言ってもほぼ戦力外なので、そういう主人公が苦手な方も注意して下さい。
素敵なキャラばかりなので、ファンディスクでは是非甘々シーンを期待したいと思います!!!
暁月(CV:近藤隆)
キャラクター
暁月は軒猿衆の小頭であり、次期頭目候補。
真っ直ぐで裏表のない性格で、軒猿として政虎に命を捧げている。
未来から来たという主人公を疑い、何かというと口喧嘩になっている。
内容
以前暁月と翠炎が敵国に潜入した時に暁月がしくじってしまい、そのせいで翠炎が軒猿の任務に支障が出る程の傷を負い、その事を今でも悔やんでいます。 ※詳しくは翠炎編で記載
そして親友だと思っていた翠炎が上杉を裏切り、仲間の軒猿を殺している所を目にします。
感想
久しぶりに乙女ゲーで『事故チュー』発生(笑)
素直じゃないキャラってどうしてこう可愛いんでしょうか!
顔真っ赤でホント可愛い!!! 何だか懐かしくて笑えました。
暁月は素直じゃないけど面倒見も良く、主人公の事をなんだかんだ言いながら守ってくれます。
最後の最後まで素直じゃないから甘さは控え目かもしれませんが、こういうキャラって万人受けする設定です!
近藤隆さんだから相変わらず動揺っぷりも凄いし、基本的には笑える場面が多かったように思います。
残念だったのは暁月編と翠炎編はシンクロしていて、翠炎派の私は終始翠炎ばかり気になってしまった点でした。
- オススメのセリフ
お前には俺たちがついてるだろ。安心して戦に臨めばいい。
ん?ああ …… そうだ。俺がついてる。だからそんな顔するな。余計におかしく見える。
――― ははっ、そうそう!そういうのがお前だろ。お前がそんな様子じゃ、俺まで調子が狂うんだよ。
笑ってろ、いつでも。お前には笑顔の方が似合いだ。
翠炎(CV:津田健次郎)
キャラクター
翠炎は軒猿衆の一人で心優しい青年。
眉目秀麗で落ち着いた雰囲気を持ち、常に周りへの気配りを忘れない。
暁月とは昔なじみで、主人公に対して喧嘩腰の彼を宥めていることが多い。
内容
以前、暁月と翠炎が敵国に潜入した時に、しくじった暁月を逃がそうとして翠炎が代わりに捕まり、拷問を受けました。
その傷のせいで忍びとして死んだも同然になってしまった翠炎。
皆、戦で親や兄弟を失い、拾われて軒猿となったのだから軒猿としての命を失った翠炎は …… 。
そして、死んだはずの妹が生きて武田軍の人質になっていて …… 。
感想
泣ける。 津田さん …… ああ、泣ける。 美人薄命ってまさにこの事!
実は1周目に翠炎を攻略したので、ネタバレ率が少なかったせいもあり余計に切なくなりました。
翠炎は以下のセリフでも分かる通り、妹のために上杉を裏切り武田軍へ行ってしまうんですが、それでも主人公の事をこっそり守ってくれたり、主人公の傍に居てくれたり、王道の素敵さなんです!
「顔も頭も良い、そして身体が弱いって何てベタな設定だよ!」と思いつつも、津田さんだから外れなく素敵でまんまとハマってしまいました(笑)
暁月と翠炎なら断然翠炎派です!!!
- オススメのセリフ
…… 妹が …… 人質がいるのです ――― 武田に。
妹の為なら …… あなた方を …… 全てを犠牲にしても、構わないと思っていました。
…… けれど、私には、できなかった …… 。
貴方をこの手にかけるなど …… できなかったのです …… それが、たった一人の妹の、為であっても …… 。
秋夜(CV:前野智昭)
キャラクター
軒猿衆の一人で物静かで無口な青年。
生真面目で淡々としているが、内心に静かな情緒を秘めている。
忍びとして政虎に使える傍らで薬師をしており、簡単な診療所のようなものを営んでいる。
内容
主の為に全てを捧げるのが軒猿。軒猿には人の『情』は要らない。脆弱さや惰弱さは捨てなくてはならない。
政虎の命令により命がけで主人公を守る事が使命なのに、秋夜は来年も一緒に蛍を見たいと思ってしまいます。
感想
「心ノ臓が妙な具合」!!
