ネタバレレビュー
Written by madoka
※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。
ストーリー
突如、戦国時代へ飛ばされてしまった高校生、白羽真奈(名前変換あり)。
彼女が毘沙門天の御使いとして上杉政虎の元で暮らすのも数ヶ月を過ぎ、この時代の生活にも大分馴染んできていた。
これは戦が始まる前の、彼女と政虎の周りに集う人々や軒猿達との穏やかな日々の記憶、日溜まりの想い出。
そして時を超えて出会った者達の物語は続く。その想い出の先へ ―――
全体感想
ゲームの詳細
前作はあまりの金太郎飴状態でしたが、今回は個々の話が確立しているのでその点はとても良かったです。
序章の行動により、前作で語られなかった部分とアフターストーリーを見る事が出来ます。
このファンディスクは前作をプレイしていないと全く分からない内容になっているので、まずは『二世の契り』をクリアしてからこちらをプレイする事をオススメします。
このゲームはタイムスリップ物なので、主人公が現代に戻るか、それとも戦国時代に残るかによって内容が大きく変わってきます。
特に残念だったのは、現代組の後半が普通の恋愛物になってしまう事でした。
本編が命がけで主人公を守る話だったので、現代で普通に暮らすキャラクターはそれとのギャップが凄いんです。
流れ的にどうしようもないのかもしれませんが、キャラクターの魅力が半減しているように思いました。
それと今回は前作より甘さが倍増していますが、何故かキャラクターにより糖度の差がかなりありました。
あるキャラクターは胸焼けする程の甘々なストーリーですが、あるキャラクターは甘さがほぼ無く、切なさ多めの内容になっています。
なので好きなキャラクターが良い内容だといいのですが、そうじゃない場合はとても残念に感じるかもしれません。
私の好きなキャラは外れない内容だったので良かったですが。
この差がなければ、もっともっと面白い作品になったのでは?と少し悔やまれます。
暁月(CV:近藤隆)
内容
主人公と3年後に再開した暁月は現代の生活にも慣れ、仕事をし、大学生になった主人公と普通に付き合っています。
そして暁月が起業する事になり、学生の主人公となかなか会える時間が取れなくなっていきます。
主人公は3年間も会いに来なかった暁月だから自分がいなくても寂しくないと思うようになります。
感想
軒猿魂!!! 本編より何より、暁月が着ている『軒猿魂』Tシャツが気になって気になって(笑)
プレイした際は気になって仕方がないと思いますよ?
暁月編って普通に恋愛漫画な内容でした。ホントありがち …… 。
暁月の仕事が忙しくなったので会える時間やメールが減って寂しいとか。普通だと思いません?
唯一違う所は翠炎についてが出て来る所でした。
翠炎が亡くなってしまった話は二人の中でタブーになっていて、それが3年間主人公と会えなかった本当の理由と関わっています。他はホントに普通です。
私の中で暁月は、意地っ張りで主人公と喧嘩をしつつも照れながら守ってくれるという軒猿のイメージが出来てしまっているので、現代で順応している暁月は『何だかなぁ』と違和感を覚えずにはいられませんでした。
- オススメのセリフ
俺だって、まさか、お前のいる世界に行けると思って飛び込んだわけじゃないっていうか。
そりゃそうだよ。あの時は、お前が居なくなるって思って嫌だと思って、思わず …… 。
ば、ばか。なに照れてんだよ!こっちも照れるじゃねえか!
翠炎(CV:津田健次郎)
内容
死んでしまった翠炎が『翠』として現代に生まれ変わり、主人公と再開し、翠と付き合っていても翠炎の事を思い出してしまう主人公。
翠も主人公が自分を通して『誰か』を見ていると気付いています。
翠に「他に好きな人がいるのでは?」と指摘された主人公は、翠と距離を置くようになります。
感想
相変わらず翠炎は素敵なんですが、甘さは控え目の切なさ多めでした。
まあ、ストーリー上そうなりますよね。
翠炎編は他のキャラクターより甘さがかなり少ないように感じました。
もちろん素敵なんですよ?生まれ変わっても紳士的で優しいですし。
でも主人公と同じくプレイしている私自身も翠炎と翠を比べてしまう部分が多々あって、そこが一番ネックでした。
下にあるオススメのセリフは六章で発生するんですが、終盤は翠が健気で可哀想になっちゃう程でしたよ。
ですが、津田さんの優しいしゃべり方は相変わらず素敵だし、これで生まれ変わりじゃなくて翠炎本人だったらもっと素敵で甘くてキャーキャー出来たのにと思います。
ある意味こちらより本編の方が甘かったかも!?
