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ネタバレレビュー

2016/03/14
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際はご注意下さい。


ストーリー

主人公は平凡な毎日を送るごく普通の女子高生。

ある日、課題のレポートのために図書館で“三国志”について調べているうちに、1冊の本を見つける。

どことなく変わったその本を読んでいると、突然真っ白な光が現れ …… 気が付くと見たこともない森の中に立っていた …… 。

「うそ、ここってどこ?なんで携帯が通じないの?」

周囲をよくよく見回すと、さっきまで調べていた“三国志”に似た世界 …… ?

何が何だかわからないまま“孔明の弟子”にされ、にわか軍師として軍に参加することに!

名だたる英傑たちを助け、ともに戦い、日々を過ごしていくうちに、いつしかお互いの存在が大切なものになっていき、そして …… 。


全体感想


ゲームの詳細

この作品はPS2版を移植したもので、PS2版には無かった後日談と元譲とのエピソードが追加されています。

PS2版の方にもレビューを記載していますが、今回は全体の感想やキャラクター個別の内容など、より詳しく記載したいと思います。


内容はいわゆる異世界トリップもので、普通の女子高生がある本を開いたことにより三国志の世界に移動してしまい、孔明の弟子として軍師になるストーリーです。

三国志の中でも『三国志演義』ベースで、3つの軍が登場し、どの軍に付くかによって内容が変わります。


攻略対象は玄徳軍5人、孟徳軍2人、仲謀軍3人の計10人で、玄徳軍の1人と仲謀軍の1人は攻略制限があります。

共通ルートは主人公が本の世界に入った直後から『赤壁の戦い』までで、その後は個別のルートになります。

個別と言っても歴史物なので基本的な流れは同じで、どの軍に付くかによって負け戦を回避したり戦死してしまうのを阻止したりするという展開です。


システムについて

エンディングは各キャラクターのエンディングが1つずつで、選択肢を間違えたり、軍議に失敗したり、好感度が足りない場合に発生する BAD END が全部で37種類と NORMAL END があります。

選択肢の他に『軍議』というクイズ形式の質問が出てくるのですが、攻略キャラクターが多いだけにその作業が面倒になってしまう方もいるかもしれません。

ですが、ジャンプ機能やスキップ機能が付いているので、サクサク進められるので快適ですよ。


感想

このゲームは普通の女子高生が主人公なので、戦で自分の策が成功すると相手の兵士が死んでしまうことに恐怖し、なるべく人が死んでしまわないように本の力を利用して策を講じつつ主人公も成長していく話です。

登場するキャラクターたちは当時の女性たちと違う主人公に興味を示し、主人公は特別な本を持っていることによって誰かの役に立ちたいと願い行動するので、歴史物や三国志に興味がない方でも入りやすいような内容になっているのが良かったと思います。

もちろん三国志演義がお好きな方なら、死んでしまうキャラクターや戦での勝敗が分かっていると思うので、そういうのがどうなるのかも興味深く読み解くことが出来ると思います。


Vitaの画面は綺麗でシステムは快適、追加された後日談は甘々なので、もし興味がある方は是非プレイして欲しい作品です!

私はPS2版をクリア済なので内容が分かっているにもかかわらず、最後まで十分に楽しむことが出来ました!

そしてPS2版の時も思いましたが、各キャラのエンドロールを観るとイベントというかセリフが追加されるようになっているので、再プレイしたくなること間違いなしです。


余談ですが、PS2版をクリアした時は 孟徳 > 玄徳 > 仲謀 > 孔明 > 文若 > 子龍 > 雲長 > 早安 > 公瑾 > 翼徳 の順で好きだったのですが

5年振りにプレイしてみたら 孔明 > 公瑾 > 文若 > 雲長 >(晏而)> 玄徳 > 仲謀 > 孟徳 > 子龍 > 早安 > 翼徳 と大幅に好きな順番が変わっていたので、自分でも驚いてしまいました。

あ、()になっている晏而は攻略対象ではないのですが、5年前より格段に好きになっていたので入れてみました。


玄徳(CV:三木眞一郎)


キャラクター

幼い頃に父をなくし貧しい暮らしをしていたが、雲長、翼徳と共に義勇軍を率いて名を上げた。

頼れる皆の兄貴分であり、人徳ある主として慕われている。

面倒見が良く、大らかで自然と人の輪の中心にいるような性格。


内容

主人公は玄徳と一緒に過ごすうちに、褒められると嬉しくなるし、役に立ちたいと思うようになり、玄徳への想いを自覚します。

しかし自分は失敗ばかりで足でまといだから迷惑だと思われているに違いないと、玄徳に想いは伝えず、好きになってもらえなくても嫌われないように自分が出来ることをしようと考えていました。

そんなある日、仲謀軍の使者が玄徳の下を訪れ、玄徳と仲謀の妹である尚香との婚儀についての話を伝えます。

軍師という立場にある主人公は玄徳に意見を求められ、罠だという可能性もありますが、孟徳に対抗するためには仲謀軍と協力することになるし仲謀とのつながりを深めるのはいいことだと伝え、玄徳はこの申し出を受けることにします。

この婚儀は玄徳軍にとって必要なことだとは分かっていても、主人公は玄徳が結婚してしまうと考えただけで辛くなってしまい …… 。


感想

うわぁぁ!5年経っても玄徳様の素敵さ!

