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ネタバレレビュー

2015/06/12
Written by madoka

※セリフやイベント等のネタバレが含まれますので、読まれる際はご注意下さい。


ストーリー

とある架空世界の、とある架空の国の、とある架空の街での物語。

それは、8月1日のこと。

朝、目覚めた主人公は、突如として8月1日以前の記憶を『全て』失ってしまっていた …… 。

自分がどのような人生を送ってきたのかも、周囲の人間関係もまっさら白紙の状態。


そんな彼女の目の前に現れたのは、自身を『精霊』と名乗るオリオンという少年だった。

オリオンの導きにより、主人公は記憶を取り戻すために奮闘することになる主人公。

まずは自分の日常生活から探っていこうとした矢先、彼女のものであるらしい携帯電話が着信を告げる。


―― 液晶画面に表示されたのは、やはり『知らない』名前だった ――


名前も顔も知らない、主人公の『恋人』であるらしい『彼』との出会い。

誰を信用するべきか不明な状況で、相手に記憶喪失を悟られないよう行動する主人公。

それにより物語は複雑に絡み合っていく。


『彼』との思い出を持たない主人公は、この日から新たな恋物語を紡ぐことになる ――。


全体感想


ゲームの詳細

このゲームはPSPで発売された『AMNESIA』の移植作品です。

詳しいゲームの内容はPSP版の方に記載してあるので、そちらを読んで下さい。

なのでここではPSP版との違いを書こうと思います。


PSP版との違い

今回Vitaに移植されたことにより、画面が綺麗になり、セーブやスキップなどのスピードが格段にUPしました。

本編に出ていた『エアホッケー』と『たいてかぶってジャンケンポン』もミニゲームとして再現されています。

さらに GOOD END 後には「MEMORIES」という追加シナリオが解放されます。

この「MEMORIES」は各キャラクター1話ずつあり「あの日、実はこういうやり取りがあった」みたいな内容を知ることが出来ます。

途中で選択肢が出てきますが、どれを選んでも甘い内容なので直感的に選んでOKです。


そして1番のオススメポイントは「タッチボイス」だと思います。

オトメイト作品はVitaになると「タッチボイス」が追加されますが、今回も「GALLERY」のバラのマークが付いたスチルをタッチすると、本編後の回想的なボイスを聴くことが出来ます。

「このキャラクターといえばこのシーンだよね!」という甘いシーンや笑えるシーンが選ばれているので、とても楽しめると思います!


感想

最初にPSP版をプレイした時は正直苦手なゲームだなと思ってしまったのですが、今回は2回目ということもあり、主人公を思っての行き過ぎた行動だと思うことが出来たので、以前よりどのキャラクターも魅力的に感じることが出来ました。

なので今まで『AMNESIA』をプレイした事がない方にもオススメですが、私のようにPSP版で合わなかった方にも再度プレイして欲しいです。


※移植作品の為、以下のキャラクター毎の感想は『AMNESIA』のページに記載したものと同じになっています。


シン(CV:柿原徹也)


キャラクター

父親が殺人を犯したため周囲から阻害され、年に不似合いなほど冷めてしまっている青年。

感情的になることはほとんどないが、一度内側に入れた人間には情の深いところも見せる。


内容

目覚めたらそこは病院のベッド。

主人公はいきなり入ってきた青年にキスされます。

その彼氏らしい青年は退院手続きなど甲斐甲斐しく世話をしてくれますが、すぐに記憶が混乱しているとバレてしまいます。

シンと名乗るこの青年は主人公と幼馴染で3ヶ月前から付き合っていて、自分のせいで主人公は事故に遭い、記憶が混乱しているから全責任は自分にあると言います。

しかも事故についてはまだ話したくないといい …… 。


感想

正直に言いますね。

これ乙女ゲーじゃないでしょ!?

ミステリー?サスペンス?

