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ネタバレレビュー

2015/05/18
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際は注意して下さい。

ストーリー

故郷の村を軍事国家シュタールに焼かれた主人公イルザは、深い森を彷徨っていた。

そこは、一度踏み入れば二度と抜けられないと言われている呪われた森、「宵夜森(よいよもり)」。

森を彷徨ううちに意識を失った彼女が次に目覚めたのは、7人の男たちが住む屋敷だった ――― 。

シュタールへの復讐を誓う7人には「大罪の呪い」がかけられていて …… !?

7人の男たちとの共同生活の中で、イルザと、彼らの運命が大きく揺れ動いていく。


全体感想


ゲームの詳細

この作品は「eterire」というレーベルから発売された、7つの大罪をテーマにした乙女ゲーです。

新レーベルの初作品ということで正直期待度は低めだったのですが、最後までダレることなく予想以上に楽しめました。


内容は故郷の村を焼かれた主人公が宵夜森に迷い込み、大罪の呪いをかけられた7人が住む屋敷で暮らす話です。


ゲームの進め方は選択肢のみで、共通ルートで好感度が高かったキャラクターのルートに分岐します。

各キャラのルートは、好感度と禁忌度が設定されていて、その数値がリンゴの色で表示されます。

エンディングは各キャラともGOOD ENDとBAD END 3種の計4種類で、BAD ENDは1つだけスチルがあります。


キャラクターについて

攻略対象は大罪の呪いをかけられた7人と、呪いをかけた人物の計8人です。

大罪の呪いは「傲慢」「怠惰」「憤怒」「強欲」「色欲」「暴食」「嫉妬」の7つで、各キャラがどれかの呪いにかけられています。

そしてその感情が肥大化すると、人ではない禍宵の姿になってしまうという設定です。


感想

良かった点は各キャラの感想に書いたので、ここからは気になった点を。

このゲームにはエーレンフリートという呪いをかけた人物が登場するのですが、人を見下した独裁ヒール設定なので、流血シーンや身体が潰れたり骨が折れたりするSEが多々出てきたり、主人公や色々なキャラが死んだりします。

さらにヤンデレなキャラクターもいるので、そういうのが苦手な方はプレイしない方がいいと思います。

そしてイラストが独特と言いますが、すっごく綺麗なスチルの時と「あれ?」と思う時があるので、イラスト重視の方も注意して下さい。


と色々書きましたが、新レーベルの初作品としてはとても良かったと思いますし、声優さんたちが7つの大罪に添った演技をなさっているのは見どころだと思うので、ダークファンタジーでもOKという方はプレイしてみて下さい。

好みはあると思いますが、個性豊かで魅力的キャラクターばかりなので、私はファンディスクが出たら買うと思います。

 


クラウス(CV:前野智昭)


キャラクター

戦争をきっかけに、シュタールから国外へ追放される。

宵夜森にある屋敷に暮らし、静かに復讐のときを待っている。

眉目秀麗・頭脳明晰・冷静沈着とすべて揃っているが、その万能さ故に傲慢で、他者の意見を聞こうとしない。

屋敷の実質的なリーダー。彼に逆らえる者は誰もいない。


内容

主人公は昔、人攫いに遭いそうになった時、よく一緒に遊んでくれたアレクという少年に助けてもらったので、その少年を『私の王子様』だと思っています。

そしてその少年とクラウスがよく似ていると思うようになります。

ある日主人公は、クラウスが複数の偽名を使い手紙のやり取りをしていると知り、ランベルトにクラウスのことを教えてと欲しい頼みます。

しかし教えてもらえずにいると、そこにクラウスが現れ、主人公は森に逃げてしまいます。

きちんと話し合うことで和解した2人ですが、そこでクラウスの復讐相手であるエーレンフリートと出会います。

主人公をエーレンフリートから守ろうとするクラウスですが、なぜか逆に主人公に銃を突きつけ …… 。


感想

大事な事なので最初に書いておきますが、クラウスを最初に攻略すると壮大なネタバレになるので、最低でもランベルトとユリアンは先に攻略した方がいいと思います。


内容はクラウスの本当の名前とエーレンフリートとの関係、そして主人公についてです。

共通ルートでバレバレなのですが、クラウスは偽名で、本当はシュタールの第一王子だという話です。


正直、共通ルートでどう見ても子供の頃の主人公とクラウスとエーレンフリートであろうスチルが出てくるので、クラウスが本当は主人公が好きだった『王子様』だと分かっても「ああ」という感じでしたが、なぜ第一王子のクラウスではなくエーレンフリートが実権を握っているのか、なぜ「傲慢」の呪いがかけられたのか、なぜクラウスの手首には何かに締め付けられていたような生々しい痕跡があるのか等、クラウス編はこのゲームの核心となる内容でした。