これは …… さすがです!

主人公が優しくてみんなに頼りにされてて格好良いと言っていたのも頷ける素敵さでした!


内容は、玄徳様の主人公への想い、そして主人公の玄徳様への想いについてです。

玄徳様は主人公のことが大切だけど、主人公が元の世界に帰る時まで守りたいし、引き止めないようにしようと考えている。

主人公は玄徳様のことが好きだけど、自分では釣り合わないし、玄徳様と仲謀の妹である尚香が結婚するので諦めようとする、という内容です。


三国志が好きな方ならご存知な方だと思いますが、玄徳様には何人か妻がいるし、先程記載した尚香(孫夫人)を嫁にする等、乙女ゲーとしては主人公が何番目かの妻になるのは微妙と思われるかもしれませんが、このゲームでは玄徳様の初恋の人である芙蓉姫の好きな人は玄徳様ではないし、玄徳様は妻帯者設定ではありません。

そして三国志の通り、まず雲長が殺され、次に翼徳が殺され、そして逆上した玄徳様が死んでしまうという一連の流れを避けるために、主人公が本を使って玄徳様を助けようとする話になっているので、安心してプレイして欲しいです。


このゲームの玄徳様は面倒見がいいし、頼り甲斐があって優しく、そして義理人情に厚い人物です。

だから、主人公のことを現代に帰すために、これ以上一緒にいると引き止めたくなるから距離を置こうとするのですが、その辺りのやり取りがちょっと切なくていい感じでした!

特に「 …… 妻にすればいいのか?妻にすれば、お前は ――― 」の場面なんて、キャーキャーしまくりました!

だって三木さんの声でこのセリフですよ?

ホント凄いことになっていました!


と大興奮してしまった玄徳編なのですが、5年前はもっと泣けたような気がしていたのですが、今プレイしてみるとそうでもないような?

他にもっと泣けるキャラクターがいたので、それでかもしれません。

なのでオススメのセリフはPS2版に書いた切なめの『扉越しの逢瀬』より、甘めのこのセリフを選んでみました。

三木さんってこういう上司の役が多いですが、その中でも真っ直ぐな不器用さがあるキャラクターだと思うので、そういうキャラクターが好きな方にオススメです。


  • オススメのセリフ

お前がそんな風に思っているなんて知らなかった。

もう泣かせないから。

それでも泣くのか。

それなら泣き止むまでこうしている。

もう一人で泣かせたりはしない。


雲長(CV:櫻井孝宏)


キャラクター

穏やかで良識のある大人。

無駄口はたたかないが、間違ったことに対しては容赦なくきついことも言う。

常に冷静で、翼徳の無茶をたしなめる役目。

その落ち着き払った態度は、どこか悟りに似た諦めに見える。


内容

本の力で過去の時代に来てしまった雲長と主人公は、雲長が行きたいという町で『関雲長』と呼ばれる大きくて髭の生えた男性と出会います。

その次の日、町が黄巾党の賊に襲われ火事になり、関雲長と雲長が協力し黄巾党の賊から町を守りますが、無事に宿へ戻ったところで主人公は雲長から「俺は、元々お前と同じように現代からこの世界に来た」と告げられます。

雲長は主人公と同じように本の力でこの世界に移動し、先程の『関雲長』に助けられ、本の内容が最後まで完成する前に本を失ってしまった。

そして先程の『関雲長』が本物の雲長で、なぜか『関雲長』の存在が消え、自分が『関雲長』として生きることになり、何度死んでもまた黄巾党に襲撃されるこの町に戻ってきて『関雲長』として玄徳たちと出会い、戦いの中で死んでいくと言い …… 。


感想

雲長、めちゃめちゃ素敵じゃないですか!

5年前は「甘さ控えめで残念」みたいな感想を書いていますが、全然アリでした!

というか、私はもともと三国志では関羽と曹操と司馬懿が好きですし、真面目で影があるタイプで櫻井さんの声 …… 素敵に決まっていました!


内容は雲長は本当の雲長ではなく、実は主人公と同じで現代から来た人間だということです。

雲長は以前主人公と同じように本の力で三国志の世界に来たけど、本を失ってしまい本の世界から出られなくなってしまった。

だから主人公が来た時に突き放した態度を取っていたし、主人公が帰れるように孟徳から本を取り返してくれていたという訳です。


PS2版の感想の所に「雲長にヒゲが無い」と書いたのですが、三国志ファンの方なら雲長というと『ヒゲ殿』呼ばれていたとご存知だと思うので、このページのネタバレを読んでいなくても違和感を覚えると思うんです。

他にも歴史上では『関羽』と言われているけど字である『雲長』と呼ばれていることなど、雲長編をクリアすると色々分かるようになっています。


そして一番大事なのが、本を失ってしまった場合、一番最初に出会った人物の存在が消え、本の持ち主がその人に成り替わるシステムなんです。

だから雲長の場合は助けてくれたのが『関雲長』だったから雲長になり、主人公ももし本を失ってしまった場合は師匠の存在が消えて主人公が『孔明』となる訳です。

PS2版の感想より核心に迫ったネタバレを書いてしまいました。


ということで、雲長編は2人の恋愛ストーリーというより、本についての謎や雲長が現代に帰ることを諦めてしまっている理由、そしてどうすれば2人で現代に帰れるかがメインなので甘さは控えめです。

最後の最後にならないと甘いセリフは聞けないし、それまでは突き放した態度を取るのですが、それを心配した芙蓉姫と師匠が大活躍で、雲長がさりげなく師匠を牽制するところではちょっと「キャー」となってしまいました!


