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ネタバレレビュー

2016/05/30
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。

ストーリー

美しい海が眼下に広がる王制の小国、セント・アレクシア。

ジール=ガブリエラ率いる特殊警備部隊、通称『SS』と、敵対するベリアル=ド=クラン率いるマフィア『宵の明星』。

因縁のある二つの組織の間で繰り広げられる戦いと、恋の物語。


接する者皆に疎まれて生きてきた。

彼女が、身を立てる術として見いだしたもの。

それは、SSになるための養成機関・ヴァーチェと呼ばれる士官学校で特待生、すなわち士官候補生になることだった。

ヴァーチェでは、国の援助金により学費は無料。出自も不問な上に、幹部候補生になれば給料まで保証されている。

これ以上ない待遇のため、必死に努力し、遂に幹部候補生の座をつかみ取った主人公。

憧れの上官・ジール=ガブリエラの元に配属され、喜んでいたのもつかの間、彼女の人生を変える大事件が起きてしまう。


主人公のことを「ルシファー」と呼ぶ、宵の明星の幹部たち。

甘い言葉を吐く悪魔と、冷徹な顔を見せる天使。

信じていたはずのものに裏切られる反面、敵であるはずのものに好かれ、かしずかれ ――― 。

最後に選ぶ相手は、自分を慕ってくる悪魔か、慕っていたはずの天使か。


全体感想


ゲームの詳細

悪魔や七つの大罪をテーマにした作品。

私の場合、悪魔や七つの大罪については『Solomon's Ring』と『ハガレン』程度の知識でプレイしましたが、全く問題ありませんでした。


内容は天使 VS 悪魔の話です。

主人公には堕天使ルシファーの魂が宿っているので、ルシファーの魂を持つ主人公をめぐって、天使と悪魔が争っているというストーリーです。


システムについて

オープニングを抜くと、各キャラクター1章から15章までで、15章はエンディング。

エンディングの種類はBAD ENDも含めて4種類、エイレスだけは5種類あり、多めかもしれません。


システム面は押した分だけ進むスキップ機能と戻るバック機能、既読部分の選択肢ジャンプなどPSPではかなり快適な方だと思います。

エンディングの種類も多いので、選択肢ジャンプがあったのは有難かったです!


キャラクターについて

攻略対象は全部で8人で、双子は2人で1ルートです。

天使ルートと悪魔ルートに分かれていて、最初は悪魔ルートのベリアル、アデル、エイレスの3人のみプレイ出来ます。

悪魔ルートを1人でもクリアすると、天使ルートのミカエリスと双子が解放されます。

さらに悪魔ルートの3つと天使ルートのうち1つをクリアすると、悪魔ルートの真相編であるベルを攻略することが出来ます。

そして全悪魔ルートと天使ルートのミカエリスと双子をクリアすると、真相編であるジールを攻略することが可能となります。

かなり攻略制限があるので、好きなキャラから攻略したいという方は注意して下さい。


感想

このゲームをプレイするにあたって、注意すべき点は大きく2点あると思います。

1つ目はスチルの崩れ具合。

パッケージは凄く素敵なイラストなのに、立ち絵やスチルになると微妙な時があり、特にスチルは美形のベリアルなのにどこが美形なのか?と思ってしまう程のイラストや、他のキャラも「誰だよ!」とツッコミたくなることが多々あります。

そしてみんなが憧れるルシファーの見た目も、全然美形ではなく驚いてしまいました。


2つ目はBLっぽい雰囲気を醸し出している点です。

特に悪魔ルートなのですが、ルシファーは気高く美しいので、皆がルシファーを欲してたというのですが、ルシファーは男性なので、そこがダメな方はダメなのかもしれません。

私はBLには手を出さないタイプですが、あくまで過去のルシファーが男性だというだけなので、嫌悪感を抱いたりする程ではありませんでした。


最後に、気になる程ではありませんが、このゲームは選択肢を残した終わり方になっています。

たぶんファンディスクを作るつもりでこういうエンディングにしたのだと思いますが、ハッキリしない場合が多いです。

QuinRoseが無くなってしまったので分からず終いですが、いつものQuinRose作品よりアクがなく、主人公も癖がない印象なので、エロ度高めでそういうエンディングでもOKという方にプレイしてもらいたいです!

私は宵の明星のメンバーが大好きになりました!

