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ネタバレレビュー

2017/○○/○○
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。

ストーリー

主人公は、魔法王国『ルーンビナス』のプリンセス。

誰でも魔法が使える国の、しかも王族に生まれながら、何故だか魔力ゼロ。

魔法が、欠片も使えない。


名門であるシンフォニア高位魔法学校に25週間滞在し、従者となる相手を探すことになる。


期間内で、身分に相応しい従者を探し出して、生涯の供とする。

探し出せなければ、王位継承権を放棄して、安全のためという名目で田舎に引っ込むことになる。


人生の分かれ目となる、試練の期間。

長くて短い25週間が始まる …… 。


全体感想


ゲームの詳細

大陸シリーズのうちの1作品。

私は10年近く前にPS2版の『アラビアンズ・ロスト』をクリアした時に、マイセンとミハエルについての知識が無かったのですが、その後、マイセンは『魔法使いとご主人様』に出て来るキャラクターだと知りました。

しかし、当時はPC版しか発売されておらず、PSP版が発売された時もなんだかんだで購入出来ずにいましたが、新装版となり、やっと購入することが出来た思い入れのある作品です。


内容は、魔法王国『ルーンビナス』のプリンセスである主人公が、何故か魔力が無いので、名門校に25週間滞在し、従者探しをする話です。


まずは攻略対象ですが、主人公の使い魔、学生2人、幼馴染、教師、執務長、女の子の合計7人で、その他にサブエンディングとして3人分があるので、合計10人のエンディングがあります。


次にゲームの詳細です。

OPの選択肢により各キャラクターに分かれ、各キャラクターには BEST END、GOOD END、BAD END、そして今回Vita版で追加された NEW ENDがあり、好感度や選択肢、そして『勉強』を選ぶ回数でエンディングが分岐し、サブキャラとのエンディングも何種類かあります。

スチルは各キャラ17枚(女の子は13枚)から28枚あり、システム面はクイックセーブや選択肢ジャンプなど、いつも通りサクサク進めることが出来ました!


ただ、システム面で気になったのは、セーブ画面でロードする際のカーソルの位置です。

他のゲームでは一番最後にセーブしたところにカーソルがある場合が多いですが、このゲームの場合は、必ず一番上にあるセーブデータにカーソルが合っているので、複数セーブデータを作り攻略していると毎回移動させるのが地味に面倒でした。


ここからは感想になりますが、話はとても良く出来ていましたし、他の大陸シリーズに繋がっているという点は良かったと思います。

QuinRoseの初期作品なので、主人公に個性があり、しつこい位の文章は健在で、QuinRoseファンの方は満足出来る内容だと思います。


ただ、エンディングの種類が微妙に違うだけで、何パターンもなくても良かったのかなとは思います。

例えばBEST ENDにも3種類あり、勉強を頑張ったパターン、まあまあ勉強をしたパターン、全く勉強をしなかったパターンと同じBESTでも微妙に違うんです。

これが同じようにGOOD ENDとBAD ENDにもあるので、各エンディングの1つ目は新鮮な気持ちでクリア出来ますが、2つ目以降は回収作業と化してしまい、その点がちょっと面倒に感じてしまいました。

個人的にはBEST ENDよりGOOD ENDやNEW ENDの方がしっくりくるような気もしましたし …… 。

さらにこのゲームはサブイベント回収などに条件があるので、適当に選択肢を選んでもコンプするのはなかなか難しく、私はPC版などをプレイしていないこともあり、試行錯誤しつつ進めていたら、全キャラをクリアするまで60時間以上も掛かってしまいました。


ですが、先程も書いた通り、主人公は個性がある強気なタイプで好感が持てましたし、攻略対象は皆それぞれ魅力的で大好きになったので、初期のQuinRose作品がお好きな方なら、是非手にとって頂きたいオススメの作品です!