雲長編はネタバレ要素が多いので終盤にクリアした方がいいと思いますが、糖度が低い順で攻略したい場合は甘さ控えめなため満足度は低いかもしれません。

ただ、雲長編じゃないと雲長が現代に帰れないと思うと切ないので、一番しっくり来るのは雲長編なんじゃないかなと思います。


  • オススメのセリフ

お前のそばだけが、俺の生きる、居場所だと思える。

だから …… 、待っていてくれるか?

どこにいても、どれだけ離れていようとも、お前だけを想い続ける。

この想いだけは、いつまでもお前と共に在る。


翼徳(CV:保志総一朗)


キャラクター

細かい事は気にしない大雑把で陽気な性格。大らかで裏表がない。

頭を使うことが苦手で、とにかく体を動かす方が得意。玄徳と雲長を兄と慕う。

酒ぐせが悪く、飲むと人が変ったようになり、ちょっとコワイ。犬っぽい。


内容

烏林の戦いの勝利後、主人公は疲れていたので夕方まで眠りこけてしまい、途中から宴に参加することに。

お腹が空いた主人公はご飯を探していると、そこに雲長が現れ、ご飯がある方に酔っ払いがいるから近付かないよう言われます。

しかし我慢出来ない主人公は、ご飯だけでももらって部屋に帰ろうと移動すると、そこにはいつもと違う表情の翼徳の姿が。

主人公が近寄ってみると、急に抱き締められ「行くなよ。オレお前と離れたくない」と言い、眠ってしまいます。

次の日、昨日の失態を謝った翼徳ですが、主人公と師匠が楽しそうに話しているのを目撃してから主人公のことを避けるようになってしまい …… 。


感想

5年ぶりに攻略しても、やっぱり翼徳は寂しがり屋の大型犬で可愛かったです!

「ぱってなりそう」って可愛くないですか!

あ、翼徳というより張飛という方が分かりやすいですか?


内容は翼徳に2面性がある理由と、他人の気持ちを考えるのが苦手という点についてです。

翼徳は子供の頃からずっと一人で生きてきたので、一人の方が安心するし、何かに怯えることもない。

だけど、玄徳様たちと出会ってからは誰かといる幸せを知り、さらに主人公と出会ってからは『寂しい』という気持ちも理解できるようになったという話です。


翼徳というと三国志好きの方はご存知の通り、部下に裏切られて殺されてしまいますが、この作品では心が弱いから人の痛みや相手の気持ちを思いやることが出来ない翼徳側と、行き過ぎた訓練や正当に自分たちを評価してくれないと不満を持った部下側からの意見の両方が分かり易く描かれていました。


正直翼徳編はドキドキする場面が少ないかもしれませんが、主人公がいつか帰ってしまうと分かった辺りから翼徳が頑張って主人公を送り出そうとするところが切なくて良かったです!

その様子が本当に大型犬がしょんぼりしているようで、なんとなく可愛く見えてくるんです。

主人公も翼徳が笑ってくれると、ほっとすると言っているように、どちらかというと癒し系のキャラだと思います。


そしてこのルートでは雲長が大活躍で、エンドロール後に追加されるイベントでは、主人公と別れたくないのを我慢している翼徳を気遣う雲長が素敵だし、翼徳が部下を鍛える場面でも、度が過ぎていると心配した雲長がさり気なくフォローしていますし、本当に翼徳のことを大事にしているのが分かるストーリーでした。


先程も書いた通りドキドキするイベントは少ないかもしれませんが、それでもいつも主人公のことを守ろうと頑張る翼徳は可愛いし、保志さんのこういうキャラクターはハズレがありませんでした。


  • オススメのセリフ

◯◯のためになら、もっと強くなるから、ずっと◯◯のこと守るから ――― 。

だ、から、もっと一緒にご飯食べたり、手つないだり、したい。

ずっと、いつまでも、一緒に ――― 。

ど、こも、行、かないで。


子龍(CV:石田彰)


キャラクター

放浪の旅の途中で玄徳に出会い、その人柄に惚れ込み入軍。

槍に関しては天賦の才能を持つ美少年。

礼儀正しく生真面目でちょっと頭が固く、主人公に対してもかなりそっけない。

玄徳のことを心から尊敬している。


内容

子龍と主人公は同い年ということもあり、呼び方も『子龍さん』から『子龍くん』に変わるなど、次第に仲良くなっていきました。

しかし子龍は玄徳の命令が絶対なので、いつも自分の傍で守ってくれているのは仕事だからということに気づいた主人公は、胸が痛くなります。

そんなある日、子龍は零陵の武将を捕らえるときに肩を負傷してしまい、主人公は子龍に休んで欲しいと伝えますが、「私には、あなたをお守りする役目があります」と言うばかりで、自分自身の理想や目的は無く、主の命に忠実に従うことこそ、臣のあるべき姿だと考えていると分かります。

主人公は自分が子龍を心配する気持ちと、子龍が自分を心配する気持ちには違いがあると気付いてしまい …… 。


感想

「 …… ねえ、◯◯。君、あれを見てどう答えるの?」って師匠!