今考えると最初にケントさんを攻略しておいて本当に良かったです。

あ、シンは2番目に攻略しました。


えーと、内容は上記事故についてがメインなんです。

主人公はバイト先のみんなで行った旅行先で崖から落ち、首や頭を怪我してしまい、それで最初のシーンは病院で目が覚めたんです。

で、直前まで一緒にいたシンが警察に疑われ、真犯人は誰か?という話です。

なので乙女ゲーというよりは「犯人探し」がメインで、しかも主人公の記憶が無い状態なので、終盤まで甘さはほぼありません。

事故についてがスタートから8月27日まで続くので、そこが大丈夫かどうかで評価が分かれると思います。

普通の乙女ゲーでは幼馴染と付き合うまでの期間とかが重要だと思うのですが、シン編の場合はそういった過去を一切忘れている設定なので「シンと付き合っているらしい 」→「記憶を戻すためには事件について調べる必要がある 」→「最後に記憶を取り戻し事件解決」→ その後やっと本当の恋人同士となります。


文句ばかり言っていますが、シンは主人公のことを常に第一に考えて行動してくれるし、人一倍芯が強く責任感があるタイプだし、年下ではありますが上から目線の分かり易いツンデレでした。

ラストはこれから仲良くなっていくんだろうなぁという展開で、照れたシンがとっても可愛らしかったですよ!

ただ、シン編は乙女ゲーとしては微妙ではありました。


  • オススメのセリフ

オレは知ってるから。

わざわざ頑張って見せなくても、すごい奴だってこと知ってるから。

だから、オレの前でだけはバカなおまえのままでいいよ。

バカなおまえも、頑張っちまうおまえも、オレが全部守る。


イッキ(CV:谷山紀章)


キャラクター

『目』が合った異性は『誰でも恋をしている気分』にさせてしまうという特異体質を持つ。

誠実な付き合いをすることをあきらめ、刹那的な享楽に身を任せている遊び人の大学生。

その『目』が効かない主人公に興味を持つ。


内容

目覚めるとそこは主人公の部屋。

まずは携帯をチェックしていると「イッキュウさん」という人からの電話が。

イッキュウさんとはイッキという名の彼氏らしく、主人公と同じバイト先で働いていて常に女性にモテまくる男性だと分かります。

彼女がいてもイッキは相変わらず女性に囲まれていて、何故か主人公よりFCの女の子を優先し、しかも付き合っているはずの主人公に「残り1ヶ月で必ず君を僕の虜にしてみせるから」と言い …… 。


感想

やっぱり谷山さんの声大好きだわ!

あの囁きの数々!

色々問題もありますが、私なら即落ちです(笑)

何かもうねえ?「ほんと、来てくれる?」とかヤバかった!

って全然意味分かんないですよね。

谷山さんの色気で私はどの作品でも毎回キャーキャー言っているような気がしますが、もう仕方がないんです!

しかもイッキさんとケントさんはセットなので、谷山さんと石田さんという私好みな組み合わせだから余計にドキドキしちゃうのかも!

やはりサイトの常連の方に「madokaさんは谷山さんのイッキが好きそう」と言われていただけあります!


内容は簡単に言うと「なぜイッキと主人公が付き合っているのか?」「イッキは本気なのか?」「なぜイッキは主人公よりFCの子を大事にするのか?」という感じです。

推測出来ると思いますが、主人公はイッキさんのFC会員から嫌がらせを受けるので、プレイしていていい感じはしないと思います。

ハッキリ言えば不快でしたし、イッキさんの態度も微妙なのでイライラするかもしれません。

「そう出来るのなら最初からそうしろ!」ってツッコミたくなりましたし。


色々問題もあるイッキ編ではありますが、キャラクターとしては最初にも記載した通りかなり魅力的で、モテるイケメンが本気になる内容なので、谷山さんファンの方なら私のように大興奮だと思います。

ケント編でもそうでしたが、イッキさんとケントさんは親友同士なので、両方のストーリーでどちらもいい味出していました。

余談ですが、何気にイッキ編のワカさんが気になりました。

「客は敵だ!」最高です!