 


ベリアル=ド=クラン(CV:中井和哉)


キャラクター

王制国家であるセント・アレクシアで、最近台頭して来たマフィア『宵の明星』のナンバー2。

その正体は堕天使であり、美しく気高く、そして傲慢。

見た目とは裏腹に堕落の業を持ち、汚れ切った魂の持ち主。

「無価値」の意味を持つ名に相応しく基本的にすべての物事に興味が薄く、現世のことはすべてくだらないと思っている。

ルシファーの魂を追い人間界に降り立ったが、細かいことは部下に丸投げし、引きこもり生活を送っている。


内容

マフィアのアジトに連れて来られた主人公は、捕虜のはずなのに優遇される不可解な状態の真意を確認するためにベリアルの部屋を訪れますが、部屋に入れて貰えないので、ベルから貰った紙を使って部屋の中へと入りますが、ベリアルは何も教えてくれません。

そして数日後、主人公はベリアルの部屋に紅茶を運んだ際にハプニングが起き、その日から紙を使わずともベリアルの部屋に入れるようになります。

いつも自室に引きこもっているベリアルと少しずつ話が出来るようになったある日、主人公はベリアルにタロット占いをしてもらうと、「おまえはかつて、人の上に立つ輝かしい者だった」という結果が。

しかし今まで人を不幸にしてきた主人公は、その結果に納得出来ず泣き出してしまうと、ベリアルは主人公を優しく抱きしめます。

次の日、主人公は何をしても昨日のベリアルを思い出してしまい、抱き寄せられた時のぬくもりやどこか優しい香りが頭を占拠していきます。

そしてここに来てからベリアルと言葉を交わした時間はそんなに長くないし、最初の頃は警戒心を持って接していたはずなのに、身の上話をしたり涙を見せる程気を許してしまってしたことに気づいた主人公は、自分はいずれヴァーチェに戻る身なので、忘れるのが一番いいと考えます。


感想

どうしてこんなにも重要なネタバレがあるのに、ベリアルには攻略制限が掛かっていないのでしょうか!?

ベリアルは1周目から攻略出来るキャラなのに、ジールについてのネタバレがサラッと出てきたのでかなり驚いてしまいました。

もし一番最初にベリアルを選んでいたら …… このゲームは意外に攻略順が大事です。


まずはこのゲームの内容を簡単に説明した方がいいですね。


主人公は特殊な生い立ち故に『不幸をもたらすイヴ』と呼ばれ、 接する者皆に疎まれて生きてきたので、身を立てる術としてヴァーチェと呼ばれる士官学校に入り、幹部候補生になります。

そして憧れの上官・ジールの元に配属された主人公ですが、ジールと敵対関係にあるベリアル率いるマフィア『宵の明星』の幹部と接触します。

『宵の明星』と呼ばれるマフィアはただのマフィアではなく、実は悪魔たちで構成された組織で、ジール率いる特殊部隊と抗争を繰り広げていました。

悪魔ルートでは主人公は悪魔たちに連れ去られ、なぜか幹部や構成員たちから『ルシファー』と呼ばれ歓迎されてしまいます。

そして悪魔と天使共通なのですが、主人公には悪魔のトップであるルシファーの魂が入っていて、その魂は主人公が18歳の誕生日を迎えると覚醒するらしく、ルシファーの魂が入っていたから、主人公は周りの人を不幸にしていたという訳です。


で、ベリアル編の内容は、ルシファーの魂を追って人間界に降りてきたベリアルが、いつも自室に引き篭もり、暇を持て余していることについて。

仮のトップに立っているけど、それはベリアルの意思ではなく、あくまでルシファーが戻って来るまでの『仮』だということ。

そしてルシファーとベリアルは元天使で、ルシファーが堕天したのでベリアルも堕天したという話でした。


ルシファーが堕天した理由はまだ分かりませんが、ベリアルはルシファーのいない天上界など耐えられないから堕天してしまう。

そしてルシファーが魔界を作り出したから、魔界は動いていないし、権利の譲渡は出来るけど、そんなことをしても意味がないと思っているんです。


ベリアル編は色々なイベントが発生するのですが、あまりにまとまり過ぎていて何をメインに書いていいのか正直分からないんです。

一番メインとなる堕天した理由についても少ししか語られず、どさくさに紛れてジールについてのネタバレが出て来るだけでした。


そして一番私が悪い意味で気になったのが、自分が必要だというなら態度で示して欲しいと主人公がベリアルと身体を重ねるシーンです。

自暴自棄なのかもしれませんが、ベリアルも主人公じゃなくてルシファーが好きだからじゃない?と思ってしまう凄く微妙な展開でした。

ベリアルは意外と優しい面も持っているので、主人公が惹かれていくのは分かりますが、ベリアルの気持ちがルシファーへのものなのか、主人公へのものなのか、終盤になるまで他のキャラより分かり辛いなと感じてしまいました。