あ、もちろん子龍編の感想です。

子龍というより趙雲という方が分かる方が多いかもしれません。


内容は、子龍くんが主人公を守るのは命令だからか、それとも自分の意思なのかについてです。

まず、子龍くんはかなり真面目だし主人公も鈍感なので、お互い自分の気持ちに気付かず誤解が生じます。

で、先程の「 …… ねえ、◯◯。君、あれを見てどう答えるの?」と主人公に師匠が言うシーンがあるのですが、師匠が全面的に2人の恋をバックアップするという展開です。


三国志をご存知な方なら、子龍というと有名な単騎で大軍の中を救出する場面も描かれていたし(この作品の場合は主人公を救出します)、映画やドラマなどではイケメンの方が演じることが多いので、戦いの中での見せ場が多いストーリーでした!

そして「玄徳様の命令が絶対」だった子龍くんが、自分の意思で主人公を守ろうとするシーンは必見です!

忠義を尽くすキャラクターって格好良くて魅力的ですよね。


そんな子龍くんは主人公の裸を見て動揺して頭をぶつけたり、師匠が主人公にくっついているのを見ていられなかったり、主人公が結婚するのを心配したりと、普段真面目で不器用な分、あたふたする様子が可愛くて仕方がありませんでした!

特に師匠にいじられている子龍くんは本当に可愛くて、PS2版の感想に書いた『東屋の攻防』とか「たとえば、玄徳様と◯◯が崖から落ちそうになっていたら、どうする?」の時とか、わざと意地悪な質問をする師匠がホントいい味出しているんです!

って、再度言いますが子龍編の感想です。


で、オススメのセリフはPS2版で書いた「私の忠義の槍は〜」を選ぶか迷いましたが、今回は違うセリフを選んでみました。

このセリフは子龍くんというキャラクターの魅力が分かりやすいと思いますし、石田さんの演技がグッと来たので、子龍編で一番オススメのシーンです!


  • オススメのセリフ

どんな、相手であっても、たとえ、自分の身が滅ぼうとも、あなたへの想いがある限り私は屈することはない。

誰かのために戦うことがこんなにも強く、温かい気持ちになれることをあなたが教えてくれたんだ。

あなたのためなら命も惜しくはありません。


孔明(CV:杉田智和)


キャラクター

“賢人”と讃えられる名軍師だが、人をからかって楽しむ癖がある。

人里離れた山奥に居を構え、気ままな放浪生活を送っている。通称伏龍先生。

神出鬼没に花の前に姿を現しては、的を射たアドバイスをしてくれる。


内容

過去の世界にいた亮くんが孔明だと分かった主人公は、亮くんとの約束を守るために、孔明の補佐として忙しく過ごしていました。

ある日、孔明の学友から、孔明は以前結婚話を持ちかけられても亡くなった女性を想い続けているので断った過去があると教えられます。

その事実にショックを受けた主人公は、孔明の結婚話や好きな人のことが頭から離れなくなってしまいます。

そんな時、孔明の指示で主人公が益州へ行くことになり、うまくいくおまじないとして孔明が主人公のおでこにキスをします。

あたふたした主人公は「師匠は、なんとも思わないんですか?」と聞いても「ただのおまじないだよ。大したことじゃないだろ」と言うばかり。

そして孔明に結婚しなかった理由を尋ねても、「これはボクの気持ちの問題だから。相手がここにいるかいないかは関係ない。それに、君にもね。関係ないだろ」と言われ、『関係ない』という言葉が主人公の胸に突き刺さってしまい …… 。


感想

「 …… 会ってたよ。君とは運命的な縁を感じるんだ。だから、どんな形でも、きっと出会ってた」って師匠!

孔明編はこのゲームの核心というかメインの内容だと思うので、一番最後に攻略するのをオススメします。


内容は、師匠の気持ちと主人公の気持ち、この1点です。

あ、師匠とは孔明のことです。

師匠は主人公がこの世界の人間じゃないと分かっているので、元の世界へと帰そうとする。

主人公はただの弟子が一生そばにいられるはずがないので、役目が終わったら元の世界に帰ろうと決意するという話です。


PS2版を初めてプレイした時、正直一番イメージと違ったのがこの師匠だったんです。

あくまで私の場合ですが、孔明というと早い段階で結婚しているのを知っていましたし、もっと威厳があり怖そうな男性というイメージを持っていたので、この優男風の見た目と摑みどころのない感じが最初は好きではなかったんです。

そもそも私は劉備軍より曹操軍の司馬懿が好きなので、相対する孔明はどちらかというと嫌いでした。

でもプレイしてみると、このゲームの孔明は見た目は再度プレイしても違和感を覚えるのですが、どっちの軍が好きかとか、そういうのが関係ない程師匠としての愛の深さがあり、主人公のことを一番考えて行動しているキャラクターでした。