色々謎は残ったままですが、クラウスをクリアするとエーレンフリートが攻略出来るので、それはエーレンフリート編で解明されるのかな?と思っています。

そうじゃないと、モヤモヤしたままになってしまいますからね。


直前に『剣が君』をクリアし、しかも前野さんのキャラがかなり私好みだったので、クラウスは俺様系だし前野さんであっても期待薄だったのですが、そんな心配は杞憂に終わりました!

なんだかんだで純愛を貫いていて照れたクラウスは可愛いし、お屋敷のメンバーが大活躍だし、俺様系なクラウスが甘々になるし大満足な内容でした。

以下のセリフも素敵なのですが、「それでいい」というセリフが何度も出てくるので、私の中ではそちらが一番オススメです。


  • オススメのセリフ

お前はここにいる。私も、確かにここにいる。私たちは、同じ世界に生きている …… 。 …… そう言ってくれたのはお前だ。

誰も …… 何も感じられず独りで生きてきた私に、お前が温もりを教えてくれた。

私と共に在ることを誓ってくれたお前が、こんなにも大切で …… こんなにも、愛おしい …… 。

 


ランベルト(CV:杉田智和)


キャラクター

元シュタール軍傭兵。無気力、無関心。

面倒事には関わらないよう過ごしているが、何故か年下になつかれやすく、結果的に面倒を見る羽目になることが多い。

また、小動物に好かれやすい。

ぶっきらぼうで口が悪く、顔も怖いため、誤解されやすい。


内容

戦争が停戦し、ランベルトは7日間の内に主人公を故郷に返してやると言い、皆に内緒で2人で森の中を探索します。

探索途中で嵐となり洞窟へ避難しますが、その洞窟はシュタールの密偵の拠点で、ヴェルティというランベルトのことを敵視する人物と出会います。

そして他の密偵が登場し、ランベルトは深手を負ってしまいますが、何かの術を使ったエーレンフリートにより密偵たちは撤退して行きます。

2人の会話からランベルトは『惰性』の呪いを背負った元・英雄で、ランベルトの帰りを今でも信じて待っている反乱分子の残党がいると分かりますが、ヴェルティに会った後からランベルトの様子がおかしいと気付きます。

そして主人公はクラウスから『バティーニ派』という反体制派を作った人物が『シュタールの凶犬』と呼ばれたランベルト・バティーニだと教えられ …… 。


感想

私、こういうタイプ好きだわ!っていきなり告ってどうするという話なのですが。

包容力のある硬派キャラって良いと思いませんか?


内容は『シュタールの凶犬』と呼ばれたランベルトがなぜ呪いをかけられたのかです。

エーレンフリートの独裁を阻止すべく反体制派を作ったランベルトが、皆の『希望』となっていたという話です。


3年前にランベルトが宵夜森へ来た時は、何事に対しても「どうでもいい」が口癖だったのですが、主人公と接するうちに主人公が自分の希望で、自分も主人公の希望になりたいと前向きな気持ちになっていきます。

つまりそれは『惰性』の呪いに相反することなので、結果的にランベルトを苦しめることになるという展開です。


ランベルトは口数も少なく見た目も怖いので、主人公も最初はランベルトを苦手としていたのですが、主人公が怖がらないように自分から主人公を避けたり、体調を崩した主人公にうさぎリンゴを持ってきてくれたり、『惰性』の呪いがあるので面倒だと言いつつ面倒見がよく、ぶっきらぼうで優しいキャラでした。

ルッツ曰くランベルトは主人公が来てから、前より顔をしかめなくなったし言葉数も増えたそうですよ。


硬派なキャラが照れるところは最高だし、杉田さんの声で優しいセリフは反則的だし、エンディングも幸せだし、なんだかんだで助けてくれるクラウスも良かったし、ダークファンタジーが苦手な方は別ですが、万人受する素敵なキャラクターでした!


  • オススメのセリフ

――― 離すかよ。 …… お前を離したりなんかしない。絶対にお前を守る …… !