部屋の入り方でベリアルの心の変化が見て取れるのは良かったと思いますが。

そして堕天した時のこととか、ルシファーと天使だった時のこととか、もう少し盛り上げる要素を入れて攻略制限を掛ければもっと良かったのになと思います。


ベリアルは小西さんCVの某マフィアのボスを彷彿とさせる設定だし、正直あっさりし過ぎていましたが、それでもキャラクターとしては美形で中井さんCVだし、本当に惜しい内容でした。


  • オススメのセリフ

…… これは夢だ。お前は今、夢をみている。

だから、おまえはただ目を閉じるだけでいい。怠惰な微睡みの中に身を任せるのだ。

そうすれば、こんな夢はすぐに終わってしまう。おまえを惑わす悪夢も、焦がれてやまない快楽さえも、必ず …… 。

おまえは何も恐る必要はない。痛みも悲しみも、俺が全て貰い受ける。おまえは、もう苦しまなくていい。おやすみ。ルシエル

 


ベル=ベルゼブル(CV:逢坂良太)


キャラクター

『宵の明星』のナンバー3。

正体は、醜く卑しいハエの王。そして、夜を司る悪魔。

動物への変化が得意。

性格は少年の見た目通りに、快活。

菓子が好物で、いつもガムやキャンディーを大量に持ち歩いている。

ハエの性分か、意外にせかせかした働き者で、将来の夢は下克上。働かない上司にうんざりしている。


内容

主人公が宵の明星に来てから1週間が過ぎ、マフィアの面々と共同生活をするうちに、彼らに対して少しだけ愛着を覚え、ベルと主人公はいつの間にか軽口を叩き合う仲になり、主人公はベルの気さくな優しさに惹かれ、友人のような気さえしていました。

そんなある日、ベルから「不幸をもたらすイヴ …… 。なあ、あんたって生きてて楽しいことってあったか?」と心ない質問をされた主人公は、ベルの頬を叩き、部屋を飛び出してしまいます。

ちょうど泣きながらベルの部屋から出て来るところを見たアスタロトは、次の日、主人公のことを心配し、主人公の部屋へと朝食を運びます。

主人公は「アスタロトとは二人きりになるな」とベルに言われていましたが、食事の間の話し相手になってもらうことにし、昨日のベルとのことを思い出して涙を流す主人公を見たアスタロトは激怒し、ベルに問い質そうとします。

いつもと違うアスタロトの様子に困っていると、そこにベルが現れ、2人は言い争いになり、ベルはなぜか主人公の頭に銃口を突きつけます。

しかしその状況下でアスタロトは主人公をうっとりとした表情で見つめていて、騒ぎを聞きつけたエイレスとフェルが現れると、ベルは部屋の窓ガラスを割り、羽が生えた状態になって主人公を抱えて飛び立ってしまいます。


感想

「ほら、いいから …… 、好きって言えよ」って。

ベルは分かりやすいツンデレキャラで、今までプレイしてきた逢坂さんのキャラで一番好きかもしれません!


ベルには攻略制限があって、先にベリアル、アデル、エイレス、さらにミカエリスか双子をクリアしないといけないんです。

なのでベルは悪魔ルートの真相編になっていて、天使側のこともかなり出てきます。

勝手にベリアルが悪魔ルートの真相編だとばかり思っていたので、まさかのベルでその点は驚きました。


内容はベルが他の幹部とは違って盲目的にルシファーを好きではない理由がメインです。

他には悪魔たちがマフィアをしている理由やルシファーが人間界に転生した秘密についてもありますが、長くなってしまうので省略します。

ベルがベリアルの部屋に入れる理由もここで分かります。


で、ベルが盲目的にルシファーを好きではない理由についですが、ベルは下克上を狙っているし、ルシファーのことを「嫌い」と言っているにも関わらず、主人公に対してはフレンドリーなので、今まで友達がいなかった主人公はベルに惹かれていきますが、実はベルはルシファーに全く興味なかったわけじゃないんです。


本当はルシファーは魅力的だと思っていたし、どうしてみんなに盲目的に愛されているのか、そしてみんなに愛されているのに孤高を気取るルシファーを妬ましく思っていた。

だからルシファーの魂が人間の体に納まったのを見て、ざまあみろと最初は思っていたらしく、次に、ルシエルという器ごと皆がもてはやすのを見て、ルシエルのことを知りたくなったそうです。

で、そういう裏が分からない主人公は、「あんたは、ルシファーの魂を持っていても、ルシファー本人じゃないだろ?」と言われ、その言葉は宵の明星に来てからずっと誰かに言って欲しかった言葉なので、ベルのことを完璧に好きになってしまうという流れです。


ベル編はテンポ良く進むので内容についてどんどん書きたくなってしまいますが、ここからはベルについて少しだけ書きたいと思います。

ベルは常連の方が口を揃えてオススメして下さる通り、ツンデレ丸出しの良いキャラなんです!