ここからは長いネタバレを書いちゃいますので、読みたくない方は次のキャラの感想へ進んで下さい。

主人公が三国志の世界に移動してしまった時、一番最初に声をかけてくれるのが孔明なんです。

で、森の先に玄徳様たちがいるので『孔明の弟子』と名乗り、自分の不在を伝えるように言うのですが、この時点で師匠は主人公が別の世界から来た人物だということを分かっているので、主人公に居場所を与えるために『孔明の弟子』という立場を与えてくれるんです。


で、なぜ師匠がそのことを分かっているかですが、主人公が玄徳軍の軍師として馴染んで来た頃、本の空白が埋まり、まだ現代に戻りたくないと願った主人公は、10年程前の黄巾党の時代へと移動してしまいます。

主人公はその時代で賊に襲われ足を怪我している少年と出会うのですが、その少年の名が亮くんといい、後の諸葛亮孔明となる人物なんです。

10年後の世界に戻るために黄巾党の反乱を成功させようとする主人公に同行した亮くんは、そこで主人公の弟子となり、無事に反乱が成功した後、主人公は亮くんの目の前で消えてしまうんです。

だから主人公が最初に三国志の世界に来た時に、師匠は主人公のことを知っていたし、助けようとしてくれた。

更に主人公が他の世界の人間だと分かっているので、主人公のことが好きでも、元の世界に帰そうとするというのに繋がる訳です。

って、長い説明になってしまってすみません。


師匠は頼れる上司タイプで、亮くんが主人公に「結婚を約束した相手はいる?じゃあ好きな人は?じゃあ頼りにしてたり、尊敬してる人は?ふうん …… 。師匠ってどんな人?」と色々尋ねた時も「基本的に何考えてるのかわかんないし、神出鬼没でいつもはどこにいるかわからないんだけど …… 。すごく困ってたり、悩んでるときに現れて、答えまでたどり着けるように導いてくれる人だよ」と答えているので、その時点でもう師匠に惹かれていると思うんです。

亮くんは自分のことなのに『師匠』にヤキモチを妬くところが可愛いし、師匠の初恋が主人公というのも素敵な設定でした!


だからこそ2人のやりとりが切ないし、私の場合は内容を覚えていたので、終盤に師匠が忘れ物を取りに行った時点で既に泣きそうになり、ラストはバッチリ泣いてしまいました。

歳と共に涙腺が緩んでしまったというのもあると思いますが、全キャラクターの中で一番泣けるのは師匠編だと思います。

ということで、オススメのセリフは迷ったのですが、主人公のことを想って言ったこのセリフにしました。

杉田さんの声でこのセリフは本当に反則で、私はこのセリフ時には涙腺崩壊状態でした。


  • オススメのセリフ

後は人の力で国を作っていく。

不思議な本を持った少女は自分の国に帰り、その後人々は幸せに暮らしました。

そこまでがボクが読み取った運命だから。

もう君はこの世界にいらないんだよ。


孟徳(CV:森川智之)


キャラクター

漢王朝の実質的な権力を握り、大陸北部一帯を治める。

パッと見は女の子好きなお調子者だが、実は、戦でも外交でも天才的な手腕を発揮する切れ者。

面白そうなもの、珍しいものに目がない。

自分の信念に従い、覇権を狙っている。


内容

戦いでの策を認められ、孟徳から正式に士官すれば本を返すと言われた主人公は、文若の下について補佐をすることになり、涼州の戦い後、本の空白が埋まったので現代に戻れるようになります。

しかし孟徳のことが好きだと気付いた主人公は、帰ることを孟徳に言い出せず、孟徳と離れる日まで自分に出来ることをやろうと決意します。

そう決めた矢先に火事が発生し、主人公は何とか逃げることが出来ましたが、自室に本を置いて来たままになってしまい、翌日自室を確認してみると、ぼろぼろになった本が発見され、主人公は現代へ帰れなくなってしまいます。

その後、本のことが気になった主人公は自室を調べていると、不自然に本が焼けていることと、放火犯が孟徳にはめられたと言っているという噂を耳にし …… 。


感想

PS2版では一番好きだと書いた丞相(孟徳のこと)編ですが、ちょっと気になることがあったので順位が下がっちゃいました。

キャラ自体は魅力的だし森川さんCVなので、もちろん嫌いじゃないですよ?


内容は丞相が人を信じられないということと、主人公も丞相が言っていることを信じられないというお互いの心理状態がメインです。

丞相は自分が死んだ後、家族を任せようと思っていた人間に裏切られた過去があるので、誰も信じないし常に裏切られる可能性を考えている。

主人公は丞相と仲良くなったと思ったけど、玄徳軍の軍師で捕虜という立場なので丞相に信じてもらえないし、丞相の言葉が信じられない。

そういうのを繰り返すことで、お互いに疑心暗鬼になってしまうという内容です。


で、今回の感想は気になった点をメインに書きたいと思います。

というか、何でPS2版の時は気付かなかったのか不思議です。

丞相編は主人公が三国志の世界に来ることになった本が燃えてしまい、帰れなくなってしまうという展開なのですが、ここが気になったんです。

ここからは超ネタバレなので、気になる方だけ読んで下さい。


雲長編にも書きましたが、本を失ってしまった場合は一番最初に出会った人物の存在が消え、本の持ち主がその人に成り替わるシステムなんです。

だから主人公が本を失ってしまった場合は、師匠の存在が消えて主人公が『孔明』となるのですが、丞相編の場合、本自体は読めない状態ではありますが存在しているので、たぶん師匠の存在が消えることはないし、主人公も主人公のままでいられるのかなと考えました。