13歳の瑠璃丸くんでも分かるのにそれが何だか分からない秋夜と主人公って。
まあそんな秋夜だからこそ可愛さ満点なんですけどね! そしてくっきー、恐るべし(笑)
秋夜は他の軒猿と違って、甘いものや物語が好きだったりと前野さんお得意!?の可愛いキャラクターです。
主人公のために素敵な事を準備してくれたり、真っ赤になって照れたり、基本乙女なのかもしれません(笑)
秋夜編の見どころは照れ顔に尽きると思うので、是非ともプレイしてキュンキュンしちゃって下さい!!!
毎回真っ赤になる秋夜がホントにキュートですよ!
- オススメのセリフ
…… 妙だ …… 。 …… また、心ノ臓が …… なぜだ?
これは …… ? いや …… まさか …… !? …… そんな、莫迦な事が …… 。
ああ …… いや。 …… 貴女は …… 。御屋形様から、警護を …… 。警護を命じられた …… 御方。御守りすべき、御方。
雅刀(CV:前田剛)
キャラクター
雅刀は軒猿衆の一人。
暁月らの兄貴分だが、無愛想で彼らとも距離を置いている節がある。
厳しく冷たい態度で接してくる反面、助言することもある不思議な青年。
内容
実は雅刀は主人公が最初に探していた少年で、主人公が来る15年前にタイムスリップしていました。
そして兼久に拾われ養子となり軒猿として成長し、主人公が来た時に25歳になっていて …… 。
感想
まさかのダークホース!!!
めちゃめちゃ格好良いじゃないですか! そして何て泣かせる話なんだ。
伏線もあったし王道な流れなので予想はしていましたが、涙がぽろぽろ出ました。
大塚明夫さん上手過ぎ。
スタートしてすぐ雅刀が『まーくん』だと予想出来るし、ヒントも随所に出て来るので驚きはありませんでした。
雅刀は絵師として任務についているので、他の軒猿メンバーより戦いの強さは無いかもしれません。
そして真面目で不器用でツンデレは暁月担当だとばかり思っていましたが、雅刀も予想外のツンデレ具合で果てしなく素敵でしたよ!
以下のセリフでも分かる通り兼久との話がホント切なくて、年々涙腺が緩くなっている私は切なくなりました。
雅刀は本当に魅力的なキャラなので、プレイしたら必ず好きになると言っても過言ではない程でした。
- オススメのセリフ
あの人は、俺に家をくれて軒猿としての居場所をくれて …… 家族を、くれた。
俺が元の時代で持っていなかったものを全部、与えてくれたんだ …… なのに、俺は …… っ!
…… 俺は、何も、何ひとつあの人に返せなかった。 …… 感謝の言葉、ひとつ …… っ!
小島弥太郎(CV:てらそままさき)
キャラクター
小島弥太郎は越後上杉軍・徒歩組大将。
幼少の頃より、政虎をいずれは越後を治める者と見込んで付き従っている。
身の丈六尺以上の大男だが、気は優しくて力持ち。妹の綾姫とともに主人公を見守る。
内容
十年以上前に亡くなった弥太郎さんの前妻である雪さんは、幼い頃から身体が弱く、周囲が反対しても2人は耳を貸さず添い遂げました。
そして今も独身のままでいる弥太郎さんですが、道鬼斎の忍に主人公が怪我をさせられた時から、弥太郎さんは主人公を雪さんと重ねるようになります。
しかもあるキャラが死んじゃう事で、更に主人公を守ることに重きを置くようになります。
感想
あまりにてらそまさんが良い声過ぎて、エピローグのセリフで鼻血出そうになりました!
やっぱり声って大事ですね(今更?) あの一言で一気にテンションが上がりました(笑)
弥太郎さんの魅力は若い方より、ある程度大人の方が分かるかもしれません。年齢も三十八歳だし。
私はこういう頼れる男性が好きなので、何の問題も無くキャーキャー出来ました!
ある意味一番ネックだったのは、弥太郎さんがあまりにアーダルベルトっぽくって、「坊主」って言う度に笑ってしまって …… 。
大塚明夫さんと櫻井さんもいるし、分かる方は要注意です(笑)
- オススメのセリフ
しかしこうやって嬢ちゃんが、もう嫁に行けぬと申しておるのだからな。男として責任をとらねばならんだろう。
安心しな、嬢ちゃん。俺も『鬼小島』と呼ばれた男だ。やっちまったことの責任はとるぜ?