呪いに喰いつくされたって構やしねぇ。そんなことよりも、俺は …… 。

…… 何もしないまま …… 、大事な女が他の野郎に奪われることの方が …… ずっと辛えんだよ …… !!

 


ハーロルト(CV:松岡禎丞)


キャラクター

嫌味のないさっぱりとした性格。

意外と面倒見のいい面もあるが、基本的には怒りっぽく、短気な性格。

また、衝動的に行動してしまうクセがあり、よくまわりにたしなめられている。

性格・背格好共に自分の子供っぽさを気にしていて、はやく大人になりたいと思っている。


内容

故郷であるブルーメに帰るか、屋敷に残るか、まだ迷っている主人公。

ある夜、2人は屋根の上に登り、主人公はハーロルトから手作りのリンゴのネックレスを貰い、感謝の言葉を伝えられます。

「故郷に帰っても自分のことを覚えていて欲しい」と言うハーロルトに対し、主人公はリンゴのネックレスを宝物にすると伝えます。

そこで初めてハーロルトの呪いの原因を聞いた主人公は、復讐のためじゃない未来を見て欲しいと懇願しますが、未来なんか無いと言うハーロルトとケンカをしてしまいます。

数日後仲直りする2人ですが、森の中でハーロルトの復讐相手であるエーレンフリートと出会い、ハーロルトを庇った主人公が腕を斬られてしまい …… 。


感想

えぇぇぇぇぇ〜〜〜!!!カッコ良いよ!!!ハーロルトめちゃめちゃカッコ良いです!

すみません。あまりに驚いてしまったので書かずにはいられませんでした!


内容は「強さとは何か?」これに尽きると思います。

ハーロルトは亡くなった父親の工場を引き継いでいましたが、戦争が始まり、エーレンフリート命令で気付かぬうちに残酷な殺戮兵器を作ってしまいます。

それに気付いたハーロルトは反逆罪で捕まり、連帯責任だと目の前で工場のみんなを殺され、その後「憤怒」の呪いをかけられたという悲しい過去の持ち主です。

だから常に「強くなりたい」と思っているんです。


ハーロルトは元々面倒見のいいお兄ちゃんタイプで、ウルリヒ曰く「ハーロルトは器用だけど、心の中は不器用」なので、主人公に対しても素直になれず強がりを言ってしまいます。

ですがケンカする程仲が良いと言いますか、2人のやりとりが逆に微笑ましかったし松岡さんお得意のツンデレ設定なので、照れながらでも一生懸命主人公のことを心配してくれるところが王道ではありますが、とっても魅力的でした!

もちろん2人とも少しずつ素直になるし、ハーロルトは男らしくなっていくので、そういうところは少年キャラクターの見どころかもしれません!


ランベルトが良い味出しているし、ラストは驚きだし松岡さんのツンデレは最高だし、このゲームで一番お気に入りのキャラクターです!

以下はオススメというよりキャラ設定が分かりやすいセリフだと思うので、参考にして下さい。


  • オススメのセリフ

心配したとかそういうんじゃなくて!俺はただ、その ――― 。

い、いつもは女らしくなくてじゃじゃ馬で、全然まったく可愛げがないお前が、そんな …… 。

そんな …… 寂しいとか言うから!!だから、その、なんていうか …… !

ちょ、調子が狂ったっていうか …… びっくりしたっていうか、ドキッとしたっていうか ――― !

 


ルッツ(CV:岸尾だいすけ)


キャラクター

シュタールに暮らしていた一般市民。

兄と姉を持ち、三人兄姉の末っ子だったが、戦争により家族を失う。

明るく元気なムードメーカー的存在でまた、誰とでも仲良くなれる性格をしている。

さみしがりやで少しワガママな、いわゆる末っ子気質が抜けない一面も。


内容

ルッツは主人公を宵夜森にあるリンゴの木が生えている場所へ案内し、幸せのシンボルだとリンゴの花をプレゼントします。

そしてそのリンゴの花は、不思議なことにいつまで経っても枯れずにいます。

ある日、主人公はルッツとリンゴの木を見に行くと、途中でエーレンフリートに出会い、主人公をシュタールヘ連れて行かれそうになります。

何とか屋敷に戻った2人は、みんなに事となりを伝えると、クラウスから突然「お前をここに置いておくわけにはいかない」と言われてしまいます。

屋敷に残るか、シェーンヴァルドに戻るか悩む主人公は、再びルッツとリンゴの木のもとへ向かい、シェーンヴァルドに戻ることを伝えるのですが …… 。


感想

岸尾さんっておっとりしたキャラもやるんですねぇ!