 


セラス=ドラグーン(CV:小野大輔)


キャラクター

主人公の使い魔。 ドラゴンが擬人化している。

ご主人様命。 主のためなら死ねる。

いや、むしろ、殺して …… という勢いで主人公に夢中な下僕根性あふるるドラゴン。

ご主人様がよければ他はどうだっていいし何でもあり …… という危険思想の持ち主。


内容

主人公は子供の頃からドラゴンであるセラスと同じ部屋で寝起きし、ほぼ四六時中一緒にいたため、お互い離れて暮らしているのは今回が初めてのことで、セラスは知らない間に主人公に友人が出来ていたことを不満に思い、主人公も本来の目的は従者探しなので、学園生活が終わればセラスと以前より一緒にいられなくなると気付きます。

そんなある日、主人公はセラスが自分に恋はしていなくてもずっと一緒にいてくれるか確かめたくなり、「キスして」とお願いします。

子供の頃にミニドラゴン姿のセラスとキスをしていたこともあり、セラスは親愛のキスをしますが、やはりセラスとのキスはムードがなく、セラスが主人公に恋をしていないように、主人公もセラスに恋をしていないのでなんのときめきもないことが分かります。

するとセラスは主人公がしゃべるからムードがなくなるのだというので、主人公は「悔しかったら、喋っていられないくらいメロメロにしてみなさいよ」と自分たちではムードがあるキスなど出来るわけがないと高を括り、挑発します。

するとセラスは「ご主人様は他の人間の男とキスするとそうなるんですね」と先ほどとは違い、恋人にするようなキスをしますが、主人公のことを決して名前では呼ばず『ご主人様』と呼び、主人公も『セラスと私は、恋なんてしていない …… 』と呪文のように頭の中で繰り返し …… 。


感想

これは …… めちゃめちゃ可愛くて最高なんですが、ダメな人は全くダメかもしれません。

冷たくされたり、叩かれたりして喜ぶドMな下僕タイプが苦手な方は注意して下さい。


内容は、セラスが考える主人公への気持ちと、主人公が考えるセラスへの気持ちについて。


主人公は子供の頃にドラゴンであるセラスに怖いもの知らずで「使い魔になってほしい」と頼み、それ以来同じ部屋で寝起きし、ほぼ四六時中一緒に過ごしてきましたが、今回従者探しとして魔法学校に滞在することになり、2人は初めて離れ離れの生活になります。

そして日を追う毎に、セラスは知らない間に主人公に友人が出来たことや自分が知らない主人公がいることを嫌がり、誰が従者になろうが召使いとして傍にいたいと願いますが、決して主人公と恋人になろうとは思っていません。


一方主人公は、今までずっとセラスと一緒にいたので気付きませんでしたが、セラスとは会話が途切れても無理につなげようと思わないし、何も言わなくてもいつも傍にいるから、「傍にいてほしい」と思うこともない。

特に何かをしてあげなければと焦ったりすることもなく、むしろ甘やかされることに慣れてしまった安寧な関係だと気付く …… という展開です。


セラスは孤高なドラゴンなので、人間の求愛には答えられないし、生きられる時間も違うから、永遠には一緒にはいられないことを分かっていて、そして人間の愛憎から始まる諍いを数限りなく見てきたから、主人公と恋人になることを頑なに拒み、壊れてしまうような不安定な関係なら、対等な関係じゃなく主人公の道具でありたいと考えるんですね。

さらに主人公がS気質なところもあるので、主人公に叩かれようが罵られようが主人公に必要とされることに喜びを感じるドMな下僕キャラなんです。

人型をしていても中身はドラゴンなので「ドラゴンだから子孫を残せなくてごめんなさい」と泣き出したり、「一生独身を貫いてほしい」とお願いしたり、嫉妬して構ってもらえないと拗ねるけど、結局すぐに下僕な笑顔になったり、主人公が可愛がるのも当然だと思える程、とにかく終始可愛いんです!!!

私はこういう下僕キャラが大好きですが、この辺りが好き嫌いが分かれるところかもしれません。


で、セラスは主人公と恋人関係になりたいとは思っていないので、主人公は速攻で振られてしまうんです。

『恋人』という括りでは収まらない程主人公への思いが果てしないセラスと、普通に恋人同士になりたいと思う主人公 …… 。

お互い離れてみて気付く気持ちと、その後の展開とセラス編は2段式で楽しめる内容でした!


個人的には人型のセラスよりミニドラゴン姿のセラスの方が気に入っていて、可愛いミニドラゴン姿、本来のドラゴン姿、そして人型のセラスと3パターンを小野大輔さんが演じ分けていらっしゃるので、そこにも注目して下さい!