次に、じゃあ何故帰れなくなってしまったのかという疑問が出てきます。

本が燃えてボロボロになってしまっているとはいえ、空白を埋めた状態で存在しているし、主人公も「読めないけど」と言っているということは本自体は開くことが可能なはずなんです。

だったら、最後のページを開いた瞬間に力が作用するとかそんな感じにはならないのかな?と考えてしまったんです。

あの文字自体に何らかの力があり、力が作用しなくなってしまったと考えればいいのかもしれませんが、ならどうして同じように火事で本を失ってしまった雲長はあのようになってしまったのか …… 。

丞相編では普通に帰れなくなるだけなので、私の理解力が乏しいのかモヤモヤしたままになってしまったのが残念でした。


と微妙な点があったので丞相編の評価は以前より低くなってしまいましたが、人を信じることが出来なかった丞相が信じようとするストーリーなので、話自体は凄く良かったですし、私はもともと三国志では曹操派なのでキャラクターとしても魅力的でした。

年上で甘やかすタイプが好きな方は、孟徳というキャラクターが好きだと思います!

そして余談ですが、クリア後に追加される『猫と丞相』も何気に面白く、主人公が「もしかして、孟徳さんは犬派ですか?」というセリフがあるのですが、これを聞いて森川さんは犬派だよなと普通に思ってしまいました。


凄く長くなってしまったのでこれ以上の感想はPS2版の方に書いてあるから省略するとして!

オススメのセリフは、甘いセリフより丞相の素となるこのセリフの方が丞相らしいかなと選んでみました。


  • オススメのセリフ

俺は、これで終わりにするぞ。

俺はもう信じない。同じ過ちは、もう二度と ――― 。

何人なりとも俺を裏切ることは許さん。

…… この天の下、何者にも金輪際欺かれることはない。


 


文若(CV:竹本英史)


キャラクター

早い時期から孟徳の才を見抜き、その補佐を務める。

物言いは端的で辛らつなところがあるが、不正や無能を何より嫌う。やや神経質。

孟徳の部下になってから眉間の皺が増えた。

唯一の楽しみは、お茶を飲むこと。


内容

ある日主人公は、孟徳が漢王朝をなくして帝になろうとしているので、漢王朝の臣である文若は板挟みだろうという噂を耳にします。

主人公は本に書いてあった通り、これが原因で文若と孟徳との間に亀裂が生じ、文若が自害する未来を避けなければならないと考え、最初の原因になった寿成が殺されないように対策を講じます。

しかし孟徳は寿成を処刑してしまい、そのことで孟徳と文若が言い争いになり、文若は鬱ぎ込む日が多くなっていきます。

そんなある日、文若のもとに皇位禅譲に反対する者たちから「今日の夜、漢の賊臣、曹孟徳を討つ」という密書が届きます。

主人公は急いで孟徳に知らせようとしますが、文若は「私の言葉は、もう丞相には届かない。 …… ならば、何も言わずにいるのが一番良いのだ」と諦めた表情をし …… 。


感想

「 …… 心に決めた相手のことを案ずるのは、当たり前のことだろう」って!

あの堅物の文若が、こんな台詞を!

文若と公瑾は完璧に私のストライクゾーンでした!


文若編の内容は、丞相と文若の考え方の違いについてです。

2人の考えは同じだったけど、その先にある目指すものが違っていたので意見が合わなくなってしまう。

そして文若は丞相を支えることだけ考えて生きてきたけど、それが分からなくなってしまったという話です。

もしかしたら丞相が好きな方は文若編は内容が内容だけに嫌かもしれません。


文若というより荀彧と言った方が分かりやすいかもしれませんが、三国志では丞相を支える重要な人物だし『王佐の才』で有名ですが、このゲームでも同じように丞相を補佐する立場にあり、最後は曹操じゃなかった孟徳と揉めるというところまで描かれています。

そしてベースが『三国志演義』なので、好感度が低い場合や文若ルートじゃない場合は自害してしまいます。

ですが、文若 ENDでは幸せなストーリーになっているので、安心してプレイして欲しいです。


で、はっきり言いますが、文若編は甘さは控えめです。

その分、真面目で堅物な文若の儚さというか、信念というか、譲れないものというか、そういうのを堪能するストーリーでした。

主人公が文若のことを文句が多くて、皮肉屋で、気難しいけど、真っ直ぐな人と言っていましたが、本当にその通りで、主人公が現代に帰ろうとする時なんて素直じゃないし、回りくどいんです。

この辺りが最初にも書いた公瑾と似ていて、私はこのタイプが好きなので5年経ってもドキドキしちゃいました!


そしてPS2版の感想にも書いた『月光』というイベントの文若の切ない表情。

何とも言えない儚さを醸し出していて、あのシーンで私は完璧にやられました!