たまたまかもしれませんが、岸尾さんのこういうキャラを私は見た事が無かったので、凄く意外でした。


内容は簡単に言うと「幸せとは何か?」です。

いつもニコニコ幸せな出来事を綴った『幸せ日記』を書いているルッツが、本当はいつも幸せを探しているという話です。

自分の幸せとは何か、そして主人公の幸せとは何か、そんな感じです。


ルッツは戦争で家族を失ったショックで、人一倍幸せに敏感になり、家族の代わりに主人公のことを『幸せ』の対象にしていました。

だから主人公が自分の側からいなくなると知ると動揺し、呪いが発動しちゃうわけです。

そしてルッツにかけられた呪いは「強欲」で、その対象を不変の物にする力なので、リンゴの花も枯れなかったというわけです。


ルッツはハーロルトやウルリヒの面倒見ていると自分では思っているのですが、逆に面倒を見てもらっているような甘えっ子タイプで、しかも岸尾さんCVなのでそこが可愛くはあるのですが、何となくルッツの成長過程を見ているような感じなので甘さは控えめに感じました。

残忍なエンディングも無いし内容的にも他のキャラより少し地味かもしれませんが、主人公のことが大好きなワンコキャラだし私は結構好きですよ!


  • オススメのセリフ

君 …… リンゴの花と同じ匂いがする。

甘くて、お日様の匂い。いっぱい吸い込んでて …… 幸せの匂い …… 。

オレね、すごく苦しいんだ。君のこと、大キライなのに …… やっぱり大好きなんだよ。

 


ミリヤム(CV:平川大輔)


キャラクター

物腰がやわらかく、女性に優しい。何に対しても受け身でルーズ。

共同生活の中でも自分から率先して役割を担うことはない。

一見優しく、人当たりがよく見えるが本当は小心者。


内容

女手ひとつで育てられたミリヤムは、母親の顔色を窺い、愛情に飢えつつ、小説を書いて生活費稼ぎを手伝っていました。

そして母の死後に書いたある諷刺小説がきっかけで、呪いを受け国外追放された人物です。

すっかりミリヤムの小説のファンになった主人公は、ミリヤムのさみしげな瞳に弱く、ついほだされてしまいそうになります。

ある日シュタール軍が宵夜森に侵攻し、その目的が主人公だと分かると、戦えるクラウス、ランベルト、ウルリヒは主人公を連れ森の中へ逃げることに。

主人公のことが心配なミリヤムも後を追いますが、戦えないものは帰れと言われてしまい …… 。


感想

だから平川さんだったのか …… !!! あ、すみません。ひとりごちました。

色気たっぷりの平川ボイスの破壊力は相変わらず凄いことになっています!!!!


内容は、ミリヤムの価値観についてです。

人の顔色を窺ったり見返りを求めたり、自分の存在価値をそういうことでしか測ることができないミリヤムの気持ちが中心です。


ミリヤムは母親に虐待を受けて育ったので、自分を卑下し常に人の顔色を伺う傾向があり、さらにミリヤムが書く小説の中にも必ず幸せになれないキャラクターが出てくるので、そのキャラとミリヤムが重なってしまい、主人公は見返りなど関係なく、ミリヤムに甘えて欲しいと思うようになります。

ミリヤム自身も、少しずつ見返りなど関係なく、主人公を守りたいと思うようになるので、その心の変化がとても素敵でした!


ただ、ミリヤムにかけられた呪いは「色欲」の大罪なので、スタート直後から一緒にお風呂を迫ったり、キスをしたり抱きしめたりと基本的に色気が凄まじく、さらにスチルがある BAD END1 はミリヤムと主人公が完璧に脱いじゃっているので、そういうのが苦手な方は要注意です。


小説家というところがちゃんと活かされたストーリーだったし、平川さんの色気は相変わらず凄まじいし、エロ度高めでも甘々ならOKという方なら最後まで楽しめると思います。