特に主人公がミニドラゴン姿のセラスをブラシで洗ってあげるシーンは、セラスの可愛さにヤられると思いますよ。


  • オススメのセリフ

私は、ご主人様との間にある、少しでも壊れる可能性のあるものはすべて排除したいんです。

ご主人様と離れる可能性にもつながりますから。

恋なんて、しているときはいいかもしれませんが …… 。それが壊れてしまったら、お傍に置いていただけなくなるかもしれない。

私は、何があっても、ご主人様のお傍から離れたくありません。お暇をいただくくらいなら、いっそ殺されたい。

 


リューク=ブラウン(CV:杉田智和)


キャラクター

騎馬と剣士の国・リオグラードの王家指南役を務める、剣士の家系の出。

長男だが、家長権を放棄しており、後継ぎではない。

それによって得られた自由で、自分で進路を定めたくて魔法学校に入学した。

真面目な好青年。

堅物すぎて、逆におかしな方向に暴走することも。


内容

運動神経や顔立ちも良く、性格も律儀で優等生のリュークは、なぜか最初から主人公にベタ惚れで、プリンセスだから憧れていたわけではなく、主人公の人間性を知り『憧れの人』になったと言います。

その言葉を聞いた主人公は、自分の人間性を好んでくれたことを嬉しく思い、「私も、リュークの真面目なところ、好きよ」と伝えると、リュークは「す …… 、好き!?あっ …… 、あの …… 、俺も、その …… 」と顔を赤くしてしまいます。

少しずつ2人の距離が近付き始めたある日、主人公とリュークは学園から抜け出し、こっそり散歩に出かけますが、リュークがあまりに周囲を警戒してばかりなので、主人公は「何のためにリュークを誘ったのか」と言ってしまいます。

するとリュークは「何のために俺を誘われたんです?」と逆に尋ね、主人公は思わず「リュークといると安全だからよ」と言ってしまいます。

その後、急に元気がなくなってしまったリュークは「俺は、安全な男としてしか見てもらえないんでしょうか」と主人公の手を取り …… 。


感想

OPの「俺 …… 、責任はとりますから …… 」の意味が分かりました!

どんだけおバカで可愛い人なんでしょうか ―――!

そして『アラロス』の舞台である『ギルカタール』という地名が出て来たので、カーティス好きな私としてはテンション上がっちゃいました!


内容は、リュークがシンフォニア高位魔法学校に通う理由と、主人公に憧れていることについて。


優秀なリュークは王家指南役を務める剣士の家の長男なので本来なら家督を継ぐはずですが、リュークの妹が剣に秀でているので、家督を放棄し、シンフォニア高位魔法学校に通いながら自分に向いた進路を模索しています。

そしてリュークは、以前父親に連れられて行った夜会で何度か主人公のことを見かけていて、魔法が使えない状況を卑下しない生き方は賞賛できるし、魔法が使えないことを両親のせいにせず、家族と自分を大切にする主人公の人間性を知り『憧れの人』になった …… という内容です。


とにかく真面目で真っ直ぐな優等生タイプのリュークですが、主人公に会えただけで喜ぶ、ワンコのような人でした。

エンディングでもリュークがセラス化していると言っていましたが、主人公のことが大好きなのが終始だだ漏れ状態なのに、主人公は『嫌われてはいないだろう』というレベルにしか受け取らないという …… 。

しかも熱っぽい目で主人公を見て何度もキスをしているのにも関わらずですよ?

まあ、乙女ゲーの主人公は鈍感なのが通常仕様なので、その辺りをスルー出来れば、ヤキモチ妬きのワンコを堪能出来ると思います。


ただ、リュークは顔と頭も良く家庭的で真面目で剣の腕も立つという完璧人間なのですが、そこまでドキドキ出来なかったのが残念でした。

もちろんワンコのようなリュークも可愛いかったですし、熱っぽい表情の時は色気もあって素敵だったのですが、他のキャラより個性が無いような?