なのでオススメのセリフは甘いセリフではありませんが、文若編の雰囲気が伝わりそうな『月光』から選んでみました。

他にもPS2版に記載した『炎上宮殿からの帰還』というイベントでの元譲の「失礼する ――― 」「 ――― 失礼した」の流れも笑えてオススメです。


  • オススメのセリフ

自分のいるべき場所は、曹孟徳の旗の下だけだ。

――― これまでそう思ってきた。

だが、こうして月を眺めていると、無性にどこかに帰りたくなる。

…… こんな気持ちは、初めてだ。


仲謀(CV:森久保祥太郎)


キャラクター

父と兄を相次いで亡くし、若くして孫家の当主となった。

性格は超が付くほどの“俺様”そのもの。

しかし、責任感は非常に強く、国の将来や民の暮らしのことは常に心にかけ、また、自分の未熟さ幼さもよく自覚している。


内容

合肥での失態を一人で反省する仲謀を発見した主人公は、仲謀が役目を果たしていることと、反省して謝ることが出来るのは凄いと伝えます。

そこで仲謀は、相手の作戦が何故分かったのか主人公に尋ね、主人公は仲謀のことを信用し、正直に本の力のことを教えます。

すると「お前、俺様のところに来い。お前を俺のものにする。その書物とお前は、他のところに渡すわけにはいかない」と言い出します。

主人公は玄徳軍に戻っても敵にならないから心配しないよう言いますが、いくら玄徳軍に戻りたいと言っても聞き入れてもらえません。

さらに今までいた天幕から仲謀の天幕に移動させられた主人公は、仲謀と仲良くなれたと思っていたのに、自分が本の話をしたから利用価値があると思われてしまったことにショックを受けます。

そして、仲謀のところにいなければならないのが不満だと伝えますが、なぜか仲謀は傷ついた表情をし、2人は顔を合わせづらくなってしまい …… 。


感想

「喧嘩するほど仲がいい」とはまさにこの2人のことを言うのではないでしょうか!

生意気で可愛い年下俺様系の仲謀は、5年経ってもやっぱり可愛いままでした!

あ、仲謀というより孫権という方が分かりやすいですよね!


仲謀編はお互い相手のことが好きなのに素直になれず、些細なことで喧嘩になってしまうという内容です。

2人とも意地っ張りで頑固なところがあるので、なかなか謝れなかったり、素直になれなかったりという、友達同士みたいな距離感から恋人同士になり成長していく様子が描かれていました。

そして玄徳軍の使者である主人公が、仲謀軍と玄徳軍について公平な判断が出来るか、仲謀のために仲間を切り捨てられるかが重要になります。


仲謀というと三国志好きの方はご存知の通り、お酒の場での失敗を後悔することが有名ですが、このゲームでは主人公が仲謀にお酒をかけてしまい、酔いを冷ますシーンになっています。

そして三国志では仲謀の扱いが微妙ですが、このゲームでは玄徳と孟徳に比べて若いことで逆に主人公と一番釣り合っているように思えました。


仲謀は主人公よりも年下の生意気で素直になれない俺様系で、主人公の鈍感さに振り回されてしまう可愛いタイプでした。

主人公が「仲謀と初めて会った時、王子っぽい見た目でタイミングよく助けてくれたし、実際は口が悪くて文句も多いけど、なんだかんだで優しくて助けてくれる」みたいなことを言っていましたが、偉そうにしていると思ったら玄徳様の名前が出てくる度に不機嫌になる分かりやすいヤキモチが可愛いんです!

そして普段、生意気だからこそ「 …… 俺は。たとえ偽りだとしても、他の男の隣に並んでるお前なんか見たくなかった」なんてセリフが出てきた時は、ドキドキしちゃいました。


で、オススメのセリフは凄く迷ったのですが、PS2版の感想にも書いた、主人公に「二人きりになれるところで会えないかな」と言われた後の仲謀の部屋でのセリフを選んでみました。

甘いセリフもいいかもしれませんが、このシーンの方が仲謀と主人公らしくて面白いので、是非森久保さんの声で脳内再生して欲しいです!


  • オススメのセリフ

お前がいやだって言えば別に今からだって。 …… ◯◯。

……………… は?

…… ――― 本、って、まさか、話ってそれかよ!?

――― な。お前な、俺が、どんな気持ちで ――― !

お前、いつか絶対覚えてろよ。次は絶対確認もしないし止めないからな。


公瑾(CV:諏訪部順一)


キャラクター

仲謀の兄の代から孫家に仕えている部下。

亡くなった仲謀の兄とは親友だった。

物腰が非常に柔らかく、優雅な佇まい。常に変わることのない笑みを浮かべている。

だが感情を一切表に出さないため内面は見え難い。


内容

ある日主人公が本を確認すると、公瑾が敵の策に嵌り矢傷を受け、その傷がもとで命を落とすという内容が書かれていました。

不安になった主人公は公瑾と一緒に江陵に向かい、何とか本の力で夷陵を落とすことに成功します。

これで公瑾が命を落とさないと安心し、本の内容を確認すると「公瑾は戦で受けた矢傷がもとで、若くして命を落とす」と書かれたまま。

主人公が本の内容に愕然としていると、公瑾から「本の力を見せつければ天下を治めることも夢ではないので、協力してくれないか」と言われます。

公瑾と主人公の意見は食い違い、微妙な空気になったその時、血気にはやった武将たちが勝手に出陣したという報告があり、武将たちを止めに行った公瑾に矢が当たってしまい …… 。


感想

5年前にクリアしているのにもかかわらず、エンドロールを見ながら涙が溢れました。

そして諏訪部さんの「私の傍に、いてください」の破壊力!