  • オススメのセリフ

君に、愛してもらえますように。

…… 勝手にキスしたことを、君が怒らないでいてくれますように。

できれば、もう1度させてくれますように …… 。

…… これは君へのお願い事だよ? …… ダメかな?


ケント(CV:石田彰)


キャラクター

常に俯瞰目線で物事を見ようとする、数学科の院生。

理屈で割り切れない現象を面白がる傾向があり、周囲の人間やその感情を観察対象にしている。

恋愛感情ですら、彼にとっては理屈で割り切るべきものである。


内容

目覚めるとそこは主人公の部屋。

自分について調べていると、携帯にケントという人物からメールが届きます。

何とか待ち合わせの場所に行くと、理屈ばかりのケントという青年が現れます。

どうやら2人は恋人同士ではありますが、記憶を無くす前は常に喧嘩腰で話していたようで、しかもケントは自分のことを主人公が「大嫌い」だと思っている様子。

ならなぜ「大嫌い」なのに2人は付き合っているのか?

そして「大嫌い」の理由とは …… 。


感想

サイトの常連の方から「madokaさんは谷山さんのイッキが好きそう」と事前に言われていたので、じゃあ最初は無難に石田さんCVのケントから攻略しようと思った訳です。

私、石田さんファンですしね。


で、攻略してみたら、ケントさんは不器用でヘタレでネガティブだけど、凄く素敵な人でした!

初めはもちろん記憶が全く無い状態からのスタートなので、主人公はケントさんの彼女を演じているんです。

でも以前の自分はどう接していたのか分からないから、それを探りながら接触していきます。

以前は喧嘩腰でしか話せなかった2人でしたが、主人公が記憶喪失になり、それ以前の先入観が無くなったことにより、少しずつ恋人同士としての距離を縮めて行くという内容です。


以前とは違って素直になった主人公にケントさんは戸惑い、そして何か変だと思っていても、この心地良い関係を壊したくないので問い質せない。

記憶を無くしていると分かってからも、記憶を取り戻したらまた嫌われてしまうのでは?と心配するケントさんの葛藤が一番のポイントだと思います。


ケントさんは手を繋ぐ時やキスする時も、いちいち理由を付けてアピールしてくるので、今時の中学生の方がもっと積極的なんじゃないの?と思うような展開が多かったですが、逆にその真面目さやヘタレ具合がとっても癒し系で素敵でした!

石田さんの不器用ヘタレキャラは珍しいですが、こういう石田キャラもアリですね。


  • オススメのセリフ

どこにも行かないでくれ。

今なら、君のために何でもできる。

初めは、ただの興味だった。

いつ壊れてもいいと思っていた。

でも今は君と過ごす時間を知ってしまった。

今さら君を失うなんて、耐えられそうにない。


トーマ(CV:日野聡)


キャラクター

爽やかで落ち着いた物腰の大学生。

兄のように近い距離で主人公を見つめてきた青年で、保護者意識と恋愛感情のはざまで揺れている。

主人公を守り慈しみたいという気持ちが非常に強く、そのせいで精神が不安定になることもままあるようだが …… 。


内容

目覚めると道に倒れていた主人公。

そこに偶然居合わせたのがトーマで、念の為主人公は入院することになります。

トーマは入院の手続き等世話をしてくれますが、どうやら彼氏ではない様子。

その後、ある事がきっかけで主人公には好きな人がいた事を思い出しますが、その人が誰かまでは思い出せません。

トーマにその事を尋ねると「俺とおまえは、恋人同士だった」と言い、何かを隠している様子。

そして主人公は何故か悪質な嫌がらせを受けていて …… 。


感想

ダメだ。

いくら優しくて日野さんCVでもこういうタイプは苦手です。

色々な意味で怖すぎる。

やはり私は歪んだ愛情 …… ヤンデレは苦手です。

トーマを最初に攻略しなくて本当に良かったと思います。


実はサイトの「プレゼント企画」のアンケートで「AMNESIAのトーマがオススメです」とか「トーマが素敵なので取り扱って下さい」等のご意見を頂いたので、日野さんCVだし相当素敵なんだろうなとプレイ前は思っていたんです。