  • オススメのセリフ

…… おれは今まで、優しいふりをしていたけど、一番に大事にしていたのは自分だった。

キミを利用しようとしたり、見返りを求めていやな思いをさせたりもした。

だけど今は …… 何よりもキミのことが大切なんだ。キミを傷つけたくないし、できることなら守りたい。

 


ウルリヒ(CV:岡本信彦)


キャラクター

シュタールの隠れ里に住むコバル族の少年。

普段は口数が少なく、おとなしい。

本人は、自分の生まれや人間の数倍もある超人的な力を気にしており、それゆえに内向的。

人と関わらないようになるべく部屋から出ない生活をしている。

人とのコミュニケーションが苦手で、少し片言な言葉を話す。


内容

もともと戦闘民族のコバル族であるウルリヒは、今まで戦いの場に身を置くことで生きる意味を見出していましたが、主人公や屋敷のみんな、屋敷で飼い始めた『ウリ坊』と過ごすうちに戦いの場に身を置かなくても生きる意味があると知りました。

ある夜、庭でウルリヒとウリ坊と主人公が過ごしていると、ウルリヒは突然森の中へ入って行きます。

ウリ坊もウルリヒを追って行ってしまったので、主人公も森の中へと入っていきます。

すると主人公はアルノルトと呼ばれる少年に腕をつかまれ、アルノルトはある人の命令で主人公を連れて行こうとします。

何とかウルリヒが追いかけて来てくれますが、その様子はいつもと違っていて …… 。


感想

ウルリヒ、すっごく可愛かったです!

岡本さんの純真ワンコキャラって最強ですね!!


内容は戦いの中でしか生きてこられなかったウルリヒが生きる意味を見つける話です。


ウルリヒは宵夜森に追放されてからは、屋敷のみんなや主人公が怖がるだろうと思って部屋に閉じ篭っていましたが、みんなが優しいと分かり、少しずつ心を開いていきます。

森で出会ったウリ坊に『ウリ坊』と名付けて可愛がり、ハーロルトが作ってくれた首輪を付けて散歩をさせたり、そういう幸せを知ることで、考え方が変わっていくという内容でした。


ウルリヒは屋敷で過ごすうちに笑ったり、家事を手伝ったり、普通の人間が当たり前にすることを少しずつ学んでいくので、話が進むうちにどんどん可愛くなるんです!

そして「ウルリヒはウルリヒ」と言ってくれた主人公を守りたいと思うようになるので、そこからは無意識に甘いセリフを言うワンコになりますよ!!!

主人公と一緒にいたいから拗ねたり、甘えてわざと嘘をついたり本当に可愛いんです。


ただ、唯一気になった所は、禍宵と化した時の見た目が虫っぽいというか、他のキャラより少し残念な点です。

でもそんな見た目などどうでもよくなるほどウルリヒは可愛いので、プレイしたほとんどの方は気にいると思うオススメキャラでした!


  • オススメのセリフ

月に、あなたのことを祈ります。あなたが、元気になるように。あなたが、もっと笑顔になるように。

今夜は、あなたのことだけを考えて月に祈ります。 …… あなたを、想って祈ります。

 


ユリアン(CV:宮田幸季)


キャラクター

植物や動物に詳しい、おっとりした天然系男子。

庭の世話が彼の日課となっている。

植物や動物に語りかけたり、動物の言葉がわかったりとかなり浮世離れしているが、まれに鋭く、本人しか知り得ないような情報を口にしたりする。


内容

ユリアンは主人公が宵夜森で迷っていた時に助けてくれた人物で、いつも優しく接してくれます。

ある日ランベルトから、主人公が来る前のユリアンと今のユリアンは明らかに違っていて、目はいつも主人公を追いかけ、主人公に近づく人を敵視しているので「ユリアンに気を許すな」と忠告されます。

普段のユリアンからは全く想像出来ない主人公ですが、その後、最近ユリアン以外の人と時間を過ごした覚えがないと気づきます。

そして主人公はみんなに避けられていることをランベルトに相談すると、最近主人公に声をかけようとするとユリアンが監視しているし、ユリアンから恐ろしい花言葉を持つマツユキソウが贈られたと教えられ …… 。