5年経っても素敵でした!


内容は、公瑾の過去と婚約者である小喬がいることについて。

あ、公瑾より周瑜と言った方が分かる方も多いでしょうか?

公瑾は仲謀の兄である伯符と親友同士でしたが、戦のことで意見が対立し距離を置いた際、伯符は毒矢に当たり暗殺されてしまった。

そのことをずっと気にしている公瑾は、孫家が天下をとるために手段を選ばず、いつもポーカーフェイスを装っているけど、本当は心の弱い人だった。

そんな公瑾に主人公は惹かれていくけど、公瑾には小喬という婚約者がいるという話です。


PS2版の感想にも書いていますが、公瑾というと三国志好きの方はご存知の通り、若くして亡くなったことと小喬と結婚するというのが有名ですが、この作品では公瑾の死を主人公が何とか回避しようとするし、公瑾と小喬が結婚しないストーリーなので、安心してプレイして欲しいです。

そして公瑾と言えばの【赤壁の戦い】も描かれているし、本当は孔明に言ったとされている【十万本の矢】は主人公が解決します。

もちろん主人公の師匠である孔明のお陰も大いにあるのですが。


公瑾はツンデレの王道で、主人公に「好き」と言わせておきながら、自分は何とも思っていない風を装うキャラなんです。

本当に素直じゃないんですけど、そんな公瑾が例の矢傷でうなされている時に、泣きながら思いを吐露する場面は分かっていても切なくて泣きそうになってしまいました。

エンディングを見た後に追加されるこのイベントのセリフがまた良くて、余計に泣けるという …… 。


いつも公瑾の琵琶の音色は綺麗だけど冷たい感じがすると主人公が言っていましたが、本当は弱い人なのに痛みを隠している部分がとっても魅力的だし、何より素直じゃないツンデレっぷりが素晴らしいので、まだ未プレイの方は是非攻略して欲しいです!

オススメのセリフは吐露する場面と迷ったのですが、PS2版に記載した「 …… ですから、あなたは私が好きなのではなかったのですか?」のセリフを選んでみました。

5年前も好きでしたが、今再プレイしてみると、以前より格段に好きになったキャラクターです!


  • オススメのセリフ

ですから ――― 。

…… ですから、あなたは私が好きなのではなかったのですか?

あなたがそう言うのを、聞いた覚えがあるのですが。

もちろん、私の空耳ということなら、それはそれで一向に構いませんけどね。


早安(CV:岸尾だいすけ)


キャラクター

陸口で公瑾の天幕から出てきた少年。

どことなく仲謀と仲謀の妹である尚香に似ているような …… 。


内容

あることがきっかけで、主人公は公瑾の天幕から出てきた『早安』という男の子と行動を共にすることになりますが、子供の頃から仲謀軍で働いている早安は、人に命令されれば何でもすると言い、自分の意思がどこにもないように感じます。

主人公はその後の戦でも早安と行動を共にすることになり、早安は露骨に迷惑そうな顔をしますが、不満を口にすることはありませんでした。

そして無事に江陵に戻った2人ですが、急に早安が「 …… ここに残るなら、身の回りには気をつけた方がいい。周りがいつまでも味方だとは限らない。それを忘れるな」と忠告してきて …… 。


感想

「俺が守るよ」って何て可愛くて格好良いんだ!岸尾さん !

早安より孫朗って言った方が分かりやすいかもしれませんね。


内容は、早安の育ってきた環境と置かれている立場について。

簡単に言うと、早安は仲謀たちの父である文台と愛人の子で、子供の頃から尋ねられても「兄弟じゃない」と言うように言い聞かされてきた。

母親を亡くしてしまった早安を公瑾が兵士として育てていて、自分は何者でもないと言われ続けてきたから自分というものが無いし、今までそうやって生きてきたという話です。


早安を攻略するには公瑾をクリア済じゃないといけないので、内容はほぼ公瑾編と同じです。

その中に早安が暗くて冷たい目をしている理由や、公瑾に利用されているのは分かっているけど従っている早安の考えが織り交ぜてありました。

早安編での公瑾は凄く嫌な役なので、公瑾ファンの方はちょっと嫌かもしれません。


早安編は本当に短いのですが、主人公に「ありがとう」と言われる度に動揺したり、主人公と接するうちに少しずつ感情を表すようになるので、物語が進む毎の変化がとても良かったです。

岸尾さんの声も最初と最後ではかなり違っていますよ!

後日談では過去の自分を忘れられない早安がやっと普通の幸せを手にすることが出来るので、早安が主人公と幸せになって良かったと心から思えるストーリーでした。


  • オススメのセリフ

ここに誰かを連れてきたのは初めてだ。

そうしようと思ったこともなかった。

だけどあんたには、ここからの眺めを見せたいと思った。

…… そう、思ったんだ。


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