個人的にはリューク編に終始出てくるロイドの方が気になったのが原因かもしれません。

こればかりは好みの問題ですし、もしここまでロイドとの絡みが無かったら、普通にもっとリューク編でドキドキ出来たのかも …… 。


ということで、少し不満を書いてしまいましたが、真面目で真っ直ぐで照れ屋で一途なタイプが好きな方にはオススメです。

余談ですが、リュークとロイドは絡みが多い設定で、CVの杉田さんと中村悠一さんが本当に仲が良いのが分かっているので、『キミカレ 〜新学期〜』の時と同様に嬉しくなってしまいました!


  • オススメのセリフ

思い上がるほど俺はあなたを知らないし、憧れるあなたにだって醜悪な部分はあるはずだ。

…… だけど、俺は、あなたの美点を知っています。

あなたの素晴らしい点を、ほんの一角であっても知っているし、それは他の誰より秀でていると思います。

俺は …… 、あなたをもっと知りたい。

 


ロイド=ダークネスト(CV:中村悠一)


キャラクター

学者の家系の出。

研究にしか興味がなく、人付き合いは苦手 …… というか、嫌い。

無愛想。

成績が優秀なせいで主人公の従者候補に選ばれたが、心底から迷惑そう。


内容

研究熱心で人付き合いを嫌うロイドは、ある人物が辞退したことにより従者候補になったという経緯もあり、主人公の従者選びに関心がなさそうでしたが、主人公と日々接するうちに、少しずつ態度が軟化していき、一方主人公は、ロイドと接するうちに、ロイドが冷たいくせに突き放しきれない、無愛想のようで不器用という優しい面を持っていることが分かります。

そんなある日、ロイドが以前から行っていた研究課題が完成したので、お祝いとして2人は裏手の森に向かいますが、そこで疲れているロイドの様子を見てチャンスだと感じた主人公は、前から気になっていたロイドの髪の毛を触ってみます。

すると今度はロイドが主人公の髪の毛を触り、「 …… 悪くない。おまえの言い分によると、私が否定的でないのは肯定的だということだ」と、主人公の髪の毛に口付け、「おまえの髪は、嫌いじゃない」と言います。

先程、ロイドは『私が否定的でないのは肯定的だ』と認めたこともあり、主人公は「私の髪が、好きって言ってくれているの?」と尋ねると、ロイドは至近距離で目を合わせたまま「髪だけではなく …… 。 …… 私は、おまえのことが嫌いじゃないらしい」と突然言い出し …… 。


感想

どうしよう!!!ロイドの不意打ちの「 …… ごちそうさま」でキュンキュンです!!! ―――!

そして終盤までなかなかデレないところも、ロイドらしくて凄く良かったです!


ロイド編の内容は、ロイドが人付き合いが苦手な理由と、候補者に選ばれたことに迷惑している理由について。


ロイドは魔術の大家であるダークネスト家の末弟で、皆が散り散りになっていることが多く、人と接することにあまり慣れていません。

そして研究が何よりも大切なので、一度集中してしまうと寝食を忘れてしまう程、研究に熱中してしまうタイプです。

しかし、ある人物が従者候補を辞退したことによりロイドが候補者となった経緯があるので、今回の主人公の従者選びに関して全く興味を持っていないし、むしろ迷惑に思っているという内容です。


まず、ロイドは主人公曰く、仏頂面で、愛想がなくて、嫌味っぽくて、根が暗そうで、冷たそうで、性格も悪そうで、友達もいなそうで、勉強しか興味がなさそうなタイプなのですが、ってここまで書くとどこが魅力的なのか理解不能かもしれませんが、そんなロイドが主人公と接するうちに態度が軟化していくところが凄く良かったんです!

人付き合いが苦手なのに「誰かと食べる食事というのも、悪くない」と言い出したり、魔法の研究をしているのに魔法が使えない主人公のことを励ましたり …… 。


特に記念祭で行う研究発表の一件が個人的には一番気に入っていて、他のキャラクターの時の主人公は25週間ふらふらしていることが多いのですが、ロイド編での主人公は、それこそ寝る間を惜しんで勉強してロイドの研究を手伝い、その研究が終わったあとの一連の流れがとっても素敵で、甘いという訳ではないのですが、ロイドらしい展開にドキドキしまくってしまいました。