- オススメのセリフ
例え貴女に想う人が他にいても、それでも私のことを必要としてくれてそばにいてくれるなら、それでいいと思ったのです。
その想い含めて、貴女なのだから。一番大切なのはそばにいることなんだと、わかったから。
私と居ることで、貴女は辛そうなのに。それでも一緒にいられたら。そう思ってしまって。
秋夜(CV:前野智昭)
内容
戦が終わった後、主人公は「軒猿は結婚出来ない」という掟を知っても尚「秋夜の傍にいたい」と願います。
秋夜もずっと主人公と一緒にいたいと願っているのですが、やはり軒猿の掟があるのでそれは叶いません。
思い詰めた秋夜は主人公と逃げようと試みますが、暁月たちに見つかってしまい秋夜は処断されてしまいます。
感想
秋夜格好良い!!!!!!! 超素敵!!!! 何アレ!!! キュンキュンしちゃいます!
今回も秋夜のピュアな可愛さがMAXですよ!
プレイしているこちらの心ノ臓がおかしくなりそうです(笑)
まあ予想通り処断されると言ってもハッピーエンドになる訳ですが、秋夜編は暁月が物凄くいい味出していますよ!
ある意味暁月編よりよっぽど素敵だったように思います。あと御屋形様も素敵です!
今回も秋夜は御使い様の事が大好きで大好きですぐに真っ赤になり、心ノ臓が苦しくなっちゃう可愛さはそのままで、それプラス主人公のために本気で暁月と戦う格好良さも見る事が出来ますよ!
前野さんってこういう可愛いキャラクターが多い感じがしますが、その中でも秋夜は上位に入る可愛さだと思います。
前作では雅刀が一番好きでしたが、今回は私の中では秋夜編が一番良かったです!
- オススメのセリフ
こんな時は …… 。祭りのような楽しい事の後は …… なぜだか寂しい気分になる。
…… 御使い様の手を放したら、俺の手に残ったぬくもりも、消えてしまった …… 。
もし ――― 。もしも、許されるなら …… 。 …… もう少しだけ、この手を …… 繋いでいたい …… 。
小島弥太郎(CV:てらそままさき)
内容
戦が終わり、二人は結婚し、新婚となった後も弥太郎さんは主人公の事を過とても大事にしています。
凄く仲が良い夫婦なのですが、弥太郎さんが自分のことを心配するのは、病弱だった雪さんと自分を重ね合わせているせいなのでは?、と事あるごとに雪さんのことを考えてしまいます。
感想
「大事なんだから、仕方ねぇ」って!!!小島様どんだけのろけるんでしょうか ―――!
本編より遥かに素敵ですよ!小島様。 優しいし頼り甲斐があるし、素敵です!
ですが前妻が亡くなってしまっている為、主人公は常に雪さんのことを意識するストーリーなので、主人公と自分を重ねるタイプの方は小島様は絶対に無理なんじゃないのかなと思います。
私は全く問題無かったですし、むしろかなり年上ということもあり、主人公を甘やかしまくりだし心も広いし大好きになりました!
謙信様と綾姫様は優しいし、小島様は甘いし頼れるし「嘘をつく」以外は何でも許してくれるし、髪の毛の先まで主人公の事が好きらしいです(笑)
書き出してみるとホントいい旦那様ですよね!
以下のセリフでも分かる通り、私はてらそまさんの囁きだけで大興奮状態でした!
- オススメのセリフ
ぬるくていいよ。お茶はぬるくていい。お前はそそっかしいんだから、熱い茶なんかいれるな。危なっかしい。
俺は猫舌だから、ぬるいのでいいんだよ。
雅刀(CV:前田剛)
内容
雅刀は軒猿を辞め、絵師として主人公と全国を旅しています。
ですが主人公は雅刀が時折誰かに会っている様子を目にします。
「雅刀はまだ軒猿を辞めていないのでは?」と薄々思っていた主人公ですが、雅刀が自分から話してくれるまでは聞かないと決めていました。
感想
だぁぁぁ〜〜〜〜!!!! 雅刀大好き ―――!もうホント好き!
改めて私は雅刀が大好きだと思いました!!! 雅刀超好き! ってこんなに連呼する程です(笑)
予想通り雅刀は軒猿を辞めておらず、絵師として諸国を回りつつ御屋形様に情報を送っていたんです。
で、気を利かせた御屋形様が雅刀に新たな命令を下すんですが、これがまたさすが謙信様なんですよ!
雅刀は主人公の事が好き過ぎて現代からタイムスリップしてきた男の子なので、溜息をつきつつも主人公の事を本気で大事にしています!
まあ真面目で不器用で頑固な所はありますが。
口は悪くても優しさが伝わって来る素敵なキャラクターなので、私はホント大好きになりました!
そして前作で見られなかったまーくんをやっと見る事が出来て良かった!