最初にも書いた「ほら、いいから …… 、好きって言えよ」もそうですし、主人公からベルにキスした時も「俺が嫌がらなかったのは、 …… あんたが落ちたら困るからだ」なんて言うんですよ!

そんなベルが天界側と取引する場面は¥ハラハラするけど格好良いので、あれでベルのことを好きになる人が多いだろうなと思いました!

ちなみに私はその場面でアデルが好きになりましたけどね(笑)


BEST ENDはちょっとご都合主義ではありますが、ベルというキャラクターはかなり魅力的だし、シナリオはテンポ良くサクサク進むので、悪魔ルートでは一番面白かったと思います!

唯一の難点はベルの本来の姿 …… 蠅の目が個人的にちょっと苦手で。

いつものベルのまま、もしくは本来の姿があれじゃなければ一番好きなキャラクターになったかもしれません。


  • オススメのセリフ

…… 祝って、やんなきゃな。ルシファーの覚醒じゃなく、 …… あんたの誕生日。

あんたは寂しい奴だから、誰も祝ってくんないだろ?だから俺くらいは、あんたの誕生日を祝ってやるよ。

…… ルシファーじゃなく、 …… ルシエル、あんたっていう一人の人間をさ。

 


アデル=フラメル(CV:木村良平)


キャラクター

『宵の明星』幹部の一人。

正体は、色欲を司るアスモデウス。

女性を堕落させる術に長ける。

自信家で、恋愛においてハイパーポジティブ。

とにかく軽薄な男で、ノリもフットワークも非常に軽い。

怠惰な面から、ベリアルと気が合う様子。


内容

主人公はマフィアのアジトに連れて来られてから、毎朝テラスでアデルと朝食を摂ることが日課になり、連れて来られた理由などをアデルに聞いてみても、のらりくらりとかわされ、情報を得ることは出来ずにいました。

状況を説明されないまま何日か経ったある日、主人公はアデルと食事をしていると、構成員の1人が駆け込んで来て、SSが敷地内に侵入してきたと知らされます。

それを聞いた主人公は逃げ出したい衝動に駆られますが、戻ってもまた誰かを不幸にしてしまうと思い、躊躇ってしまいます。

結局主人公は自分の身の安全を思ってくれたアデルと一緒に逃げることにし、見た目や行動は紳士的ですが、中身は浮薄で戦闘などには縁がないような気がしていたけど、アデルがとても頼もしく感じます。

そして人を不幸にするので人付き合いに慣れていない主人公は、女性の扱いに慣れたアデルに振り回されてしまうのは当たり前で、アデルはチャラくて、不謹慎で、不道徳で、軽薄なのに、明日もテラスで朝食を一緒に摂りたいと願ってしまいます。


感想

私は悪魔の知識が無く、アスモデウスというと『Solomon's Ring』位しか知らないのですが、同じアスモデウスであっても作品や声優さんによって全然違うんですね。

小西さんVer.と全然違っていたので驚きました!

良平さんのアデル …… めちゃめちゃ好きです!


内容は人付き合いに慣れていない主人公と、女性の扱いに慣れたアデルのお互いの気持ちの変化について。

主人公はもともとアデルのようなチャラい男性が嫌いだけど、SSの襲撃時からアデルに対しての見方が変わっていきます。

一方アデルは、ルシファーとして覚醒してしまうと『みんなのルシファー』になってしまうから、このまま主人公を独り占めしたいと願う話です。


このゲームはどのキャラもそうなのですが、主人公に記憶が無いとは言え、主人公はルシファーなんです。

アデルの本来の姿は黒豹の翼付きVer.という可愛い見た目なので、ルシファーのペットのようなポジションだったけど、本当は気高く美しいルシファーを欲し、自分だけを見て欲しいと願っていたんです。

だから最初から主人公に優しくするし、覚醒してしまうと『みんなのルシファー』になってしまうから、人間のままの主人公をずっと独占したいと考えるようになります。

ルシファーの頃の回想を見る限り、誰のことも選ばなかったルシファーだけど、アデルは特別なポジションという感じを受けましたけどね。


主人公の方は、アデルにルシファーではなく自分を選んで欲しいと思っていたけど、結局自分がルシファーじゃなかったらアデルは愛してくれなかったと、その辺りの気持ちが重要でした。


アデルは魅了の魔法を使って女性を口説く設定なので、他の女性がバンバン出てきたら嫌だなぁと思っていたのですが、全然そんなことは無く、むしろアデルの優しさと一途さが魅力的でした!