と、べた褒めしてしまいましたが、唯一の難点はロイド編だけ何故かスチルの数が極端に少ないんです。

シルフィールは別ですが、他の男性キャラクターは25〜28種類はあるのに、ロイドだけは17種類と極端に少ないのは何故なのか …… 。

「ここでスチルがあればなぁ」と思うシーンが多々あったので、その点だけが残念でした。


ですが、エピローグでセラスが一番懐いていると感じたのはロイド編でしたし、研究オタクの堅物眼鏡キャラという設定はとても良かったので、気に入る方が多いと思います。

もちろんCVが中村悠一さんだということもありますが、それ以上にロイドというキャラクターが魅力的で大好きになりました!


  • オススメのセリフ

おまえの存在が消えればいいと、思ったことはある。消えろと …… 、今も、そう思っている。

ああ …… 、消えてほしい。 …… だが、手遅れなんだろうな。

おまえが消えても …… 。 …… もう、遅い。

 


ミラー=フェルデナンデス(CV:近藤隆)


キャラクター

主人公の幼馴染。

貴族のお坊ちゃん。 生意気で高飛車。

主人公に、すぐ突っかかってくる。 会えば口喧嘩をする、喧嘩友達。

子供の頃から主人公に片思いをしているが、まったく気付いてもらえない不憫な人。


内容

伯爵家生まれのミラーは、主人公とは幼馴染なので、子供の頃に2人だけで結婚の約束をし、誓いのキスまでした仲ですが、主人公が不審者からミラーを助けた際に怪我を負ってしまった過去があるので、ミラーは影で一生懸命努力し、今回従者候補に選ばれていました。

しかしミラーは素直になれず、高飛車な態度をとってしまうことが多々あり、今回久々に主人公と出会っても口喧嘩ばかり。

そんなある日、主人公はミラーに誘われて花畑に向かうと、ミラーは「年頃の男女が遠出しているんだ。デートになるだろう」と言い出します。

しかし主人公はニュアンス的に『デート』とは違うと言うと、ミラーは「 …… そうだな。僕達には当てはまらない」と黙り込んでしまいます。

そんな微妙な雰囲気を和ませたい主人公は、花冠を作り、ミラーに被せ「王子様みたいよ」と言うと、ミラーは「冠、か …… 。 …… 僕が、もし王族だったら。そうしたら、君を …… 」と主人公の指と自分の指を絡め、主人公をじっと見つめ …… 。


感想

「 …… っ、と、特別な意味なんてないからな …… っ!誤解するなよ!?」とか、何というツンデレ王道のセリフ(笑)

そして不憫で仕方がないミラーが可愛くて可愛くて最高でした!


ミラー編の内容は、ミラーが主人公と離れた理由と、主人公への思いについて。


昔から主人公のことが大好きなミラーは、2人で結婚の約束をしていたけど、やはり伯爵家だと地位もそれほど高くないし、大きくなるにつれて主人公と引き離されてしまいます。

しかしミラーには伯爵という地位しかないし、その地位も王族より劣るし、魔法も勉強も秀でている訳ではない。

主人公に認めてもらいたいし、大好きな主人公と自由に会える身分が欲しかったミラーは、魔力がない主人公がシンフォニア高位魔法学校に行くことを知っていたので、死に物狂いで勉強と魔法の特訓をして、先回りして入学し、さらに従者候補に選ばれていました。


一方主人公は、ミラーと引き離されてしまったとはいえ、ミラーが勝手に全寮制の学園に入ってしまい、今まで以上に疎遠になってしまった。

そして入学が決まっても主人公にそのことを伝えていなかったので、ミラーが遠い学園に入学したことを他人から聞かされて初めて知ることに。

何かやりたいことがあるなら応援するのにと、今は逆にムキになって、ミラーの口喧嘩に乗ってしまうという展開です。


ミラーは主人公のことが大好きなのがだだ漏れで、主人公以外はみんな気付いているのに、主人公だけが気付かないという不憫さ!

しかもいつも主人公の傍にいるセラスを敵視していて、ドラゴンなので勝てるわけないんですけど、それでも負けたくないと努力するんです。

主人公に認めてほしいがために死ぬ程努力している真面目なタイプなのに、素直じゃないツンデレ設定で、それが本当に可愛くて!