刀儀兼久(CV:大塚明夫)
キャラクター
刀儀兼久は軒猿衆の先代頭目。
厳格な性格に違わず精悍な男。軒猿として長きに渡る功績に対し、政虎から『刀儀』の姓を下された。
今は前線からは退き、暁月ら若い軒猿の補佐に回っている。
内容
兼久は、親を亡くして弟と2人で軒猿になりました。
軒猿は御屋形様の命令が絶対で、自分の願い事すら無く、生涯妻を娶ることはありません。
軒猿の頭目である兼久には、その掟を破った弟を兼久自身の手で殺さなければならなかった過去があります。
感想
こういう男性っていうのも素敵ですね! 明夫さんさすがです。 切なさMAXですよ!!!
兼久編の攻略条件が雅刀攻略済なので内容は雅刀編と多々被る点が残念でしたが、さすが先代頭目なだけあって、軒猿のメンバーを常に厳しく瑠璃丸には甘く?サポートしているお父さん的ポジションです。
本当に素敵なおじさまって感じなのですが、とにかく『厳格』という言葉がぴったりの堅い性格で甘いシーンが少ないのが残念でした。
でも攫われた主人公を助けるシーンは相当素敵でしたよ!
以下のセリフでも分かる通り、私は何気に BAD END の方が兼久っぽくて良かったように思えました。
- オススメのセリフ
…… ○○殿。御屋形様を、お救いくださった …… こと、御礼を、申し、あげる …… 。
どうか、あな、たは …… 必ず、ご自分の時代、に …… お、戻りくだ …… 。
…… これに、て …… 御屋形様に …… お暇ごいを …… 。 …… ○○、ど、の …… 。 ――― どうか、幸せ …… に …… 。
山本勘助(CV:櫻井孝宏)
キャラクター
山本勘助は武田五名臣の一人で、摩利支天と畏怖された軍師。謎が多い男で、常に余裕の笑みを崩さない。
未来から来た主人公に興味を示し、度々接触を図ってくる。
内容
勘助が信玄に士官した時、平安に都があった時から生きていると語り、軍師として仕えるようになって二十年近く経った今でも容姿が当時と全く変わっていない。
そして初めて会ったはずの主人公の事を『奏』と呼び、主人公も勘助と奏のことを夢で見るようになります。
感想
予想通りめちゃめちゃ素敵でした。 櫻井さんですからね! しかもドSな腹黒軍師!!!
私は大河ドラマを見ないタイプなので、山本勘助っていうと武田の軍師で川中島の『啄木鳥の戦法』の人だという事と、当てずっぽうの『山勘』の語源だという位しか知りませんでした。
あとは小説に出て来る程度ですね。
ですが乙女ゲーなので、そういうのを知らなくても何の問題もありませんでした!
むしろ知らない方がいいかも!?
すっごく素敵なキャラではあるのですが、基本が『奏』なので、最後の最後までずっと主人公が奏扱いされるのが微妙でした。
ただエピローグは普通に素敵なので、それだけでも問題無しですよ!!!!
- オススメのセリフ
オレに名は無い。親も無く、いつ生まれたのかも分からず、己が正体すら知らぬのだ。
オレが知っているのは、オレがオレ自身である事と、お前が奏である事だけだ。それだけでいい。
お前はオレのものだ。それが証だ、よく憶えておけ。
NORMAL END(CV:萩乃水城)
キャラクター
瑠璃丸は軒猿衆の一人、主人公を姉のように慕う明るく元気な少年。
年齢の割には大人びている。猿回しを生業にしており、どこへ行くにも猿を連れている。
感想
NORMAL END は瑠璃丸 END でした! 瑠璃丸くん超可愛い! 大好きです!
NORMAL END は第四次川中島の戦いが中心なので、歴史が好きな方はご存知のあの展開です。
簡単に言うと主人公は瑠璃丸くんと仲良くなりつつ、第四次川中島で謙信様の命を救って無事に現代へ帰る話です。
瑠璃丸くんがまだ13歳だし軒猿としても半人前なので、甘い展開はなしなんでしょうね。
でも可愛い中にちゃんと男らしさもあり、瑠璃丸くんは将来有望な少年でした!
主人公が現代に帰る時、何気に切なくなってしまいました(笑)
可愛いし一生懸命だし、ファンディスクの方では攻略出来ることを祈ります。
- オススメのセリフ
…… 御使い様?なんでそんなに悲しそうなの?誰かに何かされた?オレ、そいつをやっつけてやるよ!
…… ねえ、御使い様。オレ、もっと強くなるよ。御屋形様や御使い様をちゃんと守れるように。
だから御使い様、そんな顔しないで。オレ、がんばるから!