主人公が牢に入れられた時も、朝まで手を繋いでいてあげたり、次の日はこっそり出してあげてみんなに気付かれないように明け方に牢に戻したり、凄く優しいんです。

イヴ END では主人公の願いをちゃんと叶えていますし。


さらに可愛い面も持っていて、主人公に食事を食べさせてもらえないと「じゃあいらない」と拗ねてみたり、主人公に告白された時に動揺してノリツッコミしちゃったり、魔獣の姿になって主人公にくっついて寝たりと、甘え上手な印象を受けました!

そして個人的には BEST END より Majesty END の方がアデルの可愛い面が見られて好きかもしれません。


アスモデウスなのにいい意味で裏切られた内容で、もふもふな魔獣の姿は可愛いし、良平さんの色気たっぷりの甘い声が色欲を司る悪魔とマッチしていて、最初からドキドキ出来ると思いますよ。

そして私は他のキャラクターを攻略する毎に、アデルのことがより好きになっていきました!


  • オススメのセリフ

好きだよ、ルシエル。僕を一番に想って欲しいなんて、浅ましい願い …… 、だね。

ねえ、 …… みんなのルシファー様にならないでよ。

僕だけの君で居て欲しい、 …… 君が覚醒してしまったら、 …… 君は僕の、僕だけのものではなくなってしまうから。

 


エイレス=ゲオルグ(CV:吉野裕行)


キャラクター

『宵の明星』幹部の一人。

正体は、魔界の刑務官アレストル。

裏切り者を粛正する立場におり、マフィアメンバーからも恐れられている。

反面、戦闘以外では覚束ない。

何故かベルに懐かれており、身の回りの世話までやかれている。


内容

エイレスは口数は少なく、長身で体を覆い隠すほどの黒いコートを羽織っているので、見た目は威圧感がありますが、性格は全くの逆で、真面目で少し抜けている部分もあり、日課は花の世話という心優しいエイレスに主人公は段々と惹かれていきます。

しかし構成員はなぜかエイレスのことを恐れていて、ベルでさえ「エイレスだけは敵に回したくない」と言います。

主人公はエイレスの優しさに触れ、エイレスがマフィアの幹部だということを忘れそうになっていたある日、主人公は偶然隠し部屋を発見します。

中を確認するとそこは処刑場で、エイレスとベル、そして悲鳴を上げている構成員の姿が。

そこにいるエイレスはいつものエイレスとは別人のようで、裏切った構成員に刃を振り下ろします。

その様子を見た主人公は、エイレスがマフィアの幹部として当然の働きをしていただけだと理解出来ますが、衝撃は大きく、走り去ってしまいます。


感想

エイレスは分かりやすい大型犬タイプで、これこそ『ゲインロス効果』いわゆるギャップ萌えでした!

アデルのことが大好きなエイレスが可愛いし、クリアするとレアチーズケーキが食べたくなりました。


内容は、エイレスがみんなに恐れられている理由と、ルシファーへの思いについてです。

エイレスは見た目が怖いし、『断罪』という特殊な能力を持っているので魔界で孤立していたそうで、そんなエイレスにルシファーは居場所を与えてくれたので、ルシファーのことを今でも大切に思っているという話でした。


先程も書きましたが、エイレスはホント可愛いキャラで、どんな感じで可愛かったかというと、鍛錬の後に飲み物を持ってきた時も、主人公の好みが分からなかったので2種類用意したら、残った方が好きじゃないミルクティーで、無理をしながら頑張って飲み干すんです。

他にも主人公がエイレスの鼻の頭に付いた土を拭いてあげた時も、そのハンカチを洗って返すと預かったら、ボロボロにしてしまったり、分からないことはベリアルに聞かないでまず自分に尋ねて欲しいとか、主人公がエイレスのことを『冷たくて甘いアイスクリームのような人』と言っていたけど、不器用で真面目で可愛いワンコな人でした!


あとは庭いじりについても可愛くて、主人公が中庭に行ってみると、大好きな庭いじりをしているというのに、眉間に皺を寄せたエイレスの姿が。

理由を尋ねると、自分で手入れをしていた花が庭師に頼んだ時のように綺麗に咲かないと悩んでいるんです!

何て可愛い人なんだ ―――!

主人公が「マフィアよりも庭師になればいいのに …… 」と思うセリフがあるのですが、まさしく同感です!


他にも可愛い部分が目白押しなんですが、実はエイレス編で一番良かったと思った点は可愛さではなくルシファーへの思いなんです。

なぜかというと、ベリアルやアデルたちはルシファーことが大好きで、ルシファーが男性だった時から恋愛の『好き』なんです。

でもエイレスは、本編でダリアの花を育てていた過去があるし、ルシファーに対する感謝の気持ちの方が強いように感じたので、主人公とルシファーへの『好き』の違いが分かりやすいように感じました。

このゲームはプレイすると多かれ少なかれルシファーに対する『好き』が気になると思うので、エイレス編はその点、安心してプレイすることが出来ましたし、吉野さんの声も『ARMEN NOIR』のナイヴスを思い出す感じなので、万人受けする素敵なキャラクターだと思います!