さらにこのゲームの主人公はどちらかというとS属性なので、そんな可愛いミラーに自分からキスをしたり、押し倒したりと、主人公から攻めていってミラーが動揺して赤くなるという展開なので、私は色々な意味で不憫なミラーが大好きでした(笑)


プレイすればミラーの不憫さや可愛さがわかると思うので、個人的にはかなりオススメのキャラクターです!

ドSなキャラが好きな方には合わないかもしれませんが、近藤隆さんのツンデレキャラの威力は最強ですよ!!!


  • オススメのセリフ

君を侮辱した奴を許せるはずがないだろう!僕は許さない! …… あ。 …… 。 …… 。

ち …… 、違うぞ?幼馴染を侮辱されるのは、僕を侮辱されたような気になるというような意味で …… 。

おまえを貶めていいのは僕だけだ …… とか、そういう意味で、おまえの味方をしたわけじゃない。

違うからな?勘違いして調子に乗るなよ?

 


サイラス=フォン(CV:遊佐浩二)


キャラクター

講師。相当な魔法の使い手らしい。

研究者としても成功している。

優しげで穏やかそうな外見。いつも、丁寧な口調。

胡散臭いと主人公は感じているが、それは主人公が捻くれているからなのか …… 。

中身の見えにくい、謎の人。


内容

初対面の時から、サイラスは優しそうではあるけど、得体の知れない何かがあるような不信感を拭えない主人公。

その後、主人公はサイラスの仕事の邪魔にならない程度に研究室を訪れるようになりますが、サイラスが生徒達から慕われているいい先生というイメージが定着しつつあるので、気を抜けるほど信用しているわけではありませんが、最初の頃ほど警戒はしていませんでした。

そんなある日、主人公はサイラスが同僚の教師に絡まれ、その教師が魔法を発動しようとした瞬間、サイラスが一瞬で距離を詰めて襟首を掴み、笑顔には殺気が滲んでいて、そんなサイラスを目の当たりにした教師が焦って去っていく …… というのを目撃します。

もちろん主人公に気付いていたサイラスは主人公に近付き、「どんなに努力しようと、血の滲むような思いをしようと、元からの才能や境遇には届かない。天性のものには敵いません」と言います。

サイラスの言う、才能や天性のものに、努力しても敵わなかったものは …… 。

サイラスのことを常に余裕のある、得体の知れない人だと思っていた主人公は、勘違いしていたのかもしれないと気付き …… 。


感想

主人公が「言い方がいちいちエロくさい」と言っていましたが、遊佐さんの声なので何だか妖しい色気を醸し出していました!

そして、凄く素敵ではあるのですが、個人的にどうしてもあるキャラクターを思い浮かべてしまうという微妙な結果になってしまいました。


内容は、サイラスの正体について。

サイラスには攻略制限がありますし、他のキャラクター時に分かるのですが、サイラスは主人公のことを狙っている暗殺者だったという話です。


サイラスは他のキャラと違い、主人公が初対面の時からサイラスの胡散臭さに気付いているという妖しいキャラクターで、普段は生徒達に好かれる良い先生ではありますが、主人公と会話している中で、詮索を誘うようなことを言うくせに、踏み込ませない雰囲気があり、うまく隠そうと思えば隠せるのに、あえて追求を誘ってギリギリの綱渡りを楽しんでいるような、そんなスリルを楽しんでいるような面があるんです。

で、もともとは美術品の盗賊なのですが、ギルドの命令により学園に残っていたら何故か候補者に選ばれてしまい、その後の命令で暗殺者として主人公に近付いていたという、サイラスだけ内容が違っていたのですが、個人的には内容より設定が微妙だったんです。


どこが微妙だったかというと、サイラスの出身がギルカタールで、スリルを好む盗賊であり暗殺者という設定です。

ここで「ああ!」となる方はQuinRoseの大陸シリーズをご存知な方だと思いますが、ギルカタールというと私が大好きな『アラビアンズシリーズ』の舞台で、ギルカタールのスリルを好む暗殺者 …… 『アラロス』のロベルトとカーティスを足して2で割ったような設定で、そこに遊佐さんなので色気がプラスされていると言えば分かりやすいでしょうか。