雅刀の子供の頃はやっぱり雅刀でした(笑)
- オススメのセリフ
昔と違うことなど関係ない、俺は俺だとあんたは言ってくれた。だから、 …… それだけで、もういい。
あんたはいつも笑っていろ。俺のために泣いたりするな。
あんたが幸せに笑うためになら、俺は、俺のもっているものを全部、あんたにやるから。
刀儀兼久(CV:大塚明夫)
内容
「好きだから残りたい」という主人公を先代は現代へ返そうと池へ主人公を投げ入れますが、時既に遅し。
もう現代へ帰れない主人公は、また御使いとしての役目を果たせば帰れるという事で落ち着きますが、先代は主人公と一緒には居られないと突き放します。
感想
雅刀!!! って兼久編だった。 なんかもう、雅刀の気持ちを考えるとねぇ?
雅刀ファンの私としては色々微妙なんです。大塚明夫さんの声は果てしなく素敵なんですけど。
兼久編の一番の見どころは五章だと思います。
主人公が先代の事を好きだと分かった時のみんなの反応は必見ですよ!
軒猿のみんなや謙信様、綾姫様、小島様の驚きっぷりや、先代といい感じになった時の盗み聞きは最高です(笑)
兼久編は何故かいい感じになるかな?と思うとギャグな流れになってしまうので、終盤までは甘さ控え目でした。
ですが、色々決心がついた後の先代の優しさったらもう。 瑠璃丸くんも呆れる程の変わり様です!
あの堅物な先代が笑ったり主人公のことを大切に思ってくれているのが分かって、本当にいい話でした!
ただ何度も言うようですが、私は雅刀の方が大好きなのでホントそこが …… 。 残念です。
- オススメのセリフ
――― 今、御屋形様のお言葉を思い出しておりました。そのお言葉に、私は縋ろうとしている。
本当に、私めでよろしいのでござるか。私に添うて生きてくださると?
では生涯、貴女と共に在り、御身をお守りする事、誓い申す。
山本勘助(CV:櫻井孝宏)
内容
主人公は現代で大学教授となった勘助と短大卒業後に結婚し幸せに過ごしています。
が、見た目も頭も良く、仕事も出来て愛情深い勘助に自分は相応しくないのでは?と思ってしまいます。
感想
勘助はホントに主人公の事が好きで好きでたまらないんですね(笑)
450年も待つなんて可愛い人です!
元・武田軍軍師とは思えない程のいちゃつきっぷりで、もう呆れる程甘々で胸焼けしそうなレベルです(笑)
何度も言いますが、ホントに甘いです。甘々も甘々でこっちが恥ずかしくなる程のバカップルぶりでした。
口移しやクリーム舐めは当たり前、苦い薬を飲めばキスで口直し …… 少し書いただけでもこの甘さ。
現代組に共通して言えるのですが、タイムスリッム設定は一体どこへ?と何度も思ってしまいました。
ただ甘過ぎだからこそ逆にギャグっぽく感じてしまうんですよ!なんでだろう?セリフがクサ過ぎて??
すぐに会話が色っぽい感じになるので、それでかもしれません。主人公もスルースキルを身につけてますし。
軍師としての勘助というより、甘々の櫻井さん目当ての方は絶対にプレイして欲しいキャラクターです!
- オススメのセリフ
お前が解放してくれと言っても、いまさら訊かん。生涯オレに囚われの身だと、覚悟しておくのだな。
言葉では足りんか?逃がさんと言っただろう?お前がオレを挑発するからだ。
お前のすべては、オレのものだ。その髪の一筋、涙の一と滴までな …… 。
瑠璃丸(CV:萩乃水城)
内容
瑠璃丸編は前回 NORMAL END だったので、主人公と楽しく過ごした日々と、主人公が現代へ帰った後の御屋形様や軒猿などの日常が描かれています。
前作のエンディングで瑠璃丸くんが主人公のご先祖様だったという事が明かされますが、その経緯も分かります。
感想
瑠璃丸くんは何だか「アンジェリーク」のマルセルみたいでした。
「御使い様、大好き!」とか普通に言うし(笑) あ、分からない方は流しちゃって下さい。
簡単に言うと瑠璃丸くんの軒猿としての成長日記って言った方がいいかもしれません。
瑠璃丸くんはまだ13歳の少年なので、主人公のことを守ろうとしてもなかなか完璧にとはいきません。
ですが主人公を姉のように慕い、失敗しながら一生懸命に守ろうとしてくれます。
今回も御使い様大好きな瑠璃丸くんなので、後半はちょっと切なくなってしまいました。
私は瑠璃丸編なのに、四章の秋夜の可愛さにキュンキュンしちゃいましたけど(笑)
- オススメのセリフ
たくさん、遊んだね。一緒にクッキー焼いたよね。かまぼこけーき作ってくれたよね。
七夕の短冊も書いたよね。忘れないで。 …… 大好きだよ、御使い様。