吉野さんファンでまだ未プレイの方にはオススメです。


余談ですが、エイレス編ではアデルがここぞという時に助けに来たり、本編の時より素敵でドキドキしちゃいました。

エイレスとアデルは仲が良い設定なので、エイレス編ではどちらも気になって仕方がありませんでした!


  • オススメのセリフ

ふざけるな …… !!いつだって勝手なことばかりだ …… 、勝手に拾って、勝手に放って …… !

そんなことをするぐらいなら、最初から手など出さなければいい …… 、そうすれば俺も …… 。

他人のぬくもりや温かさなど知らない、それはこの先も永遠に変わらないままだと思っていた。

ようやく知ることが出来たのに、それを捨ててまた元の生活に戻るなど、自分には耐えられない …… 。

 


ジール=ガブリエラ(CV:野島健児)


キャラクター

特殊警備部隊長。

正体は、大熾天使ガブリエル。

気まぐれに王の職に就いた神を警護する苦労人。

冷静沈着、公正公平、清廉潔白。ただし、それは信仰に対してのみ。

その他のことには、すぐ銃火器に手が伸びる超短気な強硬派。口も悪い。

特殊警備部隊を率い、人間の目につかない領域で悪魔(マフィア)と牽制し合っている。


内容

主人公の中にルシファーの魂が眠っているので、魂ごと封印し天界に持ち帰りたいと考えていることをアルバートたちから告げられた主人公は、残りの時間を世話になったジールのために使うことにします。

そしてジールのために働く様子を見ていたミカエリスは、主人公の気持ちに気付き、ミカエリスの言葉で自分の気持ちを自覚した主人公は、思い余ってジールにキスをし、主人公はジールへの想いをさらに募らせ、ジールも主人公のことを意識していきます。

しかし双子からジールが主人公を好きになったら堕天してしまうと教えらた主人公は、それでもジールの手を離したくはありませんでした。

そんなある日、宵の明星に誘拐されたフラウが戻って来たと知らされた主人公は裏門へ向かうと、なぜかフラウとサンダルフォンが戦っています。

そして主人公の姿を見つけたフラウは攻撃を仕掛け、主人公を庇ったジールは背中にナイフが突き刺さり、その場に倒れてしまいます。

すると今度は宵の明星の幹部たちが現れ、ジールは結局甘い顔をしても封印してしまうけど、自分たちは封印しないと言うので、主人公は悪魔達の言葉に惑わされそうになっていると、双子に手刀を当てられ、意識が遠のいてしまい …… 。


感想

ハッキリ言います。

ジールというキャラは好きですが、オススメのセリフが無いまま終わってしまうんじゃないかと不安になってしまった程、シナリオが悪かった。

野島健児さんの素敵なキャラだから期待度がかなり高かったんですけど …… 残念です。


ジール編は一番最後に攻略出来るキャラなので、真相編になっています。

ルシファーが堕天した理由や、人間に転生するように仕向けた人物が分かり、他にはジールが主人公のことを好きになってしまうので、どんどん羽の色が黒くなっていくという話でした。


で、ジール編で一番気になったのは、主人公の行動です。

ジールにキスした後、双子からジールが堕天してしまう可能性があると知らされた主人公は、距離を置こうと考えるけど、結局残りわずかな時間だし傍にいることにします。

ここまではまだ理解出来るんです。

でも、ジールに堕天して欲しくないと言いながら、抱きついたり、ジールの部屋で眠ってしまったり、身体を重ねたり …… とにかく思っていることと矛盾する行動が気になって仕方がありませんでした。


さらにBEST ENDがあまりのご都合主義で、むしろジールが堕天してしまうエンディングの方がBEST ENDより良かったと思ってしまった程です。

堕天するエンディングは腹黒なジールが魅力的だったし、無理のない流れだったと思ったので。

このゲームは天使側の場合、主人公のことを好きになると堕天するしかないというのがポイントですね。


他にもジールがルシファーの身代わりだと悩んでいるのが分かる場面があるのですが、あっさり終わってしまうので、せっかくルシファーの魂を持っている主人公がいるんだから、もう少し掘り下げたシナリオだったら切なくなったのかなと思います。

真相ルートだから、色々難しいんですかね。


悪いことばかり書いてしまいましたが、このルートではジールの羽の色が変化していくので、ジールの主人公への気持ちの変化が分かりやすく、その点は良かったと思います。

悪魔ルートと違って、天使ルートでは人間の主人公のことを気に入ってくれますし!