さらに正体がバレた後からサイラスは開き直った状態になるので、そこからは私が乙女ゲーで好きなキャラクター3トップのうちの1人であるカーティスを思い浮かべてしまうことが多々あり、それがかなり微妙でした。


あるエンディングでは、サイラスが主人公を殺さなかったので、裏切り者としてギルドの同業者に狙われるという展開になるのですが、サイラス自身も凄く強いけど「いつか強力な暗殺者が現れ、私は殺されてしまうのでしょう」というセリフが出て来るんです。

そこで私は思わず「カーティス出て来るかな?」と違う意味でワクワクしてしまい、その時点で純粋にサイラス編を楽しめていないことに気付いたので、やはりこの設定が影響しているのかなと思います。


と、微妙な感想になってしまいましたが、サイラス自身は性格が色んな意味で変わった暗殺者という私好みの魅力的なキャラで、さらに遊佐さんの声で色気がプラスされているので、かなりの確率でドキドキ出来ると思いますよ。

暗殺者がターゲットを好きになってしまうという王道も楽しめましたし!

もしかしたら『アラビアンズシリーズ』をご存知ない方が純粋に楽しめると思うので、もしこれから大陸シリーズをプレイするなら、最初にこの作品をクリアした方がいいかもしれません。


  • オススメのセリフ

アリシア。あなたを殺すことを、惜しいと思う。

どうしてなんでしょうね?私のお気に入りの時間を攫っていくあなたを、気に入ってしまった。

不覚と恥じるべきなのでしょうが …… 、あなたと過ごすのは楽しい。

あなたは、面白い。動かなくなるのは、つまらないんです。あなたを殺したくない。

 


シルフィール=ベルモア(CV:宮川美保)


キャラクター

権力と貴族の国・ルクソーヌの出。

侯爵令嬢。

主人公より、お嬢様らしく、育ちもよさそうな印象。

三女だからか、ぽわぽわした感じで、物腰も柔らかだが、色々と飛んだ言動も …… 。


内容

シルフィールは見た目も可愛く、女子生徒の中で主席ですが、初対面の時の挨拶からどこかほわほわして、浮世離れしたところがありました。

そんなシルフィールと接することが多くなった主人公は、シルフィールと同じ授業に参加し、授業中にこっそり手紙をもらったり、授業後にお茶会を楽しんだり、仮初めの一時留学ですが、女同士の学生生活を満喫していました。

そんなある日、主人公は身分を隠しているので「シルフィール嬢に近付くのはやめてもらおう」と男子生徒たちに絡まれてしまいます。

するとそこにシルフィールが現れ、「この方は、わたくしの大切な友人です。あなた方は、彼女を侮辱し、彼女を大切に思うわたくしをも侮辱したのです。この方に何かしたら …… 、許しませんわよ」と、シルフィールの声にはいつもと違って柔らかさがなく …… 。


感想

久し振りの女の子ENDでしたが、こんなものでしたっけ? 可愛い子ではあるんですけどね。


シルフィール編の内容は、本当のシルフィールについて。


女子生徒の中で主席であるシルフィールは憧れている男子学生がいる程、可愛くて優秀というどこから見ても完璧な女の子で、シルフィールの祖国は地位こそが重要という国柄ですが、本当は地位より「自分の理想をいきたい」と考えています。

でもみんなの期待に応えられるように頑張ってしまうので、主人公はそんなシルフィールが可愛いけど同じくらい格好良く見えてもっと仲良くなりたいと思います。

他にもシルフィールが主人公に憧れていたことと、主人公は学生生活を送ったことがないので、女同士の学生生活を満喫するという内容でした。


ということで、主人公とシルフィールは女の子同士ということもあり友情ENDみたいな内容なのですが、なぜかシルフィールはセラスに対抗心を燃やしてヤキモチを妬いたりするので、そういうところは男性キャラと同じように可愛かったです。

ただ好みの問題なのですが、おっとりした喋り方に若干イラッとしてしまったり、個人的にはシルフィールよりテネロピーという女の子の方が好きでしたし、さらに主人公の方が魅力的だと思ってしまったので、そこであまり思い入れがなくなってしまったのかも …… 。