で、トーマを攻略してみたらこの結果です。

せっかく沢山の方がオススメして下さったのに申し訳ないのですが、トーマ編での心のオアシスはオリオンとラストのイッキさんだけでした。

いくら好きな人でもこれは …… 。

もちろん記憶を無くす前の主人公も軽率な行動だし悪いのですが、それにしてもこれはやり過ぎだと思います。


私にとっての乙女ゲーは2次元でしか味わえない癒しなので、2次元と割り切っていてもかなりキツい内容でした。

とは言えトーマは主人公のことを本当に大好きだしずっと守ってくれるので、歪んだ愛情や行き過ぎた行動でもOKという方ならとてもハマるんだろうなと思います。

ラストはとっても甘々状態なので!


ヤンデレ化する前は怪しいことは怪しいんですが、そこまでではなかったし、日野さんなので素敵だったんだけどなぁ。

トーマより辛い時に一緒に居たオリオンの方が好みだったので、とっても残念です。

余談ですが『デザート・キングダム』をプレイした事がある方は、クスッっとなるシーンがあると思いますよ。


  • オススメのセリフ

おまえには笑っていて欲しいし、笑わせてやりたい。

だから …… そのためなら、俺はたとえおまえに憎まれてもいい。

…… そう決めた。

…… ああ、けど、辛いな。

本当は誰より優しくしてやりたいのに、それができない。

どうしても …… 俺には …… 。


ウキョウ(CV:宮田幸季)


キャラクター

どこにでもふらりと現れる奇妙な青年。

主人公に謎の警告を発しては去っていく。

主人公を守りたいのか、害したいのか、その目的もはっきりしない。


内容

目覚めるとそこは主人公の部屋。

とりあえず自分の大学まで行ってみると、見知らぬ男性が大学の中へ入ると危ないと警告します。

助言により無事難を逃れた主人公は次の日からバイトへ向かいますが、そこでも先日の男性が現れます。

その後も交通事故や植木鉢の落下から守ってくれたその男性の名はウキョウさんと言い、

「 …… 俺を信じなくてもいい。ただ少しの間だけでいい。俺の忠告を聞いて欲しいんだ。今年の夏 —— この8月が過ぎるまで」と言われます。


感想

実はこのゲームはウキョウさんのためのゲームでした。

全キャラクリア済でやっとウキョウさんを攻略出来るのですが、主人公は殺されたり、FCに嫌がらせをされたり、軟禁されたり、崖から落ちたり、どちらかというと辛いイベントが多かったのですが、それも全てウキョウ編をプレイする前の序章に過ぎませんでした。

たぶんこのゲームをプレイした方の中には、私のように途中で嫌になる方もいると思いますが、それも全てウキョウさんを攻略するための前振りだと思えばクリアしやすいかなと思います。


内容は他のキャラ攻略時に少しずつ見えて来るので予想通りでしたが、激しくネタバレなのでここには記載しません。

少しだけ書くと、オリオンと主人公が同化した理由やこのゲームにバッドエンドが多い理由などが分かる内容です。

なので、是非ともウキョウさんを攻略するまで投げ出さずにプレイして頂ければなと思います。


宮田さんが優しいウキョウさんと怖いウキョウさんを演じ分けていらっしゃるので、そこも魅力ですよ!

ウキョウさんは以下のセリフでも分かる通り、主人公のことを何より大事にしてくれるとっても素敵な人でした。


  • オススメのセリフ

好きだよ。

君を誰より …… そう、俺自身よりも大切に思ってる。

君は知らないし覚えていないだろうけど、俺はずっと君を求めてきたんだよ。

…… もう随分長いこと、俺は君を探し続けていた。

気が遠くなるくらい、ずっと …… 。


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