オススメのセリフの他にも「私も、おまえも、人の子であれば …… 、良かったのに、な」というセリフも好きだったし、全部が全部ダメだったという訳ではないんですけど …… 凄く残念で仕方がありませんでした。


  • オススメのセリフ

…… 私は、 …… もう後がないのだ。

私は …… 、私はこの女を、 …… ルシファーを眠らせると! …… そう、決めて、 …… なのに、どうして …… っ!

私の決心を鈍らせた、 …… おまえ達が憎い。 …… おまえ達、悪魔が …… 、憎い!

悪魔め …… 、私は、すべてが、すべてが憎い …… !

 


ミカエリス=パウェル(CV:森久保祥太郎)


キャラクター

特殊警備部隊の幹部で、ジールの右腕を担っている。

正体は、大熾天使ミカエル。

火を司り、激情家。いつでも全力投球。

所謂脳みそ筋肉タイプであまり頭が宜しくない、と自分でも認めており、大体のことはジールかイスラフェル任せ。

戦うことが大好きで、最近は『宵の明星』のベルを目の敵にして絡んでいる。


内容

フラウが連れ去られてしまった後、主人公はミカエリスの直属の部下になり、主人公はミカエリスの真っ直ぐな優しさと強さに惹かれていき、2人きりの時は敬語もやめるなど、2人の距離は少しずつ確実に近くなっていきます。

そして建国祭が近づいたある日、2人は主人公の家で悪魔の襲撃を受けた際、ミカエリスは天使の姿になり応戦しますが、怪我を負ってしまいます。

翌日、ミカエリスは目を覚ますと、主人公にルシファーの魂が眠っていること、主人公を生きたまま封印すること、そしてミカエリスは天界の一員である大天使ミカエルで、封印については最初から知っていたことを伝えます。

ミカエリスは人間としての主人公を蔑ろにしたくはないし、主人公も最後まで人として生きたいと思い、2人は建国祭前日に結ばれます。

しかし翌日、ジールは主人公に「天使は神以外の存在を愛してはならないという制約があり、それを犯した者は堕天してしまう」と告げます。

ジールの気持ちを察した主人公は、涙を流しながらミカエリスとは別れるつもりでいたと伝え、ミカエリスはまだ主人公への気持ちを自覚したわけではないし、もう彼には甘えてはいけないと、心を殺すことにします。


感想

ミカエリス様 …… 凄くいい人じゃないですか!!!!

天使なんだから当然なのかもしれませんが、人間のことが大好きな天使というのが分かりやすかったです!


内容は、ミカエリスが主人公のことを気に入っているけど、自分の気持ちに気づいていないというのがメインでした。

ミカエリスは真っ直ぐだし、気さくで思いやりもあり、面倒見もいい上司なので主人公は惹かれていきます。

一方ミカエリスは主人公のことを気に入っていて、主人公の経緯を知っていても、ちゃんと人として大事にしています。


で、天使ルートに共通する内容ですが、天使は神以外の者を愛してはならないので、この制約を破ると堕天してしまいます。

さらに主人公にはルシファーの魂が入っているので、悪魔に渡すわけにはいかず、主人公を生きたまま封印してしまおうと考えているんです。


ミカエリスは、今まで辛い思いをして生きてきて居場所がない主人公にヴァーチェが居場所だと言ったり、いずれは封印されてしまうことを分かっていても、主人公に優しく接したり、ちょっとおバカキャラではありますが、包容力のある優しいキャラクターでした。

しかも森久保さんの声で、頼れる優しい上司 …… 最高だと思いませんか?


ただ、1点だけ気になったのは、二人が結ばれるシーンです。

あのですね、この時点でミカエリスは主人公への気持ちを自覚していなくて、それでも主人公を求めてしまう …… みたいな流れで、自覚してしまったらその時点で堕天してしまうから仕方がないのかもしれませんが、だったらキスまででよくないですか?

別にそういうのが嫌とかじゃなくて、何だかなし崩し的なのが気になって …… 。

同じくQuinRoseの『グリム・ザ・バウンティハンター』の某キャラは、流れでそうなりたくないと確認するところが逆に素敵だったんですけどね。

ミカエリスは本能で行動するタイプだから、仕方なかったのかなぁ。

だったらまだしなくても良かったのになと個人的には思います。


天使ルートは正直ご都合主義な展開になってしまうのは仕方がないかもしれませんが、ミカエリス編はミカエリスの優しさを堪能するルートだと思うので、こういう分かりやすくて可愛いタイプが好きな方にオススメです。

そしてミカエリス編の主人公は本当にいい子で、自ら封印されるためにヴァーチェに戻ったり、ミカエリスより男前で好きでした!