なので、このルートは主人公が今まで出来なかった学生生活を満喫するルートと考えると楽しめるのかなと思います。


  • オススメのセリフ

プリンセスは、ご自分を過小評価なさっていらっしゃいますわ。 …… あなたは、素敵な方です。

空想と違って完璧ではないけれど、完璧でない部分も含めて、あなたという人ですもの。

架空の理想像なんかより、よほど価値があります。

 


ハワード(CV:井上和彦)


キャラクター

学園の執務長。

厳しそうな印象が強いが、部下には慕われている、いい上司。

謎めいたところがある。

主人公は、会ったこともないはずなのに懐かしいような気分にさせられる。


内容

ある日ネロと偶然出会った主人公は、「僕のこと、忘れてしまっているのでしょう?」といきなり言われ、さらにネロは「五百年も間が空いた」とか「僕が一番のペットだって、昔は言ってくれたでしょう!?」と意味がよく分かりませんが、ネロは錯乱している様子。

その後、主人公は庭で夕日を眺めていると、そこにハワードが現れ、ネロとハワードの主人はごくたまにしか帰って来ないので、ネロのことをほとんど忘れてしまい、ネロは主人の帰還を喜びながらそのたびに悲しむことになり、ずっと情緒不安定だと教わります。

それを聞いた主人公は「そんなにご主人様が必要なら、私がなってあげてもいいわ」と軽口を叩くと、ハワードは「ネロは喜ぶだろうな、間違いなく」と言いますが、ハワード自身は「私には …… 、過ぎた栄誉だ、プリンセス」とやんわりと、しかし、しっかりと線を引きます。

そんなハワードが主人と認める人物とは、一体どんな人なのか …… 。

興味はあるが、それほど知りたいと思わないし、むしろ元から答えを知っているような、思い出してはいけないような気がして …… 。


感想

今更ですが、和彦さんの落ち着いた声って素敵ですね。

大人の魅力全開で、普通のセリフなのにドキドキしてしまうという!!!


内容は、ハワードが仕える主人についてと、隠していることについて。


ハワードは学園の執務長ではありますが、ネロと同じ主人に仕えていて、その主人は不在がちでどんな人物かわかりません。

学園長が謎であることから、主人公はその主人が学園長なのではないかと考えますが、質問してもはぐらかされてばかり。

その後、主人公は、どこか懐かしいような部屋を発見したり、夢の中に若い頃のハワードが現れたりするようになります。

そんなある日、主人公はハワードたちと記念祭の運営に携わり、ハワードへの好意を自覚して告白しますが、ハワードは主人公の気持ち自体を錯覚だと否定し、受け入れてくれないという話です。


ということで、ハワード編は、魔法大国のプリンセスである主人公に魔力がないこと、ハワードたちが主人公に隠している秘密など、恋愛というよりこの物語の核心についてが描かれていました。

なので、糖度は他のキャラクターより低いと思います。


キャラクター的には、主人公がピンチになった時に必ず助けてくれるという頼れる男性で、主人のことが何より大切なので、主人公に告白されても主人公の気持ちを否定するという真面目なタイプなんです。

さらにハワードが主人公を通して誰かを見ているのが分かるのですが、そんなハワードがその誰かではなく主人公のことを意識し、好きになっていくという展開が素敵でした!

結局最後まで大事な所はあまり語らないですし、ハワードやネロたちが本当の意味で幸せになれる日が来た方がいいのかもしれませんが、多くを語らないところが逆に良かったなと思います。


隠しキャラなのにサイラスより先にクリアしなければならないという不思議な仕様ですが、包容力があり、主人公のことを優しく甘やかすタイプなので、そういう大人の男性が好きな方にオススメです。


余談ですが、「弾丸飛び交ったり、ワンダーワールドだったり」というセリフが出てきた時は、さすがだなと思いました!


  • オススメのセリフ

私は …… 、あなたの望みを叶えるために存在する。

あなたのことが好きで、あなたの傍にいたくて、あなたのために生きていたかった。 …… 私にとって、あなたがすべてなんだ。

だが …… 。こんなふうに、あなたのことを欲しいと思ったのは初めてだ。

あなたを愛しく思う。あなたが …… 、好きだ。


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