感想

ユリアン編、めちゃめちゃ怖かった。

事前に常連の方から「madokaさんはユリアンが苦手そうなので、最初に攻略した方がいいですよ」と教えられていたのですが、これはちょっと要注意レベルです。


内容ですが、ユリアンにかけられた呪いは「嫉妬」の大罪で、主人公に対してどんどん束縛が強くなり、邪魔するものは全て排除するという話です。

簡単に言えば『ヤンデレ』ですね。


ということで一番最初にユリアンを攻略したのですが、共通ルートまでは優しいユリアンで、個別ルートに入ってからは教えて頂いた通り私の大の苦手なヤンデレでした。

日に日に主人公への束縛が強くなっていって、最後は2人だけの世界 …… 。

逆らわなければ嫌なことをされることもないし、他の人に害が及ばないと主人公が気づいた後は、主人公の心は完全に閉ざされ倒錯した世界になっていきます。


ユリアン編は正直苦手な内容過ぎてオススメのセリフを選ぶということが出来なかったので、今回はユリアンがどれだけ怖いか分かるセリフを選んでみました。

以下のセリフをプレイ前の参考にして頂ければと思います。

そして文章として読むより、宮田さんの声付きの方が怖さが倍増しているので、流血や痛みを表すSE、ヤンデレなどが大丈夫な方のみプレイして欲しいです。


  • オススメのセリフ

どうして …… ?そんなの …… 決まってるじゃないか。これで、君の罪は決定したからだよ。

僕以外の人間を好きになった …… それが、君の罪だよ。だから僕は、みんなを殺した。君に罰を与えるために …… !

ふふっ …… !ふふふふふふ …… 。許 …… さない …… 。ふふ …… ふふふふ …… 。

君は …… 僕だけを見ていればいい。僕以外の人間を好きになるなんて、許さないから …… !

 


エーレンフリート(CV:鈴木千尋)


キャラクター

シュタール家王子。シュタールの実質的な王権を握る。

美しい容姿で、口調もやわらかいが、実際は冷酷非道。

優しい口調で残忍なことを言い、目的のためには手段を選ばない。

また、自らの振る舞いや言動を自分に宿る「正義」と称して正当化している。


内容

クラウスとはぐれてしまった主人公は、宵夜森の中にあるリンゴの樹の前でエーレンフリートと出会います。

王が施した記憶封じで主人公は村娘だと思っていましたが、エーレンフリートと会話しているうちに左胸のあたりが熱くなり、記憶と呪痕が蘇ってしまいます。

気を失った主人公が目を覚ますとそこはシュタール城で、エーレンフリートから、幼い頃に『正義』の呪いを2人で分け合ったと教えられます。

エーレンフリートの左手甲の呪痕と主人公の胸元の呪痕を重ね合わせると、裁きの力が引き出さる。

そしてその力によってクラウスを殺したので、これからは逆らう穢れた『悪』を2人の『正義』で裁き、世界を一掃してしまおうと言われますが …… 。


感想

やっと謎が解けました! エーレンフリート編良かったです!

あの高慢でわがまま王子が拗ねた顔はとても可愛いですよ!


内容は簡単に言うと、幼い頃に食べてはいけないリンゴを2人で食べたので『原罪の呪い』にかかっていて、他のキャラの時はスーパーヒールでしたが、本当は母親の傀儡だったという話です。

2人にかけられた『原罪の呪い』は、善、悪の狂信によって肥大化し、『原罪の禍宵』となった2人は、いずれ世界を滅ぼしてしまう。

そして『原罪の呪い』も『大罪の呪い』も元々は宵夜森に住む魔女の一族が編み出したもので、魔女であるエーレンフリートの母親が全ての原因だったという展開です。


エーレンフリートも最初から独裁者というわけではなく、大好きな母親の言うことを聞いていたら取り返しのつかないことになっていたという切ない内容なので、甘さは少ないかもしれません。

2人の心の変化や善、悪についてなど、甘さよりも哲学的と言いますか、そういうところが中心のストーリーだと感じました。


母親のその後については謎が残りますが、それ以外のクラウス編で語られなかった謎は概ね補完されたと思いますし、ちゃんと幸せになれるエンディングもあるので、是非クラウス編をクリア後に他のキャラを挟まずエーレンフリート編を攻略して欲しいと思います。

千尋さんが狂った感じや高慢な感じ、弱々しい感じや甘えた感じなど演じ分けていらっしゃるので、そこが一番オススメです。


  • オススメのセリフ

…… 君は本当に罪深い。そんなに優しくされたら …… 君が欲しいと思ってしまう。

こんなことを言える立場ではないのに、言ってしまいたくなる …… 。 …… 愛していると。

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