  • オススメのセリフ

先に言っとくけど。俺 …… 、おまえを手放す気、さらさらねえから。

これから先、不安なことは数えきれないぐらい出てくると思う。けど俺は、何があってもおまえの味方だからさ。

そのことだけは、絶対忘れんなよ?

 


メタトロン & サンダルフォン(CV:小野賢章)


キャラクター


メタトロン

ヴァーチェで出会う、不思議な少年。

まったく似ていないが、サンダルフォンとは双子らしい。

どちらが兄で弟かは言明しないが、メタトロンの方が優しげで幼げな印象。

主人公を「お姉さん」と呼び、慕ってくれる。

サンダルフォン

ヴァーチェで出会う、不思議な少年。

メタトロンと共に現れることが多いが、彼に比べて幾分大人びた印象。

メタトロンをからかって遊ぶのが好きらしく、よく酷いことを言ってはいじめている。


内容

主人公はメタトロンとサンダルフォンという幼くてもSSの幹部と同等という立場の双子とヴァーチェで出会い、なぜか2人に懐かれ、道場で一緒にトレーニングをするなど、仲良くなっていきます。

懐いてくれるのは嬉しいですが、2人が不幸に呑まれてしまうのを恐れた主人公は、一時は離れようと考えますが、双子が自分のために涙する姿を見てしまい、結局そのまま一緒にいることに。

建国祭前のマフィアの摘発期間も終わりに近づいたある日、主人公と双子は一緒に見回りをすることになり、ある店で怪しい男を発見します。

以前から双子の年相応の無邪気さと時折見せる不安定な様子が気になっていた主人公ですが、双子は男にナイフをどんどんと突き刺し、血だらけになっても過剰な暴力を続け、楽しそうに苦痛を与えます。

その姿を目撃してしまった主人公は、任務後にいつも通り駆け寄って来る無邪気さが逆に怖く感じてしまい …… 。


感想

アデルとベルは本当にロクなことを教えませんね …… 笑えるけど。

そして悪魔の言うことを素直に信じる天使って …… 。


内容は、普段主人公に見せる子供らしい無邪気さと、時折見せる不安定な残虐さと、双子が二面性を持っているという話でした。

まずは残虐さについてですが、王であるアルバートが双子のことを「心が脆くて、幼いから彼らの心を守らなければならない」みたいなことを言うんですが、それなのに拷問や暗殺などSSの暗部を担っている理由についてはあまり詳しく語られませんが、双子が「生まれが特殊だから天使としての力はあまり無く、戦えるだけの天使」みたいなことを言っていたので、幼いけど戦える力を利用されていたのかなと思いました。

そして天使としては出来損ないだけど「ちゃんと生まれて一人の人間として生きて、誰かを愛して、誰かに愛されたかった」と2人が涙するシーンはちょっと切なくさせられました。


残虐さとは別に、二人は無邪気で好奇心旺盛、そして甘いものが大好きという凄く子供らしい一面も持っているんです。

でも天使は神様だけを愛していなければならないし、神様以外の愛を欲しがってもいけない。

主人公のことを好きになってしまった時点で、2人は堕天するしか道は無くなってしまいます。

普通は堕天するというのはなぁと思うかもしれませんが、この双子は基本的に上司の命令を聞かないやんちゃなタイプなので、むしろ堕天した方が合っているんじゃないのかな?と感じました。

本編でもアスタロトやベルたちが天使である双子のことを持て余していて、悪魔達よりいい性格をしているように感じました!

そして双子と主人公とのやりとりを見ていたベルとフェルの「呆れる二人:…… 」というセリフが好きでした。


ということで、双子で残虐性 …… またもや某作品のマフィアの双子を思い出してしまう設定で、さらにはラストまで2人セットというロゼ作品で双子だとこうしなければならないのか!というテンプレがあるような被り具合ではありましたが、キャラクター的には憎めないキャラですし、小野賢章さんの可愛らしいメタトロンとツンデレのサンダルフォンの両方を堪能出来ますよ!

個人的にはツンデレのサンダルフォンが顔を赤くして照れ隠しする時が好きだったので、どちらかというとサンダルフォン派かもしれません。


  • オススメのセリフ

サンダルフォン:

ばーか、誰の命令も受けてないよ。むしろ命令破ってここにいるんだ。

ルシファーも神も関係ない、俺は彼女が好きでここまで来た。好きな女のところに来るのに、理由なんかいるかよ。

メタトロン:

同感だねー。せめて一目でもって思って来たんだもん。

お姉さんが元気だって確かめられて、最後に話も出来た。ここにきた意味なんか、それだけで充分。


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